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TradingViewのコミュニティスクリプト「Bollinger + RSI, Double Strategy (by ChartArt)」のロジック概要や注意点を解説


この記事では、TradingViewのコミュニティスクリプトに投稿された「Bollinger + RSI, Double Strategy (by ChartArt)」(制作者名:ChartArt)について紹介します。
このストラテジーはユーザー評価値を示すブースト数が4,800を超えており(2023年8月時点)、人気を集めています。

1.ロジック概要

このストラテジーは、RSIとボリンジャーバンドを併用します。
ロングのエントリー条件は、RSIが売られすぎの基準を下から上に抜け、同時に終値がボリンジャーバンドのロワーバンドを下から上に抜けることです。
ショートのエントリー条件はロングの逆で、RSIが買われすぎの基準を上から下に抜け、同時に終値がボリンジャーバンドのアッパーバンドを上から下に抜けることです。
これらの取引をドテンで繰り返します。

RSIとボリンジャーバンドの基本的なストラテジーを併用することにより、フィルターをかけようという意図が分かります。

2.ストラテジーテスター

ユーザーが設定可能なパラメーターは6種類です。
RSIについて、「0 + RSI Value Range」の値が売られすぎの基準、「100 – RSI Value Range」が買われすぎの基準です。
RSI Value Rangeのデフォルト値は45であり、売られすぎの基準と買われすぎの基準は一般的な数字と異なります。

パラメーター設定

 
RSI Period Length 16(RSIの計算期間)
RSI Value Range 45(買われすぎ、売られすぎの判定基準)
Bollinger Bands SMA Period Length 20(ボリンジャーバンドの計算期間)
Bollinger Bands Standard Deviation 2(ボリンジャーバンドの標準偏差を何倍するか)
Enable Bar Color? オン(売買シグナル発生時にチャートに表示)
Enable Background Color? オン(売買シグナル発生時にチャートに表示)

プロパティ初期設定

 
初期資金 100,000(ストラテジーで取引可能な初期資金)
基準通貨 デフォルト(ストラテジーの計算や結果に使われる通貨)
発注サイズ 1取引(取引ごとの枚数)
ピラミッディング 1注文(同じ方向に連続してエントリーできる最大数)

ゴールド/米ドル 日足

ゴールド/米ドル 日足

バックテスト期間の大半で、成績の伸びは小さいながらもプラス圏で推移し、最後の方で大きく伸ばしました。
途中であきらめずに取引を続けられるかどうかが成功の鍵だった模様です。
なお、勝率は51.11%、プロフィットファクターは2.026です。
プロフィットファクターの値が大きく、長期的にはこの成績を出せない可能性があります。

ポンド/円 4時間足

ポンド/円 4時間足

ポンド/円の4時間足では成績がやや不安定となり、後半に入って成績が改善しました。
勝率は50%、プロフィットファクターは1.833です。
こちらもプロフィットファクターの値がやや過大な可能性があります。

バックテスト総括

最終的に成績が良くても、途中経過が不十分だとトレードの継続が難しくなります。
このストラテジーは2016年に公開されており、現在のパラメーター最適値は当時と異なる可能性があります。
このため、パラメーターを調整する必要がありそうです。

3.注意すべきポイント

  • ・ドテンで取引を繰り返すので、常にポジションを保有する
  • ・RSIの買われすぎ、売られすぎの基準が一般的な数字と異なる
  • ・ストラテジーは高評価を得ているものの公開年が古く、パラメーターの調整が必要な可能性がある

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