本日の東京為替見通し(為替/FXニュース):米国は休場明け、流動性悪い中で仲値の強引な仕掛けは警戒(2024年12月26日)

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December 26, 2024

【前日の為替概況】ドル円、小幅高 日銀総裁講演後に157.30円台まで上昇

25日の東京外国為替市場でドル円は小高い。
15時時点では157.32円と前営業日NY終値(157.19円)と比べて13銭程度のドル高水準だった。

仲値公示に絡んでドル買いが強まると157.34円まで上昇するも、仲値を通過すると失速。
その後156.99円まで下押した。
植田日銀総裁の講演内容が伝わると、直後こそ反応薄であったが、徐々に買い戻しが優勢となると157.37円までわずかに本日高値を更新した。

ユーロドルはこう着。
終値は1.0400ドルと前営業日NY終値(1.0399ドル)と比べて0.0001ドル程度のユーロ高水準だった。
欧米市場がクリスマス休暇で参加者が減少する中、1.04ドルを挟んでの上下に終始した。

ユーロ円は方向感定まらず。
終値は163.60円と前営業日NY終値(163.36円)と比べて24銭程度のユーロ高水準。
仲値公示に絡んで163.74円まで上昇後、13時過ぎに163.30円台まで下落。
ただ、植田日銀総裁の講演後に円売りの流れとなると163.70円前後まで切り返すなど、ドル円に連れた動きとなった。

【本日の東京為替見通し】米国は休場明け、流動性悪い中で仲値の強引な仕掛けは警戒

本日のアジア時間ではシンガポール市場が休場明けだが、オセアニア両国や香港などは引き続き休場。
また欧州のメイン市場もほぼ休みであり、休場明けとなる米国勢の参入までトレンド形成は難しそうだ。

本日は本邦からは週次の対外対内証券売買契約や11月新設住宅着工戸数が発表されるが、これらの指標結果で市場が動意づくことは難しいだろう。

材料不足の中で警戒しなくてはならないのは、東京仲値(フィキシング)の値決めになる。
米国が休場明けとなることでドル決済が可能となり、当日付の取引がまとまって入りやすい。

昨日も一部金融機関が、流動性が悪い中で値決め時に強引にドル買いを仕掛けた。

ここ数年はクリスマス休場翌日には仲値で神経質な動きを見せている。
今年は不足か余剰になるかは分からないが、一昨年は本邦実需勢の買いで約50銭程度上昇した。
一方で、昨年は仲値では強引に下押しされた。
どちらに傾いた場合でも、仲値の値決めにかけては大きく振れることが予想される。

なお、昨日の植田日銀総裁の講演内容は、今後の政策決定については当たり障りのない発言だったこともあり、市場を大きく動意づけることはできなかった。
ただし、明日は18-19日の日銀金融政策決定会合の「主な意見」や、全国消費者物価指数(CPI)の前哨戦となる12月の東京都区部のCPIが公表されることで、これまでの流れが変わる可能性もあることには留意しておきたい。

また、欧州通貨の値動きも警戒しておきたい。
昨日はロシアがクリスマスにもかかわらずウクライナのエネルギーインフラに大規模な攻撃を仕掛けた。
この攻撃により、首都キーウ(キエフ)を含む全国で停電が発生し、一部の住民は地下鉄の駅に避難している。
ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアの行動を「非人道的」と非難し、欧米主要メディアも一斉にロシアの攻撃を批判している。
両国間の戦争が新たな戦火拡大に広がるかを注目したい。

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)
○14:00 ◇ 11月新設住宅着工戸数(予想:前年比▲0.1%)

<海外>
○20:00 ◎ トルコ中銀、政策金利発表(予想:48.50%と47.50%に引き下げで拮抗)
○22:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:22.3万件/188.0万人)
○27日03:00 ◇ EIA週間在庫統計
○27日03:00 ◎ 米財務省、7年債入札
○ニュージーランド、オーストラリア、香港、スイス、ドイツ、フランス、英国、カナダ、(以上、ボクシングデー)、スウェーデン、ノルウェー、ポーランド(以上、セカンドクリスマスデー)、南アフリカ(親善の日)、休場

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

>本日発表予定のその他の経済指標についてはこちら

【前日までの要人発言】

25日13:21 植田日銀総裁
「賃金の上昇を反映し、幅広い財・サービスで価格が上昇するようになってきた」
「緩和度合い調整のタイミングやペースは、今後の経済・物価・金融情勢次第」
「来年は好循環が一段と強まり、賃金上昇に伴う形で物価上昇の姿がさらに近づくと予想」
「デフレ・低インフレへの逆戻りは避けなければならない」
「経済・物価上昇の改善が続いていけば、それに応じて政策金利を引き上げ金融緩和度合いの調整が必要になる」
「国内経済の目先の大きなポイントは春闘へ向けた動き」
「重要なのは、2%の物価上昇と整合的な賃上げを当たり前のこととして社会に定着させていくこと」
「米国の次期政権の経済政策を巡る不確実性は大きい」
「国内外の様々なリスク要因を十分注視、日本経済・物価見通しやリスク・見通し実現の確度への影響を見極めていく必要」

※時間は日本時間

>本日の要人発言をリアルタイムで確認するならこちら

〔日足一目均衡表分析〕

<ドル円=3手連続陽線、20日高値を意識した動きに>

ドル円1226

パラメータ1226

陽線引け。
薄商いのなか157円割れでは再び下げ渋り、157円前半で強含んだ。
前日の高値水準では伸び悩むも、3手連続の陽線引け。

今週に入り20日レンジの中での上下が続くも、下値は切り上げてきている。
日足一目・転換線も155円半ばまで上昇し、相場の方向性を示唆。
暫くは20日高値157.93円を意識した動きか。
反落した場合は23日安値が下値めど。

レジスタンス2 158.61(7/17高値)
レジスタンス1 157.93(12/20高値)
前日終値 157.33
サポート1 156.71(20日レンジの上限から61.8%押し)
サポート2 156.14(12/23安値)

>ドル円のリアルタイムチャートはこちら

<ユーロドル=転換線から20日高値が目先の抵抗帯か>

ユーロドル1226

パラメータ1226

小陽線引け。
クリスマスの祝日で動意の鈍さが続いた。
1.04ドルを挟んでの小動き。

日足一目・基準線を下回っている転換線1.0439ドルから20日高値1.0440ドル台まで目先の抵抗帯として働くか注目。
下サイドは23・24日安値1.0384ドルを割り込むと11月22日に付けた年初来安値1.0335ドル割れが視野に入る。

レジスタンス1 1.0448(12/20 高値)
前日終値 1.0407
サポート1 1.0335(11/22 安値)

>ユーロドルのリアルタイムチャートはこちら

<ユーロ円=下向き雲の上限を巡る攻防に注目>

ユーロ円1226

パラメータ1226

陽線引け。
163円前半で底堅さを確認すると、163円後半まで上昇。
日足一目・雲の上限辺りでは買い一服も、その後の下押し幅も限られた。

雲の上限は本日163.68円まで低下し、暫くは同水準を巡る攻防か。
雲を超えて引けると、転換線が基準線の上で推移し、明日には実線が遅行スパンの上に出るため、強い買いシグナルとされる三役好転が点灯する。

レジスタンス1 164.76(11/20高値)
前日終値 163.58
サポート1 162.35(12/20安値)

>ユーロ円のリアルタイムチャートはこちら

<豪ドル円=20日高値の上抜けは90日線が次の上値めどに>

豪ドル円1226

パラメータ1226

小陽線引け。
98円に位置する日足一目・雲の下限を挟み上下。
20日以降は「上値を基準線に抑えられ、下値を転換線に支えられる展開」から抜け出せていない。

基準線は本日、98.30円台まで水準を切り下げてきた。
同線から20日高値98.41円が目先の抵抗帯となるかに注視。
超えていくようだと、98円後半の90日線が次の上値めど。
雲割れでは、97円前半の転換線が支持水準は変わらず。

レジスタンス1 98.80(90日移動平均線)
前日終値 98.06
サポート1 97.27(日足一目均衡表・転換線)

>豪ドル円のリアルタイムチャートはこちら

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