テクニカル分析解説

RCIとは|FXにおける意味や見方・活用方法などを詳しく解説


RCI(順位相関係数)とは、相場の過熱感を判断するオシレーター系テクニカル指標です。

本記事では、RCIの意味や見方、活用方法などを詳しく解説します。

RCIとは

ここでは、RCIのFX取引における意味と計算方法を解説します。

  • ・FXにおける意味
  • ・計算方法

FXにおける意味

RCIとは、相場の過熱感(売られ過ぎ・買われ過ぎ)を判断するテクニカル指標です。

「Rank Correlation Index」の略で「順位相関係数」と訳されます。

RCIは、一定期間における日付と価格に順位をつけ、その相関関係を数値化した指標です。

数値は-100%から+100%の範囲で表示されます。

計算方法

RCIの計算方法(手順)は以下の通りです。

  • ・直近時点を含む過去n期間の終値を準備する
  • ・価格水準の高い終値から順位をつける
  • ・各時点ごとの「終値順位」と「日付順位」の差を求める
  • ・それらの差を2乗する
  • ・これらの2乗値合計値(SUM)を求める
  • ・nとSUMの数値を以下の式に当てはめる

RCIの計算方法

RCIの見方

RCIの基本的な見方は、以下の通りです。

RCIの数値 読み取れる相場の動き
0~+100%(+ゾーン)を推移 上昇トレンド
0~-100%(-ゾーン)を推移 下降トレンド
±100%に近い水準を推移 トレンド転換
トレンド転換については「±100%付近が高値圏安値圏」という見方に加えて「±80%以上・以下で買われ過ぎ・売られ過ぎ」という見方もあります。

RCIの数値だけでなくその時点での価格の動きを合わせて見ることで、柔軟に判断します。

RCIの活用方法

ここでは、以下のシグナルやクロスに着目するRCIの活用方法を解説します。

  • ・買いシグナル
  • ・売りシグナル
  • ・ゴールデンクロス・デッドクロス

買いシグナル

単純な売買シグナルは、0ラインとのクロスです。

RCIが0ラインとクロスし、下から上に抜けたタイミングは「買いシグナル」と判断されます。

以下のチャートでは、①でRCIが0ラインを上抜けるのとほぼ同時に、ローソク足も②の通り、上昇トレンドに転換しています。

RCIの買いシグナル
出典:TradingView

売りシグナル

RCIが0ラインとクロスし、上から下に抜けたタイミングは「売りシグナル」と判断されます。

以下のチャートでは、①でRCIが0ラインを下抜けるのとほぼ同時に、ローソク足も②の通り、下落トレンドに転換しています。

RCIの売りシグナル
出典:TradingView

ゴールデンクロス・デッドクロス

RCIは1本のラインでも有用なテクニカル指標ですが、期間の異なる複数のラインを表示して使う方法も効果的です。

RCIを移動平均線に見立てて、短期線が中期線を上抜けるゴールデンクロスで買い、短期線が中期線を下抜けるデッドクロスで売りと考えることもできます。

一般的には、-100%~-50%で起きたゴールデンクロス、+50%~+100%で起きたデッドクロスを売買シグナルと見ます。

以下のチャートのピンクで囲んだ局面では、短期線(オレンジ)が中期線(緑)を上抜くゴールデンクロスが起こり、その後に上昇トレンドが発生している様子を確認できます。

RCIのゴールデンクロス・デッドクロス
出典:TradingView

RCIに関する注意点

RCIに関する注意点は、以下の通りです。

  • ・トレンド相場では機能しない場合がある
  • ・ダマシが発生することがある

トレンド相場では機能しない場合がある

RCIは「レンジ相場には強く、トレンド相場に弱い指標」とされています。

トレンド相場では、RCIが+100%や-100%の付近に張りついてしまうことがあります。

この状況では、売買シグナルが出にくい傾向があります。

これを応用して、「RCIが天井や底に張りついている時はトレンド相場」と判断し、順張りトレンドフォロー)の基準とする考え方もできます。

ダマシが発生することがある

RCIが売りや買いのシグナルを発しても、シグナルと逆の方向に相場が動く「ダマシ」が発生することもあります。

ダマシを見抜くためには、他のテクニカル指標の併用が有効です。

例えば、OANDA証券では「ダウ理論と平均足・RCIを組み合わせる手法」などを紹介しています。

【まとめ】RCIとは|FXにおける意味や見方・活用方法などを詳しく解説

RCIとは「Rank Correlation Index」の略で日本語で「順位相関係数」と訳されます。

相場の過熱感を判断するオシレーター系テクニカル指標で、相場の「売られ過ぎ・買われ過ぎ」を判断できます。

RCIは+100%~-100%の数値で表され、±100%付近に達するとトレンド転換の可能性があると判断されます。

RCIではダマシが発生することもありますが、ボリンジャーバンドRSIMACDなどの指標を併用することで、分析の精度を高めることができます。

OANDA証券では、FX初心者の方でも上記の指標を用いたテクニカル分析をスムーズに行える、独自開発の取引ツール「fxTrade」を提供しています。

また、オリジナルの機能を持つ自社開発のインジケーターも提供しており、より複雑な分析にも対応できます。

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