リバーサルハイ・リバーサルローとは？プライスアクションの基礎知識

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波乱とは、予想せぬ市況の展開のことで、もっとも典型的な例は反転だと考えられます。
上昇にしても下落にしても、トレンドが継続すればするほど、いわゆる「高値波乱」、あるいは「安値波乱」が生じやすく、実に反転するリスクが高いとされます。
永遠に続くトレンドはなく、どこかで波乱し、また反転のサインを点灯してからトレンドが修正されるはずなので、「リバーサル」と呼ばれるサインは実戦において非常に重視される存在です。

リバーサルは「反転」「逆戻り」という意味で、一方に振れた値動きが反転して、もう一方に切り返すことを指します。

弱気リバーサル

「リバーサルハイ」は「弱気リバーサル」とも呼ばれ、「高値からの逆戻り」を意味します。
一般的に、以下の二つの条件を満たせば、サインが成立します。

• ①最初は上昇して前日の高値を上回る高値をつける。
• ②その後、反転下落に転じて、前日の終値もしくは安値を下回って終わる。

言ってみれば、弱気リバーサルは「アウトサイド」のサインでもあります。

もちろん、この前に上昇トレンドの進行が確認され、また長く維持されてきたほど、リバーサルのサインとして成立しやすいです。
そしてアウトサイドのサインとして、「子線」の本数が多ければ多いほど、サインの蓋然性が高いと考えられます。

ここで注意していただきたいのは、子線の終値を下回るだけでは、（終値と安値が同じ場合を除き）アウトサイドのサインにはならないという点です。
子線の安値以下まで下落しなければなりません。
当然のように、アウトサイドではないリバーサルのサインは比較的弱いとされます。

上昇トレンドのピークでリバーサルハイが出ると、トレンド転換につながるケースはよくあります。
上昇パワー失速で反転下落の兆しを暗示する値動きといえるでしょう。
ただし、リバーサルハイの高値を再び越えて上昇した場合はダマシです。
上昇途中のサインとして解釈され、上昇パワーが復活しトレンドが継続すると判断できます。

強気リバーサル

「リバーサルロー」は「強気リバーサル」とも呼ばれ、下落トレンドから反転上昇するシグナルと見なされます。
成立条件は、

• ①最初は下落して前日の安値を下回る安値をつける
• ②その後、反転上昇に転じて、前日の終値もしくは高値を上回って終わる

の二つです。
もちろん、前日高値越えを果たしたほうが、より強いシグナルと解釈されています。

安値圏で下落の勢いが失速し、それを上回る上昇の勢いが生まれ、その後の反転上昇の前兆です。
ダマシも多いですが、下降トレンドのピークで出現した場合は、トレンド転換につながることが多いです。
アウトサイドのサインでもあり、子線の本数が多ければ多いほど、その後上放れした際の上昇モメンタムは強いとされ、トレンドの反転を決定させる存在になりやすい傾向があります。

典型的なリバーサルのサインであれば、「スラスト」の逆バージョンとして理解しても問題ありません。
なにしろ、終値をもって前のローソク足の安値を更新したほうが、より有力なサインとなるので、スラストの概念が通用します。

上昇トレンドが続いた場合、新高値から反落し、終値をもって前のローソク足（本数が多いほど有力）の安値を下回ったほうがサインとしての蓋然性が高く、言ってみれば「逆スラスト」のサインです。
下落トレンドの底打ちを示唆する場合は、その逆となり、新たな安値を一旦形成してから反転。
終値をもって前のローソク足の高値を上回った場合は強いサインとなり、そこから切り返していく公算が高いと考えられます。

この前紹介したように、スラストは「貫通」の意味合いが含まれます。
通常のスラストはトレンド方向への貫通力を示す存在であるのに対して、逆スラストは逆の方向への貫通力を示す存在になり、当然のように波乱や反転をもたらしやすいと考えられます。

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