期間の異なるボリンジャーバンドを組み合わせる分析方法
1.短期と長期のボリンジャーバンドを重ねて表示
移動平均線同士のクロスから売買タイミングを見極める手法は広く知られていますが、その応用として移動平均線とボリンジャーバンドを組み合わせる手法、さらにはボリンジャーバンド同士を組み合わせる手法があります。
ボリンジャーバンド同士を組み合わせる手法は、日本ではあまり知られていませんが、ボリンジャーバンドの開発者であるジョン・ボリンジャーも愛用しているテクニックです。移動平均同士、移動平均線とボリンジャーバンドの組み合わせよりも、ダマシが発生しづらく、トレンドの発生を明確に見極めることができるのが特徴です。
具体的には、期間20の短期ボリンジャーバンドと、期間50の長期ボリンジャーバンドを重ねて表示します。共に移動平均線と±2σの3本表示(ジョン・ボリンジャーが基本とする表示)です。
画像1/MT5でボリンジャーバンドを重ねる
FX会社のチャートソフトによっては複数のボリンジャーバンドを同時に表示できない場合もありますが、MT4/MT5では簡単に表示できます。ボリンジャーバンドをチャートに挿入する手順を2回繰り返すだけです。画像1は期間20(青)と期間50(赤)のボリンジャーバンドを重ねたものです。
2.バンドの重なりと乖離からトレンドを判断
ボリンジャークロスの見方としては、両者のバンドの重なりと乖離に着目します。短期と長期の+2σ同士が重なるように推移し、その一方で-2σ同士が乖離していく状態は上昇トレンドが発生していることを示します。それとは反対に、短期と長期の-2σ同士が重なり、+2σ同士が乖離していく状態は下降トレンドが発生していることを表します。
画像2では、中央の上昇トレンドが発生している局面において、+2σ同士の重なりと、-2σ同士の乖離が見られます。
画像2/トレンドの判定方法
バンドの重なりと乖離が続いている限りはトレンドが継続しているとみなすことができ、順張りのトレードチャンスになると考えられるわけです。また、その関係性が崩れて上下バンドが共に重なると、横ばいのトレンドレスになっていることも分かります。
監修:山中康司氏
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