香港株サマリー(20日)

市場概況
続落、方向感欠く 米長期金利の上昇が重荷

 20日の香港市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比0.16%安の19720.70ポイントだった。中国企業指数は0.12%安の7143.88ポイント。メインボードの売買代金は概算で1784億6000万HKドル。

 ハンセン指数は前日終値を挟んで一進一退の展開となり、方向性を欠いた。米連邦準備理事会(FRB)が2025年の利下げペースを鈍化させる姿勢を示し、米長期金利が上昇したことで投資家が運用リスクをとりにくくなった。中国指導部は前週、金融政策を「適度に緩和的」へ転換すると表明したが、人民元相場の下落が金融緩和の足かせになりかねないとの懸念も浮上したもよう。ただ、中国当局が打ち出す政策への期待は根強く、下値を売り込む動きは限定的。個別材料が出た銘柄の物色も支えとなった。

 ハンセン指数構成銘柄では、中国ネット通販大手のアリババ集団(09988)とJDドットコム(09618)が売られ、相場の重荷だった。ショート動画の快手科技(01024)、太陽光パネル用ガラスの信義光能(00968)、石炭大手の中国神華能源(01088)は大幅に続落した。一方、中国半導体ファウンドリーのSMIC(00981)が8%超上昇。米商務省が同国半導体大手のエヌビディアに対し、同社製品が過去1年間にどのように中国に渡ったかを調査するよう要請したと伝わり、中国政府が進める半導体国産化の恩恵を受けるとの思惑買いを集めた。中国インターネットサービス大手のテンセント(00700)は大幅に続伸。新エネルギー車を手掛ける小米集団(01810)と理想汽車(02015)も高い。

 ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.11%高の4444.19ポイントと小幅に反発。SMICと同業の華虹半導体(01347)が買われた。ライブコマースの東方甄選(01797)は15%超上昇した。一方、中国検索大手の百度(09888)、オンライン旅行会社の同程旅行(00780) が売られた。


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