TradingViewの内蔵ストラテジー「Greedy Strategy」のロジック概要や注意点を解説
この記事では、TradingViewにデフォルトで内蔵された「Greedy Strategy」について紹介します。
1.ロジック概要
現在の始値が、1本前の高値を上回っている場合は、次のローソク足の始値でロングのエントリーをします。
逆に、1本前の安値を下回っている場合は、次のローソク足の始値でショートのエントリーをします。
そして、新規ポジションを建てた後は、ローソク足の色と現在のポジションの方向が一致している限り、同じ方向にピラミッディングの追加注文を入れ続けます。
つまり、ロングのポジションを建てた後は、陽線が成立するたびにロングの注文を追加していきます(ショートの場合も同様)。
ピラミッディングは別の色のローソク足が立つか、1日の注文数(パラメーターで設定)が上限に達するまで継続します。
なお、このストラテジーはローソク足の間のギャップが条件となるため、ギャップが生じうる市場でのみシグナルを出します。
FXの場合、ギャップが発生する可能性があるのは基本的に週明けだけなので、その他の市場に比べて取引機会が限られます。
2.ストラテジーテスター
パラメーターは以下の3種類です。
Tpは利益確定、Slは損切りの値(ティック)を設定できます。
Max Intraday Filled Ordersは、1日に注文可能なピラミッディングの上限を設定する項目です。
【パラメーター初期設定】
Tp | 10(利益確定の値:ティック) |
---|---|
Sl | 10(損切りの値:ティック) |
Max Intraday Filled Orders | 5(1日の注文上限) |
【プロパティ初期設定】
初期資金 | 1,000,000(ストラテジーで取引可能な初期資金) |
---|---|
基準通貨 | デフォルト(ストラテジーの計算や結果に使われる通貨) |
発注サイズ | 1取引(取引後との枚数) |
ピラミッディング | 100注文(同じ方向に連続してエントリーできる最大数) |
以下のテストは、すべてデフォルト設定で行っています。
TpやSl、Max Intraday Filled Ordersをアレンジすることで、より良い成績になる可能性があります。
【NYダウ 1時間足】
NYダウは画像の1時間足のほかに、4時間足などでも右肩上がりの成績でした。
【イオン 4時間足】
イオンは画像の4時間足のほかに、1時間足などでも右肩上がりの成績でした。
株価指数や個別株では、好成績のテスト結果を得られる銘柄がありました。
基本的に優秀なストラテジーですが、相場の状況によっては相性が悪くなりそうです。
デフォルト設定からパラメーターを変更することで、より良い成績を目指せる可能性があります。
3.注意すべきポイント
- ・基本的に株式や株価指数が対象となる
- ・多くの銘柄、時間軸で優位性が高そう
- ・値動きの激しい個別株とは相性が悪い
- ・ピラミッディングの上限を増やしすぎると成績悪化の傾向が見られた
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