ボリンジャーバンドの基本の見方や使い方と表示する際の注意点
1.移動平均線と標準偏差で作られる
ボリンジャーバンドとは、移動平均線を中心に、標準偏差(σ:シグマ)をバンド状に描画するテクニカル指標です。移動平均線の種類としては単純移動平均線(SMA)が用いられ、その上下に±1σ、±2σ、±3σなど任意の標準偏差を表示するのが一般的です。
画像1/ボリンジャーバンド
それぞれのバンドは、移動平均線に標準偏差を加減して求めます。その標準偏差は計算がやや複雑ですが、簡単に言うとデータ(終値)が平均値からどれくらい散らばっているかを表します。つまり、計算期間において移動平均線から離れた終値が多ければ標準偏差は大きくなり、SMAに近い終値が多ければ標準偏差は小さくなる性質があり、それがバンド幅の拡大や縮小になって現れます。
2.動的なバンドが示唆すること
ボリンジャーバンドは、値動きの変化によってバンド幅が拡大したり縮小したりする「動的」なものです。その性質から、トレンドとボラティリティを読み取ったり予測したりすることができます。
<トレンド=相場の方向性が読める>
中央の移動平均線の傾きを見ることで、トレンドが把握できます。右肩上がりなら上昇トレンド、右肩下がりなら下降トレンド、横ばいならトレンドレスです。
<ボラティリティ=価格変動率が読める>
上下のバンド幅が広いならボラティリティが大きく、狭いならボラティリティが小さいと判断できます。また、小さなボラティリティは大きなボラティリティの準備段階であると見ることもできます。
画像2/ボリンジャーバンドが示すトレンドとボラティリティ
3.MT4/MT5でボリンジャーバンドを表示する際の注意点
現在では、多くのチャートソフトで移動平均線と±1σ、±2σを組み合わせた表示がデフォルト設定として採用されている傾向があり、ボリンジャーバンドといえばこの形を思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、開発者のジョン・ボリンジャーは、移動平均線の上下に±2σだけを描画する形を基本としました(期間は20を推奨)。
画像3/開発者が推奨する基本設定
MT4/MT5でボリンジャーバンドを挿入する場合、バラメータ設定画面では1種類の標準偏差しか設定できません。仮に、その他の標準偏差も表示したい場合は、チャートへの挿入時に一手間かける必要があります。 簡単なのは、同じ期間のボリンジャーバンドを「偏差」を変えて重ねる方法です。つまり、±1σのボリンジャーバンドの上に、±2σのボリンジャーバンドを重ねます。もう一つの方法として、パラメータ設定画面の「レベル」に追加したい偏差の数値を追加する方法もあります。
画像4/「レベル」に±2σを追加する方法
監修:山中康司氏
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