本日の東京為替見通し(為替/FXニュース):ドル円、明朝4時のFOMC声明控えて底堅い展開か(2024年12月18日)

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December 18, 2024

【前日の為替概況】ドル円、7日ぶり反落で一時153.16円まで下落

17日のニューヨーク外国為替市場でドル円は7営業日ぶりに反落。
終値は153.46円と前営業日NY終値(154.15円)と比べて69銭程度のドル安水準だった。
11月米小売売上高で自動車を除く数値が予想を下回ったことが分かると全般ドル売りが先行。
11月米鉱工業生産が予想より弱い内容となったこともドル売りを促した。
一時は4.4383%前後と11月18日以来の高水準を付けた米10年債利回りが低下に転じると、前日の安値153.33円を下抜けて一時153.16円まで下げ足を速めた。
明日18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)や19日の日銀金融政策決定会合の結果公表を前に、ポジション調整目的の売りも出やすかった。

なお、市場では米連邦準備理事会(FRB)による0.25%の追加利下げはほぼ織り込み済みだが、経済・金利見通しやパウエルFRB議長の定例記者会見から今後の利下げペースに関する手掛かりを得たいとの思惑が台頭している。

ユーロドルは3日ぶりに反落。
終値は1.0491ドルと前営業日NY終値(1.0512ドル)と比べて0.0021ドル程度のユーロ安水準だった。
欧州時間発表の12月独Ifo企業景況感指数が予想を下回ったことを受けて、19時30分前に一時1.0479ドルと日通し安値を付けたものの、NY市場に入ると下げ渋った。
前日の安値1.0475ドルがサポートとして意識されたほか、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入り、2時過ぎには1.0516ドル付近まで持ち直す場面があった。

ユーロ円も3日ぶりに反落。
終値は161.00円と前営業日NY終値(162.03円)と比べて1円03銭程度のユーロ安水準。
東京市場では一時162.48円と11月22日以来の高値を付けたものの、海外市場に入ると一転下落した。
ドル円の下落につれた売りが出たほか、米国株安に伴うリスク回避の円買いが入り一時160.78円と日通し安値を更新した。

【本日の東京為替見通し】ドル円、明朝4時のFOMC声明控えて底堅い展開か

本日の東京外国為替市場のドル円は、明朝4時に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)でのタカ派的利下げ観測や、明日の日銀金融政策決定会合の利上げ見送り観測から、下値は限定的だと思われる。

FOMCでは、FF金利誘導目標の0.25%の利下げ(⇒4.25-50%)はほぼ確実視されているが、来年1月20日の第2次トランプ米政権発足後の28-29日のFOMCでは据え置きが見込まれているため、タカ派的な利下げと見なされている。

リスクシナリオは、パウエルFRB議長の発言「利下げを急ぐ必要性はない」の通りに据え置きだった場合、そしてドット・プロット(金利予測分布図)でのターミナルレート(利下げの最終到達点)が引き上げられた場合となる。

ウォールストリート・ジャーナル紙のFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者は昨日、「今週の選択肢の一つは、0.25ポイントの利下げを実施するとともに、新たな経済見通しで、利下げペースを減速させる用意があると強く示唆すること」と報じている。

FOMCでのドット・プロットの9月から12月への変更の可能性は以下の通りとなる。
■9月FOMCのドット・プロット(第1次利下げ:4.75-5.00%)
・2025年利下げ(▲1.00%=0.25%x4回):3.25-50%
・2026年末時点の政策金利(中立金利):2.90%(2.75-3.00%)
※パウエルFRB議長「政策を調整(利下げ)する時が来た」
■12月FOMCのドット・プロット(第3次利下げか?:4.25-50%)
・2025年利下げ(▲0.75%=0.25%x3回):3.50-75%
・2026年末時点の政策金利(中立金利):3.10%?(3.00-25%)
※パウエルFRB議長「利下げを急ぐ必要性はない」

ドル円のテクニカル分析での上値の目処は以下の通りとなる。
・156.75円(11月15日の高値)
・155.60円(7月3日の高値161.95円から156.75円を経由する抵抗線)
・154.84円(156.75円から148.65円までの下落幅の76.4%戻し)

【本日の重要指標】 ※時刻表示は日本時間

<国内>
○日銀金融政策決定会合(1日目)
○08:50 ◎ 11月貿易統計(通関ベース、予想:季節調整前6889億円の赤字、季節調整済4328億円の赤字)

<海外>
○06:45 ◇ 7-9月期ニュージーランド(NZ)経常収支(予想:103.99億NZドルの赤字)
○16:00 ◎ 11月英消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.1%/前年比2.6%)
○16:00 ◎ 11月英CPIコア指数(予想:前年比3.6%)
     ◇ 11月英小売物価指数(RPI、予想:前月比0.2%/前年比3.7%)
○16:35 ◎ ミュラー・エストニア中銀総裁、講演
○18:00 ◎ レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミスト、講演
○19:00 ☆ 11月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値(予想:前年比2.3%)
○19:00 ☆ 11月ユーロ圏HICPコア改定値(予想:前年比2.7%)
○19:00 ◇ 10月ユーロ圏建設支出
○21:00 ◇ MBA住宅ローン申請指数
○22:30 ◎ 7-9月期米経常収支(予想:2840億ドルの赤字)
○22:30 ◎ 11月米住宅着工件数(予想:134.5万件、前月比2.6%)
     ◎    建設許可件数(予想:143.0万件、前月比1.0%)
○19日00:30 ◇ EIA週間在庫統計
○19日04:00 ☆ 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表(予想:4.25-4.50%に引き下げ)
○19日04:00 ☆ FOMC、経済・金利見通し発表
○19日04:30 ☆ パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

>本日発表予定のその他の経済指標についてはこちら

【前日までの要人発言】

17日05:27 トルドー加首相
「ドミニク・ルブラン氏を財務相に起用へ」

17日18:08 レーン・フィンランド中銀総裁
「利下げのスピードと規模は入ってくるデータと包括的な分析に基づいて各会合で決定される」
「我々の金融政策の方向性は今や明確」

※時間は日本時間

>本日の要人発言をリアルタイムで確認するならこちら

〔日足一目均衡表分析〕

<ドル円=雲の上限の方向性を頼りに買いスタンス>

ドル円1218

パラメータ1218

陰線引け。
154円半ばの11月26日高値が抵抗となり反落。
前日安値を割り込んで153円前半まで下落した。
一巡後は持ち直すも7手ぶりの陰線で終えた。

上向きの日足一目・雲の上限は152.60円台、明日には153円台乗せが示唆されている。
雲の方向性を頼りに依然として買いスタンスで臨みたい。
雲の中に入る込むようだと、152円前半の200日線や152円割れの転換線が意識されそうだ。

レジスタンス2 155.02(11/22高値)
レジスタンス1 154.49(11/26高値)
前日終値 153.46
サポート1 152.64(日足一目均衡表・雲の上限)
サポート2 151.93(日足一目均衡表・転換線)

>ドル円のリアルタイムチャートはこちら

<ユーロドル=1.0540ドル台の転換線が抵抗に>

ユーロドル1218

パラメータ1218

陰線引け。
前日高値を超えるも1.0542ドルに位置する日足一目均衡表・転換線が抵抗となり反落。
前日安値の手前で下げ渋ったが3手ぶりの陰線引け。

基準線は1.0490ドル台で値をやや切り下げており、相場の方向性を示唆。
同線を巡る攻防がまだ暫く注目されるだろう。
水準的には近いが、横ばいの転換線をしっかりと超えるまでは下向きバイアスの維持で良いか。

レジスタンス1 1.0542(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 1.0491
サポート1 1.0425(11/26安値)

>ユーロドルのリアルタイムチャートはこちら

<ユーロ円=160.90円台の雲の下限を念頭に置いた取引き>

ユーロ円1218

パラメータ1218

陰線引け。
162円半ばの11月22日高値に僅かに届かず、160円後半まで反落。
日足一目均衡表・雲を割り込んだところで下落は一服したものの、3手ぶりの陰線引け。

雲の下限は160.92円で横ばいであり、本日は同水準を念頭に置きながらの取引か。
雲の下で推移が続いた場合は、160.60円台の基準線がまず意識され、その下160.18円まで上昇してきた転換線が支持となるかに注目。

レジスタンス1 162.49(11/22高値)
前日終値 161.00
サポート1 160.18(日足一目均衡表・転換線)

>ユーロ円のリアルタイムチャートはこちら

<豪ドル円=転換線を割り込むと11日安値が意識される>

豪ドル円1218

パラメータ1218

陰線引け。
98円台で強含むも前日高値を超えたところで上昇が一服し、日足一目均衡表・雲を再び割り込んだ。
13日安値の手前では下げ止まったが、5手ぶりの陰線引け。

一目・雲が重しとなったことで、本日は下押し水準を探る展開か。
12日安値の下96.94円に転換線があり、同線を巡る攻防を注視。
クリアに割り込むようだと11日安値96円が視野に入ってくる。

レジスタンス1 98.35(12/17高値)
前日終値 97.26
サポート1 96.00(12/11安値)

>豪ドル円のリアルタイムチャートはこちら

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