FF(フェドファンド)先物とは?TradingView(トレーディングビュー)での活用方法を解説
TradingViewのプラン=PRO+以上
対象読者=中級以上
FF先物とは
FF先物とは先物市場に上場されている米国の政策金利で、当月から3年先まで各限月の取引が行われています。
36限月のうち、注目される限月の取引状況を調べることで、その時点でFRBが政策金利をどの水準に誘導しているかのコンセンサスを知ることが可能です。
FF先物のコードはZQ+限月コード+西暦で示され、2025年3月限であればZQH2025となります。
アルファベットのHの部分が限月コードで、各月は以下のコードとなります。
1月=F | 4月=J | 7月=N | 10月=V |
2月=G | 5月=K | 8月=Q | 11月=X |
3月=H | 6月=M | 9月=U | 12月=Z |
金融先物では下段の3, 6, 9, 12月が主要限月となりますが、FF先物の場合はFOMCが開催される年8回の限月が重要です。
また債券同様に価格で表示されますので、利回りに換算する場合は100から価格を引くことで求めることが可能です。
現時点の注目限月
2023年7月に高インフレを抑制するための利上げが一旦終了し、それ以降、2024年5月現在まで利率は据え置かれています。
市場参加者の間では次に利下げが行われるとのコンセンサスが形成されていますが、インフレ率が停滞している中で本当に利下げが可能かどうかが注目されています。
年初には年3回の利下げが予想されていましたが、今後の経済指標によってコンセンサスがどのように変化していくか、そして2024年末の政策金利がどの程度になるのかが気になるところです。
TradingView(トレーディングビュー)では、カスタム計算式(四則演算機能)を使用しFF先物を利回りとして表示することができます。
なお、この機能は日足以上はBasicプランから利用可能で、より短い日中の時間足で利用する場合には、Plusプラン以上が必要です。
TradingViewでFF先物利回りを表示
ここでは注目されている6月、利下げが予想されている9月、11月そして年末12月のFF先物の利回りを表示してみましょう。
チャート画面は水平に4分割した状態で一番上のシンボル欄に以下のように入力します。
100-ZQまで入れると、下に限月の候補が表示されますので、ここでは6月限のZQM2024を選択します。
表示が100-CBOT:ZQM2024と変化しますが、気にする必要はありません。
これで一番上のチャートに6月限のFF先物利回りが表示されます。
同様に、チャート2段目から4段目までZQU2024、ZQX2024、ZQZ2024を選択していくと最終的に以下のようなチャートとなります。
左上の利回りを見てみると、順に5.330%、5.220%、5.055%、4.955%となっています。
これは年内に0.375%の利下げが金利市場参加者のコンセンサスであることを示しています。
特に9月から11月にかけて利回りが大きく下がっており、この期間に利下げがあるかもしれません。
しかし、1回の利下げが0.25%と仮定すると、年3回の利下げは見込めない可能性があります。
本記事の監修者・山中康司氏
- 1982年慶応義塾大学卒業後、アメリカ銀行に入行。トレーディング業務に従事し、1989年バイスプレジデント。
- 1997年日興証券に移り、1999年日興シティ信託銀行為替資金部次長。
- 2002年金融コンサルティング会社アセンダントを設立、取締役に就任。
- 2019年よりTradingView日本マーケットの責任者。
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