「Buy Dip MA & PSAR」とは?バックテスト結果や使う際の注意点
この記事では、TradingViewのコミュニティスクリプトに投稿された「Buy Dip MA & PSAR」(制作者名:umair.azman)について紹介します。
1.ロジック概要
このストラテジーは、パラボリックSAR、2本のSMA、2本のEMAを使ってロングのみでトレードします。
エントリー条件は、短期SMAが長期SMAよりも大きく、短期EMAが長期EMAよりも大きく、そしてパラボリックSARが上昇を示唆する場合です。
ポジション保有後、エントリー条件のうちの1つでも条件を満たさなくなると決済します。
SMAの計算期間は100と200を使っており、長期トレンドで上昇を確認します。
そして、EMAは20と40であり、こちらは短期で上昇を確認します。
これらに加えてパラボリックを使い、トレードの精度を上げます。
2.ストラテジーテスター
ユーザーが設定可能なパラメーターは7種類です。
パラボリック、SMAおよびEMAそれぞれについてパラメーターを設定できます。
パラメーター設定
PSAR_start | 0.02(パラボリックの初期値) |
PSAR_increment | 0.02(パラボリックの加速因数) |
PSAR_maximum | 0.2(パラボリックの最大値) |
EMA_fast | 20(短期EMAの計算期間) |
EMA_slow | 40(長期EMAの計算期間) |
SMA_fast | 100(短期SMAの計算期間) |
SMA_slow | 200(長期SMAの計算期間) |
プロパティ初期設定
初期資金 | 100,000(ストラテジーで取引可能な初期資金) |
基準通貨 | デフォルト(ストラテジーの計算や結果に使われる通貨) |
発注サイズ | 1取引(取引ごとの枚数) |
ピラミッディング | 1注文(同じ方向に連続してエントリーできる最大数) |
ユーロ/米ドル 日足
ユーロドルの日足でバックテストすると、おおむね右肩上がりの損益グラフになりました。
勝率は54.05%で、プロフィットファクターは2.372です。
トレンドフォロー型は好成績でも勝率が高くない場合があります。
ポンド/円 日足
ポンド円の日足ではマイナスに沈む期間があり、成績は良好とは言えない結果になりました。
勝率は40.48%でプロフィットファクターは1.149であり、ユーロドルのバックテストと比べると物足りない結果になりました。
バックテスト総括
取引対象の通貨ペアによって、成績が大きく異なることが分かります。
パラメーターを変更することで、成績を改善できそうです。
または、買いのみのストラテジーで、株価指数での取引のほうが適している可能性もあります。
3.注意すべきポイント
- ・買い注文のみであり、下落トレンドで期待通りの成績にならない可能性がある
- ・値動きの幅が小さいと、損切りを繰り返す可能性がある
- ・通貨ペアや時間軸によって相性がありそう
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