ダマシとは|発生しやすいタイミングや回避する方法などを詳しく解説
ダマシ(騙し)とは、テクニカル指標が発するシグナルと逆方向に相場が動く現象のことです。
FXのトレードの成功率を上げるためには、ダマシの性質を理解し、相場を多角的に分析することが重要です。
本記事では、ダマシの概要と発生しやすいタイミング、回避する方法などを詳しく解説します。
ダマシとは
ダマシ(騙し)とは、テクニカル分析において、指標が示すシグナル(サイン)と逆方向に相場が動く現象のことを指します。
テクニカル指標によるシグナルは、あくまでも指標に基づいた値動きの予想であり、その通りになるとは限りません。テクニカル分析をする上では、その性質を理解しておくことが重要です。
また、ダマシを回避するためには「複数のテクニカル指標(分析)を組み合わせる」「テクニカル分析とファンダメンタルズ分析を組み合わせる」などの対策が有効です。
ダマシが発生しやすいタイミング
ダマシが発生しやすいタイミングは、以下の通りです。
- ・テクニカル分析と相場環境が合っていない時
- ・大口の投資家が相場に入ってきた時
テクニカル分析と相場環境が合っていない時
テクニカル指標による分析は、どんな相場環境においても等しく優位性を持つとは限りません。
トレンド相場に合った分析、レンジ相場(もみ合い相場)に合った分析があり、その環境が異なれば優位性を失う傾向があります。そのような場合には、ダマシが発生する可能性があります。
大口の投資家が相場に入ってきた時
機関投資家など資金力のある大口の投資家が資金を集中的に投入すると、相場のトレンドに大きな変化が生まれることがあります。それまでの相場環境によるシグナルが、ダマシとなってしまう可能性が考えられます。
ダマシを回避する方法
FX取引においてダマシを回避する方法は、以下の通りです。
- ・複数の時間足で分析する
- ・ブレイクアウトに飛びつかない
複数の時間足で分析する
同じ相場を複数の時間足で分析することにより、短期的な値動きで発生するダマシを回避できる可能性があります。
例えば、以下の3つの時間足で相場を分析する方法が考えられます。
- ・長期足(日足)
- ・中期足(1時間足)
- ・短期足(5分足)
以下のチャートでは、日足の一部を1時間足で拡大し、1時間足の一部を5分足で拡大しています。
出典:TradingView
日足と1時間足がともに上昇傾向であるため、5分足のレンジ相場も上方向にブレイクアウトしたらダマシでない可能性が高いと考えられます。
逆に5分足のレンジ相場を下方向にブレイクアウトした場合は、ダマシになる可能性があります。
FX取引で主に用いる時間足は、取引手法によって異なります。
取引手法ごとに適した時間足を考慮しながら、複数の時間足で分析を行うことが重要です。
ブレイクアウトに飛びつかない
ブレイクアウトとは、レンジ相場(もちあい相場)や、ペナントなどのチャートパターンのサポートラインやレジスタンスラインから抜け出すことを指します。
通常はブレイクアウトが起きると、その方向にトレンドが発生しやすいとされています。
しかし、ブレイクアウトが起きた直後に反転し、ダマシとなる場合も多くあります。
このようなダマシを避けるには、ブレイクアウトに飛びつかずに、しばらく様子を見ながらトレンドが発生しているかどうかを確認することが重要です。
ダマシに関するQ&A
ダマシに関してよくある質問は、以下の通りです。
- ・ダマシを見極める方法はありますか?
- ・ダマシを見分けるのに推奨されるテクニカル指標はありますか?
ダマシを見極める方法はありますか?
ダマシを見極める方法は、「マルチタイムフレーム分析を行う」「複数のテクニカル指標(分析)を組み合わせる」などが挙げられます。
マルチタイムフレーム(MTF)分析は、複数の時間軸で相場を分析する手法のことです。MTF分析で長期足・中期足・短期足のトレンドが一致している場合、その方向へのトレードの優位性があると考えられます。
一方、複数のテクニカル指標(分析)を組み合わせる方法は、フィルターをかける考え方です。
シグナルが一致しなければダマシの可能性が考えられます。
ダマシを見分けるのに推奨されるテクニカル指標はありますか?
テクニカル指標は、トレンド系・オシレーター系の2種類に大別できます。一般的には、オシレーター系よりもトレンド系の方がダマシが発生しにくいとされています。
代表的なトレンド系のテクニカル指標としては、「移動平均線」「DMI」「一目均衡表」「フィボナッチ」などが挙げられます。
【まとめ】ダマシとは|発生しやすいタイミングや回避する方法などを詳しく解説
ダマシとは、テクニカル指標が示すシグナル(サイン)と異なる方向に相場が動く現象のことです。
どんなテクニカル指標(分析)でも、基本的にはダマシが発生すると考えられます。
ダマシを回避するためには、複数のテクニカル指標(分析)や時間足、ファンダメンタルズ分析などを組み合わせることが有効的です。
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