テクニカル分析解説

CCIとは|基本的な見方・使い方・計算式などを詳しく解説


CCIは「売られ過ぎ・買われ過ぎ」を示すオシレーター系のテクニカル指標です。

オシレーター系の指標は「逆張り」で用いられるのが一般的ですが、CCIは「順張り」でも用いられることが特徴です。

CCIには、2本の線を用いる「デュアルCCI」など様々な使い方があり、これらの使い方や見方を理解することで、より精度の高いトレードを行えるようになります。

本記事では、CCIの見方や使い方、計算式などを解説します。

CCIとは

ここではCCIとは何かを、以下の内容に分けて解説します。

  • ・一般的な意味
  • ・一般的な計算式

一般的な意味

CCIとは、Commodity Channel Index(商品チャネル指数)の略で「売られ過ぎ・買われ過ぎ」を示すテクニカル指標です。

分類としては「オシレーター系」に含まれる指標です。

オシレーター系の指標は、相場の過熱感(売られ過ぎ・買われ過ぎ)を早めに感知し、逆張りをするために用いられるのが一般的です。

しかし、CCIは逆張りだけでなく、順張りで用いられるケースもあります。

一般的な計算式

CCIの一般的な計算式は、以下の通りです。

CCIの計算式

計算はやや複雑ですが、統計学の平均偏差の考え方が組み込まれており、「一定期間の移動平均から、現在値がどれくらい乖離しているか」を表します。

計算にはTypical Price(TP)を用いるのが特徴で、そのため相場の値動きに敏感に反応する性質があります。

類似のテクニカル指標として「移動平均乖離率」がありますが、こちらは単純に移動平均線からの乖離の度合いを示します。

それに対してCCIは、平均偏差の考え方をベースにするため価格の振れ幅(ボラティリティ)が反映された形で表されるのが特徴です。

パラメーター(n日間のn)は14が基本で、これがMT4MT5でのデフォルトとなっています。

この期間を短くすると細かな値動きに反応しやすくなり、長くすると比較的ゆったりとした推移に変化します。

CCIの基本的な見方・使い方

CCIの基本的な見方は、以下の通りです。

  • ・+100%ラインより上:買われ過ぎ
  • ・-100%ラインより下:売られ過ぎ

この見方をチャートで示すと、以下の通りです。

CCIの基本的な見方・使い方
出典:TradingView

買われ過ぎ・売られ過ぎのゾーンに入った場合や、あるいは入っていない場合であっても、それぞれの場面でエントリーを仕掛けることができます。

その活用方法を、以下で説明していきます。

CCIの活用方法

ここでは、CCIの活用方法を以下の3つの手法に分けて説明します。

  • ・トレンドフォロー
  • ・0ラインとのクロスを指標として使用する
  • ・CCIを2本使用する(デュアルCCI)

トレンドフォロー

トレンドフォロー(順張り)で活用する場合は、以下のように考えます。

  • +100%を上抜けたら買い
  • -100%を下抜けたら売り

例えば、買いでエントリーし、売りで決済する場合は、以下のチャートのようになります。

トレンドフォロー(買いでエントリー)
出典:TradingView

逆に、売りでエントリーし、買いで決済する場合は、以下のチャートのようになります。

トレンドフォロー(売りでエントリー)
出典:TradingView

なお、相場の変動が激しい時には、以下のようなケースが見られます。

  • ・+100%と+200%を同時に抜く
  • ・-100%と-200%を同時に抜く

2本の線を同時に抜くケースを、実際のチャートで見ると以下の通りです。

2本の線を同時に抜くケース
出典:TradingView

このように変動が激しい相場では予想が難しいため、トレードを見送るのが一般的です。

0ラインとのクロスを指標として使用する

0ラインとは、「CCIが0%になるライン」です。

下チャートは、CCIに0ラインを引いたものです。

ゼロライン
出典:TradingView

CCIが、この0ラインを「下から上に抜けたら買い、上から下に抜けたら売り」とする考え方もあります。

買いはいわゆるゴールデンクロス、売りはいわゆるデッドクロスという考えです。

下チャートの丸で囲んだ位置で、デッドクロスとゴールデンクロスが発生しています。

ゴールデンクロス・デッドクロス
出典:TradingView

CCIが0%になるのは「一定期間の移動平均と現在値が一致する」ポイントです。

つまり、CCIがゼロラインを下から上に抜けるということは「現在値が移動平均を上抜けるゴールデンクロス」ということです。

逆に、CCIがゼロラインを上から下に抜けるということは「現在値が移動平均を下抜けるデッドクロス」を意味します。

このため「ゼロラインを上回ったら買い、下回ったら売り」という考え方が、1つの選択肢となります。

CCIを2本使用する(デュアルCCI)

CCIを2本使用する場合、「デュアルCCI」と呼ばれます。

2本のCCIは「期間が異なるもの」を組み合わせます。

CCIの短期線は相場に敏感に反応し、長期線はそれよりも反応が鈍くゆったり推移します。

この2つの線の動きの差を見ながら、押し目買いや戻り売りのタイミングを狙うことができます。

組み合わせる期間の一例は「6期間」と「14期間」です。

下チャートは、6期間(6CCI)と14期間(14CCI)を組み合わせたものです。

デュアルCCI
出典:TradingView

6CCI・14CCIの0ラインに水平線を引くと、下チャートのようになります。

デュアルCCI
出典:TradingView

どちらのCCIも、0ラインより上ならプラス(+)、下ならマイナス(-)とします。

下チャートの赤枠の部分をご覧ください。

デュアルCCI
出典:TradingView

6CCIは「プラス⇒マイナス⇒プラス」、14CCIは「プラス⇒プラス⇒プラス」となっています。

この場合、6CCIがプラスに戻ってきたピンク枠の部分が、エントリーのタイミングです。

同じようにエントリーのタイミングを計れる、双方のプラスとマイナスの組み合わせを一覧にすると、下図の通りです。

デュアルCCIのプラスマイナスの組み合わせ
出典:TradingView

両方がプラスになったら買い、両方がマイナスになったら売りと判断します。

その時点で、実際のチャートの動きと逆行していたとしても、逆張りのエントリーのタイミングと考えられます。

【まとめ】CCIとは|基本的な見方・使い方・計算式などを詳しく解析

CCI(商品チャネル指数)は、買われ過ぎ・売られ過ぎを示すオシレーター系の指標です。

今回解説した見方・使い方以外にも様々な分析方法がありますが、それらの知識は後ほど紹介するコンテンツで、さらに詳しく解説しています。

CCIは、RSI(相対力指数)ストキャスティクスサイコロジカルラインなどの指標も併用することで、予測の精度をより高めることができます。

OANDA証券では、これらの指標の状態をまとめてサブチャートに表示できるオリジナルツール「OANDA_Multi_Osci_meter」を提供しています。

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CCIの見方を理解した上で、これらのツールを使いこなすことにより、トレードの成功率をさらに高められる可能性があります。

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