信託報酬とは|投資信託に必要なコストを初心者にもわかりやすく解説
信託報酬とは投資信託の手数料の一種で、運用管理費用とも呼ばれます。
毎日計算されて信託財産から支払われるのが特徴で、信託報酬が高い投資信託を買うとその分だけ利益を出すことが難しくなります。
本記事では、信託報酬の意味やその内訳などについて詳しく解説します。
※OANDA証券では投資信託取引をサービスとして提供していません。本記事は投資信託取引に関する一般的な知識を提供することを目的としています。
目次
- 1.信託報酬とは
- 2.投資信託への投資で必要なコスト
- 3.信託報酬などのコストを抑える方法
- 4.信託報酬に関するQ&A
- 5.【まとめ】信託報酬とは|投資信託に必要なコストを初心者にもわかりやすく解説
信託報酬とは
信託報酬とは投資信託の保有中に必要なコストで、運用管理費用とも呼ばれます。
投資信託の運用や管理の対価として支払われる、投資家にとってのコストです。
毎日計算されて信託財産(投資家から集められた資金)から支払われるのが特徴で、一般的に年率(%)で表示されます。
なお、信託報酬は以下の報酬の合計額です。
- ・委託者報酬
- ・代行報酬
- ・受託者報酬
委託者報酬
委託者報酬とは、投資信託の運用会社に対して支払う報酬です。
運用会社の業務は、投資家から集めた資金を信託会社に預けて、運用を指図することです。
投資信託の運用会社は「委託会社」と呼ばれ、委託会社に支払う報酬であることから委託者報酬と表現されます。
代行報酬
代行報酬とは投資信託の販売会社に支払われる報酬で、委託者報酬の中から支払われます。
販売会社は投資信託の購入者(受益者)の口座管理、分配金や償還金の支払いなどの業務をしており、代行報酬はその対価です。
受託者報酬
受託者報酬とは、信託銀行が受け取る報酬です。
信託銀行は委託者から運用資金を預かって管理する業務を行い、その対価として報酬を受け取ります。
投資信託への投資で必要なコスト
投資信託を買うと、信託報酬の他にもさまざまな支払いが必要です。
信託報酬以外のコストと、コストに関連してファンドオブファンズ利用時の注意点を紹介します。
- ・信託報酬以外のコスト
- ・ファンドオブファンズ利用時の注意点
信託報酬以外のコスト
信託報酬以外に、投資信託で投資する場合に必要なコストは以下の各種です。
コストの種類 | 支払時期 | 内容 |
---|---|---|
購入時手数料 | 購入時 | 投資信託の購入時に、販売会社に支払う手数料 |
監査報酬 | 保有時 | 投資信託の監査会社に支払う手数料 |
売買委託手数料 | 保有時 | 投資信託運用時の各種銘柄売買に必要な手数料 |
信託財産留保額 | 換金時 | 投資信託を換金する際、投資家が受け取らず信託財産に残される金額 |
ファンドオブファンズ利用時の注意点
ファンドオブファンズとは、他の投資信託に投資する投資信託です。
ファンドオブファンズの購入者は、自分が購入した投資信託と、その投資信託が買った別の投資信託の両方について各種コストを支払います。
すなわち、二重に手数料を支払うことになるので注意が必要です。
信託報酬などのコストを抑える方法
投資信託で稼ぐには、基準価額(投資信託の価格)の上昇を狙うと同時に、コストを抑えることも大切です。
将来の基準価額が上昇するかどうかについて事前にわからない一方、コストは事前に明確に把握できます。
そこで、信託報酬などのコストを抑える方法を紹介します。
- ・パッシブ運用の投資信託
- ・ノーロード投資信託
- ・信託財産留保額がゼロ
- ・3つのコストの比較
パッシブ運用の投資信託
パッシブ運用の投資信託は信託報酬が安い傾向にあります。
パッシブ運用とは、投資信託の基準価額の動きが株価指数などと連動するように運用する方法です。
投資信託運用会社は指数よりも良好な成績を目指す必要がなく、負担が小さいので信託報酬を安くできます。
信託報酬が年率0.1%を下回る例も複数見られます。
パッシブ運用の例としては、「日経平均株価連動型ETF」や「S&P500連動型投資信託」が代表的です。
その一方、株価指数などよりも良好な成績を目指す運用をアクティブ運用 といいます。
目標を達成するために多くの専門家を配置するなどコストがかかるため、信託報酬が高い傾向が見られます。
信託報酬が数%程度になる例もあり、パッシブ運用との差は大きいです。
なお、アクティブ運用は常に好成績になるというわけではないので注意が必要です。
ノーロード投資信託
ノーロード投資信託とは、購入時手数料が不要な投資信託です。
信託報酬と異なり購入時1回限りのコストですが、ノーロード投資信託を選ぶことでコストを減らせます。
販売会社としては収入が減る一方、手数料無料で投資家の購入額が増えれば代行報酬が増えます。
信託財産留保額がゼロ
信託財産留保額がゼロの投資信託を買うと、換金時に保有額の全てを引き出せるのがメリットです。
3つのコストの比較
信託報酬の安さ、ノーロード投資信託、信託財産留保額がゼロ、これら全てを満たす投資信託を選ぶと、コストを抑えられます。
この中で、最も重視すべきは信託報酬だと考えられます。
ノーロード投資信託、信託財産留保額がゼロの2点は、購入時または換金時の1回限りのコストですが、信託報酬は毎日発生します。
投資信託は短期保有でなく長期保有が望ましいとされており、長期保有すれば信託報酬も高額になります。
コスト重視で投資信託を選択する場合、信託報酬を重視することが推奨されます。
信託報酬に関するQ&A
信託報酬に関して、よくある質問に回答します。
- ・信託報酬はいくらが妥当ですか?
- ・信託報酬は毎日引かれますか?
- ・積立NISAの信託報酬はいつ引かれますか?
信託報酬はいくらが妥当ですか?
信託報酬の大きさは投資信託によって異なり、1%を下回るものから2%を超えるものまでさまざまです。
投資信託の運用コストなどを基に決められており、信託報酬が高いから儲かりやすい、低いから儲からないという性質のものではありません。
なお、指数連動型ETFは運用コストが低いため信託報酬も低い傾向にあり、アクティブ型の投資信託は信託報酬が高くなる傾向にあります。
信託報酬は毎日引かれますか?
信託報酬は毎日計算され、信託財産から日々支払われます。
日々の支払いの結果、信託報酬が年率で何%になるかについては、目論見書に書かれています。
投資信託に投資する前に、目論見書を確認することが推奨されます。
積立NISAの信託報酬はいつ引かれますか?
積立NISA(つみたて投資枠)では投資信託が購入可能で、投資信託の信託報酬は毎日計算されて信託財産から日々引かれます。
【まとめ】信託報酬とは|投資信託に必要なコストを初心者にもわかりやすく解説
信託報酬とは、投資信託の保有中に必要なコストで、運用管理費用とも呼ばれます。
投資信託の運用や管理の対価として支払われる、投資家にとってのコストです。
投資信託には信託報酬の他にもさまざまな支払いが必要で、投資信託の選択にあたっては目論見書の確認が推奨されます。
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