債券市場のデータを分析すれば為替や株式相場の値動きを予見できる理由
2018年の年末から、2019年にかけては株式市場が大きく下落、市場のリスク回避色が強まり、ドル円が大きく下落となりました。今回の年初の大暴落はアップルの業績修正の報道がきっかけとなりましたが、以前から市場の不安が高まっており、神経質な状況が続いていたことを債券市場のデータで確認することができます。
債券市場のデータをこれまで見たことがないという方も、一度チェックしてみると、トレード戦略を考える上で参考になるかもしれません。
米国債利回りの「逆イールド」は市場の不安の現れ
国債等の債券利回りは通常は、期限の長い債券の利回りが高く、期限が近い債券の利回りは低い状態にあります。
理由は、予想がつくと思いますが、期限の長い債券の方が回収リスクが高くなるからです。
米国債市場でも市場が落ち着いているときは、この期限の長い国債の利回りが高く、期限の短い国債の利回りが低くなります。 これを順イールドといいます。
これに対し、市場の不安が高まり、混乱が生じているときは、この関係が逆転することがあります。
つまり、同じ国の国債で期限の長い国債の利回りが低く、期限の短い国債の利回りの方が高くなるということです。
発生頻度は少ないですが、このような状況に陥っている場合は、「普通」ではなく、「異常」な状況です。市場の不安が高まっており、リスク回避色が強まっている可能性が高い状態と考えることができます。
米国債市場のデータを見ると、このような状況が昨年12月から続いていました。
次のチャートは、年末の米国債利回りの2年債、5年債利回りを比較したチャートとドル円を重ねたものですが、ドル円の下落前にこの「逆イールド」が発生していたのが確認できると思います。また、その後、市場のリスク許容度が大きく後退し、ドル円が大きく下落しているのも確認できると思います。
今さらですが、この米国債利回りの逆イールドに早く気付き、市場の変化に気付くことができれば、この大きな下落を予見できたかもしれません。
次にこのような状況になった際は見逃さないように注意しましょう。
ちなみにTradingviewでは銘柄名にUS02Yと入れると米国2年債利回り、US05Yと入力すると米国5年債利回りを表示することができます。
興味のある方は、下のチャートで過去の米国債利回りとドル円の値動きをチェックしてみましょう。
TradingView(トレーディングビュー)から直接OANDA Japan FXの取引が可能に米国5年債利回り(紫のライン)と2年債利回り(青のライン)の比較 by OANDA_JP_OFFICIAL on TradingView.com
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