NYマーケットダイジェスト・7日 ナスダック最高値・金利低下・ドル安

スポット
(7日終値)
ドル・円相場:1ドル=152.94円(前営業日比▲1.69円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=165.25円(▲0.66円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0805ドル(△0.0076ドル)
ダウ工業株30種平均:43729.34ドル(▲0.59ドル)
ナスダック総合株価指数:19269.46(△286.00)
10年物米国債利回り:4.32%(▲0.11%)
WTI原油先物12月限:1バレル=72.36ドル(△0.67ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2705.8ドル(△29.5ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
7−9月期米非農業部門労働生産性速報値
(前期比年率) 2.2%      2.1%・改
7−9月期米単位労働コスト・速報値
(前期比年率) 1.9%      2.4%・改
前週分の米新規失業保険申請件数
       22.1万件     21.8万件・改
9月米卸売売上高
(前月比)   0.3%      0.2%・改
米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利
     4.50−4.75%に引き下げ 4.75−5.00%
9月米消費者信用残高
       60.0億ドル    76.4億ドル・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は反落。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表が近づく中、米長期金利の低下に伴うドル売りが先行。アジア時間に154.71円と7月30日以来の高値を付けたあとだけに、米重要イベントを控えたポジション調整目的の売りも出やすく、1時前に152.86円まで値を下げた。FOMCの結果が伝わると153.47円付近まで下げ渋る場面もあったが戻りは鈍く、5時過ぎには一時152.70円と日通し安値を更新している。
 なお、米連邦準備理事会(FRB)は今日まで開いたFOMCで市場予想通り政策金利を0.25%引き下げて、4.50−4.75%にすることを決めたと発表。声明では「FF金利の目標誘導レンジの追加調整を検討するに当たり、委員会は今後もたらされるデータ、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する」などと指摘し、前回までの「インフレ率が持続的に2%に向かっているとの確信を強めている」との文言を削除した。
 また、パウエルFRB議長はFOMC後の会見で「短期的には、選挙は政策に影響しない」としたうえで、「我々はあらかじめ決められたコースを進んでいるわけではない。FRBは会合ごとに決定を下し続ける」と話し、データ次第で利下げペースを決める姿勢を強調した。

・ユーロドルは反発。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.30%台まで低下したことを受けて全般ドル売りが優勢となった。0時30分過ぎに一時1.0825ドルと日通し高値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.19まで低下した。
 FOMC結果公表後は1.0767ドル付近まで売られる場面もあったが、下押しは限定的。米金利低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入りやすく1.0810ドル付近まで持ち直した。

・ユーロ円は3日ぶりに反落。ドル円の下落につれた売りが出て一時本日安値となる165.01円まで値を下げたものの、ユーロドルの上昇につれた買いも入ったため、下落のスピードは緩やかだった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均はほぼ横ばい。前日に急伸し史上最高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りが出た半面、FRBの追加利下げが米経済を下支えするとの見方から買いが入ったため、相場は方向感が出なかった。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、史上最高値で取引を終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も過去最高値を更新した。トランプ氏の選挙活動を支援したイーロン・マスク氏が最高経営責任者(CEO)を務めるテスラがこの日も上げた。

・米国債券相場で長期ゾーンは反発。前日は米大統領選で共和党のトランプ前大統領の当選が確実になったことで急落。この日は反動で買い戻しが優勢となった。FRBが追加利下げを決めたことも相場を下支えした。

・原油先物相場は反発。この日の外国為替市場ではドル売りが進み、ドル建てで決済される原油相場の割安感が意識された。時間外取引では70.66ドルまで下落する場面があったが、その後はプラス圏まで買い戻しが入った。

・金先物相場は反発。米長期金利の低下とドル売りが進んだことに伴い、金利を生まない資産である金の投資妙味を意識した買いが入った。

(中村)


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