NY株式サマリー(15日)=ダウ305ドル安と続落 利下げ期待が後退しナスダックが2%超下落

市場概況
◆ダウ平均: 43444.99 -305.87 -0.70%
◆S&P500: 5870.62 -78.55 -1.32%
◆NASDAQ: 18680.12 -427.53 -2.24%

 15日のNY株式相場は続落。トランプ・ラリーが一服する中、先行きの利下げ期待が後退したことが重しとなった。前日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が利下げを急ぐ必要がなくなったと発言したことに続いて、この日はコリンズ米ボストン連銀総裁が12月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げは未定だと発言した。10月小売売上高や11月NY連銀製造業業況指数などの経済指標も強い結果となったことで、CMEのフェドウォッチ・ツールの12月利下げ確率は前日の72%から58%に低下。政策金利据え置き確率は42%に上昇した。ダウ平均は一時、400ドル安まで下落し、305.87ドル安(-0.70%)で終了。S&P500も1.32%安で終了し、ともに2日続落となった。ハイテク株主体のナスダック総合は2.24%安と大幅に4日続落となった。

 S&P500の11セクターは公益、金融、不動産の3セクターが上昇した一方、ITの2.49%安を筆頭に、ヘルスケア、コミュニケーション、一般消費財など8セクターが下落した。マグニフィセント・セブンはテスラが3.07%高となったものの、アマゾンが4.19%安、メタが4.00%安、エヌビディアが3.26%安、マイクロソフトが2.79%安となり、アップルとアルファベットも1%超下落した。ヘルスケア株の下落もダウ平均とS&P500を押し下げた。トランプ次期大統領が、ワクチン懐疑派のロバート・F・ケネディ・ジュニア氏を米​​保健福祉省長官に指名したことでダウ平均採用のアムジェンが4.16%安、メルクが2.08%安となったほか、モデルナが7.34%安となり、イーライ・リリーとファイザーも4%超下落した。

 週間ではダウ平均が1.24%安、S&P500が2.08%安、ナスダック総合が3.15%安で終了。週明け11日は主要3指数がそろって史上最高値を更新したが、そろって大幅反落して終了した。業種別では金融(+1.42%)とエネルギー(+0.58%)を除く9セクターが週間で下落。ヘルスケアが5.54%安と週間下落率トップとなり、素材とITが3%超下落。資本財、不動産、コミュニケーションも2%超下落した。


(羽土)


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