株主優待とは|初心者向けに仕組みやよくある質問などをわかりやすく解説
株主優待とは、企業が株主に対して自社製品やサービスなどを提供する制度のことです。
本記事では、株主優待の仕組みやよくある質問などを、初心者向けにわかりやすく解説します。
※OANDA証券では株式取引をサービスとして提供していません。
本記事は株式取引に関する一般的な知識を提供することを目的としています。
目次
- 1.株主優待とは
- 2.株主優待のメリット・デメリット
- 3.リスクを抑えて株主優待を得る方法(つなぎ売り)
- 4.株主優待に関するQ&A
- 5.【まとめ】株主優待とは|初心者向けに仕組みやよくある質問などをわかりやすく解説
株主優待とは
ここでは株主優待とは何かを、以下の内容に分けて解説します。
- ・仕組み
- ・配当金との違い
仕組み
株主優待の仕組みは「権利確定日に必要な株数を保有していれば、企業の自社製品やサービス、優待券、割引券などの特典を受け取れる」というものです。
優待の内容や頻度、権利確定日や実施の有無などは、各企業ごとに定められています。
優待品は、主に自社製品・サービスに関連する場合が多いですが、自社に関連しない金券や地域の名産品などが提供されることもあります。
各企業による優待の具体例を紹介すると、以下の通りです(2025年2月4日時点の情報で構成)。
企業名 | 優待内容 |
---|---|
タカラトミー | オリジナルトミカ、限定版リカちゃん人形など |
吉野家ホールディングス | 優待券(吉野家、はなまるうどん等のグループ店舗で利用可) |
カゴメ | 商品詰め合わせ(トマトソース・野菜生活など) |
ヤマハ発動機 | 各地の名産品、自社サービス割引券(バイクレンタル・教習・レジャーなど) |
学研ホールディングス | 割引クーポン、オンライン学習、塾講習、医療福祉など |
キングジム | 優待クーポン(業務用・個人用の文具や家電などに利用可) |
ワシントンホテル | 優待券(宿泊20%割引 or 飲食20%割引) |
株主優待は「株価の向上による売却益(キャピタルゲイン)、配当金」と合わせて受け取れる、3つの利益の1つに数えられます(配当金は企業や時期によっては提供されない場合があります)。
配当金との違い
配当金とは、「企業が利益や剰余金の一部を株主に還元する分配金」のことです。
株主優待と配当金の違いは、株主優待は品物やサービスなど、配当金は現金で提供される点です。
なお、配当金や株主優待は企業によって制度の有無や頻度が異なります。
制度を導入している場合、どちらも年1回か2回程度が一般的です。
株主優待のメリット・デメリット
ここでは、株主優待のメリットとデメリットを解説します。
メリット
株主側、企業側にとっての株主優待のメリットは、主に以下が考えられます。
- ①:【株主側のメリット】保有期間中は定期的に受け取れる
- ②:【企業側のメリット】ブランドイメージの向上に繋がる
①については、金銭としての利益ではないものの、金銭的価値を有する優待品が多くあります。
②については、高品質な自社製品やサービスなどを株主に提供することで、ブランドが認知される機会などが向上します。
デメリット
株主側にとっての株主優待のデメリット(注意点)は以下の3点です。
- ①:突然の変更や廃止もあり得る
- ②:株主優待のみに注目すると、企業の実態を正しく判断できないことがある
- ③:大量に保有する投資家にとっては、優待費用は無駄なコストになり得る
①については、株主総会を経ず取締役会の決議で決定できるため、突然変更・廃止される可能性があります。
②については、株主優待を得られたとしても、株価が値下がりするようでは損失になります。
③については、企業が優待に費用を投じることは、不要なコストと捉える見方もあります。
リスクを抑えて株主優待を得る方法(つなぎ売り)
株主優待を受け取るために株式を購入しても、権利確定日までの間に株価が下落すれば、損失が発生する可能性があります。
このリスクを抑えながら株主優待を得る方法の1つとして「つなぎ売り」が挙げられます。
つなぎ売りとは、対象の銘柄を「現物取引で買い建て、信用取引で売り建て」する手法です。
買い建ては通常の株式保有を意味し、これにより株主優待の権利を得ることができます。
売り建ては株価の下落によって利益を得ることができ、価格下落のリスクに対応することが可能です。
つなぎ売りをすると、株価が上がっても下がっても、以下のように損益が相殺され、株主優待の権利だけが残ります。
株価 | 買い建て | 売り建て |
---|---|---|
上がる | プラス | マイナス |
下がる | マイナス | プラス |
つなぎ売りの注意点は、主に以下の2点です。
- ・信用取引に対応していない銘柄がある
- ・信用売りの手数料(貸株料、逆日歩など)が発生する
信用売りはコストとして、貸株料(株式のレンタル料)が発生し、株式の供給が不足している場合は、品貸料(調達コスト)が発生することがあります。
「信用取引」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
株主優待に関するQ&A
株主優待に関してよくある質問は、以下の通りです。
- ・株主優待を受け取るにはどうしたらいいですか?
- ・権利確定日はどこで確認できますか?
- ・株主優待はいつ届きますか?
株主優待を受け取るにはどうしたらいいですか?
株主優待を受け取るには権利確定日(割当基準日)の時点で、企業が定める必要な株数を保有している必要があります。
このため、権利確定日の2営業日前の「権利付最終日」までに、必要な株式を購入する必要があります。
権利確定日はどこで確認できますか?
権利確定日は、証券会社のサイト内や企業のホームページなどで確認できます。
各企業の公式サイトやホームページは異なるため、必要に応じて確認する必要があります。
株主優待はいつ届きますか?
株主優待が届く時期は、提供する企業によって異なります。
配送方法なども様々なため、保有銘柄の企業ホームページを参照する必要があります。
【まとめ】株主優待とは|初心者向けに仕組みやよくある質問などをわかりやすく解説
株主優待とは企業が自社の株主に対して、自社製品やサービスなどを提供する制度のことです。
権利確定日の時点で企業が定める株数を保有していれば、優待を受け取ることができます。
株主側にとっては、金銭的価値を有する優待品を継続的にもらえることがメリットの1つです。
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