株式の基礎

権利落ち日とは|初心者向けに配当落ち日との違いなどをわかりやすく解説


権利落ち日は、権利付最終日の翌日に位置し、配当や株主優待などの権利を得られなくなった最初の日です。

配当などを受け取るには、権利付最終日までに株式を買い、権利確定日には株主名簿に記載されている必要があります。

本記事では、権利落ち日の意味、特徴、よくある質問などを解説します。

権利落ち日とは

権利落ち日の意味と、権利確定日などとの関係について解説します。

  • ・権利落ち日の意味
  • ・権利付最終日・権利確定日
  • ・権利落ち日・権利付最終日・権利確定日の関係
  • ・2025年9月末日が権利確定日の場合

権利落ち日の意味

権利落ち日とは、配当などの権利を得られなくなった最初の日を意味します。

配当や株主優待などを受け取るには、権利確定日の株主名簿に自分の名前が記載される必要があります。

権利落ち日は株式を買うことはできるものの配当などの権利は得られず、配当や株主優待を受け取るには次回の権利確定日まで待つ必要があります。

なお、権利の例は以下の通りです。

  • ・配当
  • ・株主優待
  • ・株式分割

権利付最終日・権利確定日

権利付最終日は、配当や株主優待などの受け取り権利が得られる最終日です。

権利確定日は、配当や株主優待の受け取りが決定する日付を指します。

権利付最終日までに株式を買い、権利確定日に株主名簿に記載されると、配当等を受け取れます

なお、権利付最終日に株式を購入し、翌日の権利落ち日に売却した場合でも、配当や株主優待はすべて受け取ることができます(受渡日ベースで株主名簿に記載されるため)。

権利落ち日・権利付最終日・権利確定日の関係

権利落ち日・権利付最終日・権利確定日の関係をカレンダーで示すと、以下の通りです。

株式は、買った日から2営業日後に受け渡しが行われる仕組みであるため、権利確定日と権利付最終日は一致しません。

配当等を受け取りたい場合は、権利付最終日までに買う必要があります。

・木曜日が権利確定日の場合

木曜日が権利確定日の場合_20250423

・月曜日が権利確定日の場合

月曜日が権利確定日の場合_20250423

・木曜日が権利確定日で水曜日が祝日の場合

木曜日が権利確定日で水曜日が祝日の場合_20250423

2025年9月末日が権利確定日の場合

2025年9月末日が権利確定日の場合、権利落ち日・権利付最終日・権利確定日の関係は下のカレンダーの通りです。

2025年9月末日が権利確定日の場合-20250422

権利落ち日での売買

配当や株主優待を受け取りたい場合、権利落ち日に株式を売買するとどうなるか解説します。

  • ・権利落ち日に株式を売る場合
  • ・権利落ち日に株式を買う場合
  • ・権利落ち日前後の値動き

権利落ち日に株式を売る場合

権利落ち日に株式を売る場合、配当や株主優待を受け取れるかどうかについて2つのパターンがあります。

  • ・権利付最終日までに株式を買っていた場合、配当や株主優待を受け取れる
  • ・権利落ち日に株式を買って同日に株式を売る場合、配当や株主優待は受け取れない

配当や株主優待を受け取る条件は、権利確定日の株主名簿に自分の名前が記載されることです。

権利確定日の株主名簿に自分の名前が記載されるには、権利付最終日までに株式を買って保有し続ける必要があります。

権利落ち日に株式を買う場合

権利落ち日に株式を買う場合、配当や株主優待を受け取れません。

配当等を受け取るには、次回の権利確定日まで待つ必要があります。

なお、権利確定日と権利落ち日を比較すると、企業は配当相当額の資金が外部に流出することでBPS(1株あたり純資産)が低下し、株価は下落する場合が考えられます。

とはいえ実際には、株価の決定要因は配当だけでなく、さまざまな要素が複雑に絡み合います。

このため、権利落ち日の株価は必ず下落するとは断定できません。

権利落ち日前後の値動き

権利付最終日に買って権利落ち日に売る場合、足掛け2営業日で配当や株主優待を受け取れます。

短期間で利益を得たい場合、権利付最終日付近で買って権利落ち日付近で売る方法が考えられます。

この考え方で多くの投資家が投資すると、権利付最終日にかけて株価が上昇し、権利落ち日に株価が下落することになります。

配当や株主優待を狙った結果、株価変動で配当以上の損失を被る可能性があり、注意が必要です。

権利落ち日に関するQ&A

権利落ち日に関するよくある質問は、主に以下の通りです。

  • ・権利落ち日と配当落ち日の違いは何ですか?
  • ・権利落ち日に株式を売ってもいいのですか?
  • ・3月決算の権利落ち日はいつですか?

権利落ち日と配当落ち日の違いは何ですか?

「権利落ち日」と「配当落ち日」は、通常は同じ日を指しますが、文脈により表現が使い分けられます。

「権利落ち日」は株主優待や株式分割などの権利全般がなくなる日として、「配当落ち日」は主に配当金の権利がなくなる日として用いられることがあります。

権利落ち日に株式を売ってもいいのですか?

権利付最終日までに株式を買って保有し続けた場合、権利確定日の株主名簿に自分の名前が記載されます。

配当など各種権利の受け取りが確定しており、権利落ち日に株式を売っても受け取れます。

3月決算の権利落ち日はいつですか?

2026年3月末日が決算日で同じ日付が権利確定日の場合、権利落ち日は2026年3月30日です。

権利落ち日・権利付最終日・権利確定日の関係は下のカレンダーの通りです。

3月決算の権利落ち日-20250422

【まとめ】権利落ち日とは|初心者向けに配当落ち日との違いなどをわかりやすく解説

権利落ち日は、権利付最終日の翌日に位置し、配当や株主優待などの権利を得られなくなった最初の日です。

配当や株主優待を受け取る条件は、権利確定日の株主名簿に自分の名前が記載されることです。

権利確定日の株主名簿に自分の名前が記載されるには、権利付最終日までに株式を買って保有し続ける必要があります。

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