PBR（株価純資産倍率）とは｜目安・計算式・注意点などをわかりやすく解説
PBRとは株価純資産倍率のことで、株価が1株あたりの純資産の何倍になっているかを表す指標です。
本記事では、PBRの目安や計算式、注意点などをわかりやすく解説します。
※OANDA証券では株式取引をサービスとして提供していません。本記事は株式取引に関する一般的な知識を提供することを目的としています。
目次
- 1.PBR（株価純資産倍率）とは
- 2.PBR（株価純資産倍率）で分かること
- 3.PBR（株価純資産倍率）に関する注意点
- 4.PBR（株価純資産倍率）に関するQ&A
- 5.【まとめ】PBR（株価純資産倍率）とは｜目安・計算式・注意点などをわかりやすく解説
PBR（株価純資産倍率）とは
まず、PBRの意味、計算式や具体例を解説します。
- ・意味
- ・計算式
- ・具体例
意味
PBRとはPrice Book-value Ratioの略称で、日本語では株価純資産倍率のことです。
「企業の株価が、1株あたりの純資産の何倍になっているか」を表し、株価の価値と純資産（自己資本）を比較した指標です。
一般的に、PBRの数値が高ければ「割高」、低ければ「割安」とされます。
計算式
PBRの計算式は、下図の通りです。
株価を、1株あたりの純資産（BPS：Book-value Per Share）で割って求めます。
具体例
例えば、A社の株価が1,000円で、1株あたりの純資産（BPS）が500円の場合、PBRは「2倍」です。
対して、B社の株価が1000円で、1株あたりの純資産（BPS）が200円と少ない場合、PBRは「5倍」です。
両者のPBRを比較した場合、A社より純資産が少ないB社の方が株価が割高と判断できます。
PBR（株価純資産倍率）で分かること
PBRは、株価の価値と純資産を比較した指標であり、その性質から「会社の解散価値」とも呼ばれます。
純資産は、仮に企業が解散したときに株主に分配される資産です。
PBRが1倍だと、株価と解散価値が同じであると考えられます。
また、PBRが1倍を下回る場合（PBR1倍割れ）、株主にとっては事業を継続するよりも解散した方が得をすることを意味します。
一般的に、純資産が少ないベンチャー企業などではPBRが高くなり、安定または成熟した企業では低くなる傾向があります。
PBR（株価純資産倍率）に関する注意点
PBRに関する注意点は、主に以下の2つです。
- ・同業種間で比較する
- ・PBRだけで判断をしない
同業種間で比較する
PBRを利用する際は同業種間で比較し、業種特性や企業の成長性を考慮することが推奨されます。
例えば、設備投資が多い業種は資本金（純資産）が大きい傾向があるのでPBRは低くなり、逆に設備投資が必要ない業種は資本金が小さくPBRは高くなる傾向があります。
また、成長性に対する期待度も、PBRに反映されます。
PBRだけで判断をしない
PBRは企業の評価の一側面を示すに過ぎず、他の指標と併せて分析することが求められます。
例えば、PER（株価収益率）やROE（自己資本利益率）などと比較することで、より多面的に企業の価値を評価できます。
投資判断には複数の要因を考慮することが重要です
PBR（株価純資産倍率）に関するQ&A
PBRに関するよくある質問に回答していきます。
- ・PBRの目安はありますか？
- ・PBRとPERの違いは何ですか？
PBRの目安はありますか？
一般的に、PBR1倍が1つの目安とされます。
PBRが1倍を下回る場合（PBR1倍割れ）、株主にとっては事業を継続するよりも解散した方が得をすることを意味します。
一方で、1倍を大きく上回る場合は、市場が将来の成長に対して高い期待を抱いていると考えることができます。
ただし、業種などにより平均的な水準が異なるので注意が必要です。
PBRとPERの違いは何ですか？
PBRは株価純資産倍率のことであるのに対し、PERは株価収益率のことです。
PBRは株価を1株あたりの純資産で割った指標で、株価と純資産を比較した指標です。
PERは株価を1株あたりの純利益で割った指標で、株価と純利益（企業の収益力）を比較した指標です。
【まとめ】PBR（株価純資産倍率）とは｜目安・計算式・注意点などをわかりやすく解説
PBR（Price Book-value Ratio）とは株価純資産倍率のことで、「企業の株価が、1株あたりの純資産の何倍になっているか」を表す指標です。
一般的にPBRが高ければ「割高」、低ければ「割安」とされます。
会社の解散価値とも呼ばれ、PBR1倍は株価と解散価値が同じであると考えられます。
また、PBRが1倍を下回る場合（PBR1倍割れ）、株主にとっては事業を継続するよりも解散した方が得をすることを意味します。
注意点として、PBRの数値は業種などによって異なるため、単体だけでなく、同業種間で比較することが重要です。
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