NYマーケットダイジェスト・25日 株まちまち・金利上昇・ドル高

スポット
(25日終値)
ドル・円相場:1ドル=152.31円(前営業日比△0.48円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.43円(△0.03円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0796ドル(▲0.0032ドル)
ダウ工業株30種平均:42114.40ドル(▲259.96ドル)
ナスダック総合株価指数:18518.61(△103.12)
10年物米国債利回り:4.24%(△0.03%)
WTI原油先物12月限:1バレル=71.78ドル(△1.59ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2754.6ドル(△5.7ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
9月米耐久財受注額
(前月比)  ▲0.8%     ▲0.8%・改
輸送用機器を除く
(前月比)   0.4%      0.6%・改
10月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値)
        70.5       68.9

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は反発。21時前に一時151.70円付近まで値を下げたものの、アジア時間に付けた日通し安値151.46円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。200日移動平均線が位置する151.42円も引き続き重要なサポートとして意識された。
 9月米耐久財受注額や10月米ミシガン大学消費者態度指数確報値が予想を上回ると、一時は4.17%台まで低下した米10年債利回りが4.24%台まで上昇。米金利上昇に伴うドル買いも入り、4時過ぎには152.38円と日通し高値を更新した。
 米連邦準備理事会(FRB)による利下げペースが鈍化するとの見方が根強い中、米長期金利は上昇傾向を維持。11月の米大統領選でトランプ前大統領の勢いが増していると見る向きもあり、米金利上昇につながった。

・ユーロドルは反落。欧州時間発表の10月独Ifo企業景況感指数が予想を上回ったことや、シムカス・リトアニア中銀総裁が「0.50%利下げの根拠は見当たらない」と発言したことを受けて、22時前には一時1.0839ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、買い戻しはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。米長期金利が上昇に転じるとユーロ売り・ドル買いがじわりと強まり、4時30分過ぎに一時1.0793ドルと日通し安値を更新した。欧州中央銀行(ECB)が12月に大幅利下げを実施するとの見方も根強い。

・ユーロ円は小反発。21時前に一時164.27円付近まで値を下げたものの、23時過ぎには164.79円と日通し高値を付けた。ただ、引けにかけては再び164.27円付近まで押し戻された。
 ドル相場となったためユーロ円自体は方向感が出にくい状況だった。さらに、27日投開票の衆院選を前に様子見ムードも強く、円絡みの取引は手控えられた面もあったようだ。30−31日には日銀金融政策決定会合も控えている。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は5日続落。米長期金利が上昇すると、株式の相対的な割高感が意識されて売りが優勢となった。マクドナルドの商品による大腸菌の集団感染を巡り、米疾病対策センター(CDC)は従来の49人から75人に感染が報告されたと発表。感染者の増加を嫌気して、同社株は3%近く下落した。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸。電気自動車(EV)のテスラにはこの日も買いが続き、3%超上げた。

・米国債券相場で長期ゾーンは反落。9月米耐久財受注額が予想を上回ったことなどを受けて、FRBによる利下げペースが鈍化するとの見方が改めて意識されると売りが出た。11月の米大統領選挙でトランプ前大統領が優勢との見方も相場の重し。

・原油先物相場は反発。イスラエルの空爆によりレバノン南部でジャーナリスト3人が死亡するなど、依然として中東情勢が緊迫化している。イスラエルがイランへの大規模ミサイル攻撃を行うことを明言していることもあり、週末の間に戦火が拡大するリスクの懸念もあり、原油先物には買いが集まった。

・金先物相場は続伸。前日終値近辺で方向感のない動きを繰り返していたが、中東情勢や11月5日の米総選挙などリスク要因が多くあることで、引けにかけては買いが優勢になり続伸して引けた。週次の引け値水準としては最高値を更新した。

(中村)


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