自己資本比率とは|業種別の目安や投資で活用する際のポイントなどを詳しく解説
自己資本比率とは、企業の総資本(総資産)のうち、自己資本がどのくらいを占めているのかを表す指標です。
本記事では、自己資本比率の意味や目安、活用時のポイントなどをわかりやすく解説します。
※OANDA証券では株式取引をサービスとして提供していません。本記事は株式取引に関する一般的な知識を提供することを目的としています。
目次
- 1.自己資本比率とは
- 2.自己資本比率の目安【業種別】
- 3.自己資本比率を投資で活用する際のポイント
- 4.自己資本比率に関するQ&A
- 5.【まとめ】自己資本比率とは|業種別の目安や投資で活用する際のポイントなどを詳しく解説
自己資本比率とは
まずは、自己資本比率の意味と計算式を解説します。
- ・意味
- ・計算式
意味
自己資本比率とは、企業の総資本(自己資本+他人資本)のうち、自己資本がどのくらいの割合を占めているのかを表す指標です。
「自己資本」とは返済する必要のない資本で、株主が出資した資本金や利益剰余金などがあります。
一方、「他人資本」は返済の必要がある資本で、株主以外からの借入金などが該当します。
自己資本比率の割合によって、総資本の中で「返済する必要のない資産がどのくらいあるのか」がわかります。
自己資本比率は、企業の財務状況の安全性を判断する指標の1つとして、投資家や金融機関から注目されます。
計算式
自己資本比率は、以下の計算式で求めます。
例えば、自己資本が1億円、総資本が10億円の場合、1億÷10億×100=10で自己資本比率は10%です。
一般的に、財務状況の安全性として、自己資本比率30〜40%前後が目安とされます。
ただし、業種によって平均値が異なるため、これが絶対の目安ではありません。
自己資本比率の目安【業種別】
中小企業実態基本調査(令和4年度決算実績)によれば、業種別の自己資本比率は以下のとおりです。
建設業 | 47.34% |
製造業 | 46.39% |
情報通信業 | 54.87% |
運輸業、郵便業 | 34.71% |
卸売業 | 42.60% |
小売業 | 35.06% |
不動産業、物品賃貸業 | 36.27% |
学術研究、専門・技術サービス業 | 52.29% |
宿泊業、飲食サービス業 | 16.16% |
生活関連サービス業、娯楽業 | 34.79% |
その他サービス業 | 47.05% |
出典:中小企業実態基本調査(令和4年度決算実績)
自己資本比率を投資で活用する際のポイント
自己資本比率を投資で活用する場合の注意点は、主に以下の2つです。
- ・同業種間で比較をする
- ・財務体質を考える
同業種間で比較する
上述の通り、自己資本比率は業種によって平均水準が異なります。
例えば、大がかりな設備投資が必要な業種は低水準に、必要ない業種は高水準になりやすい傾向があります。
そのため、自己資本比率を比較する際は、同業種間で比較することが推奨されます。
とはいえ、同業種においても、大企業や中小企業、ベンチャー企業など企業規模や成熟度によって自己資本比率が異なる点に注意が必要です。
財務体質を考える
企業の総資本(自己資本+他人資本)のうち、他人資本は返済する必要があるお金です。
他人資本の割合が大きいと、業績不振やリーマンショックのような経済危機が発生した場合に返済が滞り、経営危機に陥る可能性が高まります。
一方で、自己資本は返済する必要がない資金であるため、自己資本比率が高いほど企業の安全性が高いと考えられます。
自己資本比率に関するQ&A
自己資本比率に関するよくある質問に回答していきます。
- ・自己資本比率と自己資本利益率の違いは何ですか?
- ・自己資本比率とROEの違いは何ですか?
- ・自己資本比率が高すぎるのは良くないですか?
自己資本比率と自己資本利益率の違いは何ですか?
自己資本利益率(ROE)は「自己資本に対してどれだけ利益を上げたか」を表す指標です。一般的に、自己資本利益率が高いほど効率良く稼いでいると考えられ、反対に低いほど経営効率が悪いと考えられます。
一方の自己資本比率は、企業の総資本に対する自己資本の割合を示す数値です。
自己資本比率とROEの違いは何ですか?
この質問は「自己資本比率と自己資本利益率の違いは何ですか?」と同じです。
ROEは「Return On Equity」の略で、自己資本利益率のことです。
自己資本比率は「総資本に対する自己資本の割合」、ROEは「自己資本に対する利益の割合」です。
自己資本比率が高すぎるのは良くないですか?
一般的に、自己資本比率が高いと返済する必要がない資産の方が多いことを意味するので、財務状況が安定していると考えられます。
とはいえ、自己資本比率が高すぎる場合は事業や設備への投資が少ない可能性があり、成長性に疑問が生じる場合があります。
また、自己資本比率が高くても現金が少ないと資金繰りに苦労する場合があります。
【まとめ】自己資本比率とは|業種別の目安や投資で活用する際のポイントなどを詳しく解説
自己資本比率とは、企業の総資本(自己資本+他人資本)のうち、自己資本がどのくらいの割合を占めているのかを表す指標です。
自己資本比率の割合によって「返済する必要のない資産がどのくらいあるのか」がわかります。
財務状況の安定性の目安として30~40%前後が挙げられますが、業種によって自己資本比率の平均水準が異なることに注意が必要です。
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