ボリンジャーバンドの派生指標「ボリンジャーバンド%b」
1.最新価格がバンドのどこに位置するかを表す
ボリンジャーバンドから派生したテクニカル指標の一つに「ボリンジャーバンド%b」があります。これは最新価格がボリンジャーバンドの幅の中で、どの水準にあるかを示すものです。ボリンジャーバンドの開発者であるジョン・ボリンジャーが考案した指標で、トレンドの発生や相場の過熱感を探るのに役立ちます。
ボリンジャーバンド%bは、次の計算式で算出します。
- ボリンジャーバンド%b=(最新価格-下部バンドの値)÷(上部バンドの値-下部バンドの値)×100
- ※上部バンド=+2σ 下部バンド=-2σ
ボリンジャーバンド%bの数値は、ローソク足が+2σに位置していれば100、-2σに位置していれば0、中心の移動平均線に位置していれば50を示します。例えばボリンジャーバンド%bが80の場合、バンド幅の下から80%(上から20%)の位置に価格があるという意味です。
また、価格が+2σを上回ると100より上、-2σを下回ると0より下(マイナス)の数字を示します。例えばボリンジャーバンド%bが110の場合、価格がバンド幅の10%分、+2σより上に位置しているという意味です。 画像1では、サブウインドウに表示したボリンジャーバンド%bと、ローソク足およびボリンジャーバンドの関係が分かります。±2σを超えた箇所について、それぞれ100を上回っている、0を下回っているのが確認できるでしょう。
画像1/ボリンジャーバンド%b
なお、MT4(Meta Trader4)/ MT5(Meta Trader5)には標準搭載されていないので、利用する場合はカスタムインジケーターを入手する必要があります。
2.トレンドの環境認識に役立つ
ボリンジャーバンド%bを用いたチャート分析法として、基本的に50よりも上の水準で安定的に推移していれば上昇トレンド、反対に50よりも下の水準で安定的に推移していれば下降トレンドと判断します。また、75以上の狭い範囲で推移が続くようなら強い上昇を、25以下の狭い範囲で推移が続くようなら強い下降を示唆します。
画像2/ボリンジャーバンド%bから分かるトレンドの状況
3.価格とボリンジャーバンド%bの逆行現象
ボリンジャーバンド%bを用いたチャート分析では、ダイバージェンスにも注目です。ダイバージェンスとは価格の方向性とボリンジャーバンド%bの方向性が逆行する現象のことで、相場の反転を示す有力なサインと考えられます。
買いのダイバージェンスを探すには、先にボリンジャーバンド%bの谷と谷にラインを引いてから、価格の谷と谷にもラインを引くのがポイントです。価格が安値を切り下げているにもかかわらず、ボリンジャーバンド%bが安値を切り上げている逆行現象は上昇を示唆します(画像3の水色矢印)。
売りのダイバージェンスを探す際も、先にボリンジャーバンド%bの山と山にラインを引いてから、価格の山と山にラインを引きます。価格が高値を切り上げているにもかかわらず、ボリンジャーバンド%bが高値を切り下げている逆行現象は下降を示唆します(画像3の橙矢印)。
画像3/ダイバージェンス
ボリンジャーバンドについてもっと学びたい方へのオススメコンテンツ
長く為替トレーディングの第一線で活躍されてきた山中康司(やまなかやすじ)氏監修のもと、ボリンジャーバンドの基本的な知識や使い方、トレーディングアイデアなどをご紹介します。またOANDAでは、ボリンジャーバンドに関するオリジナルインジケーターを多数提供しています。このオリジナルインジケーターは、OANDAの口座をお持ちのお客様だけがお使いいただけます。
監修:山中康司氏
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