NYマーケットダイジェスト・22日 株まちまち・金利上昇・ドル高

スポット
(22日終値)
ドル・円相場:1ドル=151.08円(前営業日比△0.24円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.17円(△0.04円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0799ドル(▲0.0016ドル)
ダウ工業株30種平均:42924.89ドル(▲6.71ドル)
ナスダック総合株価指数:18573.13(△33.12)
10年物米国債利回り:4.21%(△0.02%)
WTI原油先物11月限:1バレル=72.09ドル(△1.53ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2759.8ドル(△20.9ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
10月米リッチモンド連銀製造業景気指数
        ▲14        ▲21

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続伸。アジア時間に一時4.2176%前後と7月26日以来の高水準を記録した米10年債利回りが4.16%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。22時30分過ぎに一時150.61円付近まで下押しした。
 ただ、アジア時間に付けた日通し安値150.50円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。市場では「一目均衡表雲の上限が位置する150.70円が重要なポイント」との声も聞かれ、徐々に下値を切り上げた。米10年債利回りが4.21%台まで上昇すると全般ドル買いが強まり、1時30分前には151.20円と7月31日以来の高値を更新した。
 もっとも、200日移動平均線が位置する151.36円付近がレジスタンスとして意識されると、上昇は一服した。

・ユーロドルは続落。欧州市場序盤に一時1.0838ドルと日通し高値を付けたものの、NY市場に入ると徐々に弱含んだ。センテノ・ポルトガル中銀総裁が「雇用市場が軟化すれば0.50%の利下げも可能」と述べたことなどが相場の重しとなり、前日の安値1.0811ドルを下抜けて一時1.0793ドルと8月2日以来の安値を更新した。米長期金利が上昇に転じたこともユーロ売り・ドル買いを誘った。
 なお、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は「インフレ目標が既に達成されたと結論付けることはできない」「金利は必要な限り景気抑制的な水準にとどまる」「金利引き下げのペースは未定」と述べたほか、ビルロワドガロー仏中銀総裁は「景気抑制策の解除が遅過ぎるとリスクが高まる可能性」などと発言。また、レーン・フィンランド中銀総裁は「利下げが迫っている。ペースと規模は後日決定」などと話した。

・ユーロ円は小幅ながら続伸。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、ユーロ円自体は方向感が出なかった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小幅ながら続落。米企業決算への期待から買いが入るとプラス圏で推移する場面もあったが、米長期金利が上昇に転じると株式の相対的な割高感が意識されて再び弱含んだ。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5日続伸し、7月10日以来およそ3カ月半ぶりの高値で取引を終えた。

・米国債券相場で長期ゾーンは続落。米利下げ観測の後退を背景に売りが出た。利回りは一時4.2176%前後と7月26日以来約3カ月ぶりの高水準を付けた。

・原油先物相場は続伸。中国の利下げや資本市場支援策を好感する買いが支えになり続伸して引けた。また、ブリンケン米国務長官がイスラエルでネタニヤフ首相と会談を持ったが、具体的な和平進行となるニュースも伝わらないことで、依然として中東に対する緊迫感が拭えないことも原油先物の支えになっている。

・金先物相場は6日続伸。依然として金先物への投資意欲は強く、本日も史上最高値を更新し6日続伸して引けた。ドル買いが強まると割高感から、やや金先物に売りが入る場面もあったが下押しも限られた。米長期金利が前日と比較すると低下したことも支えになった。

(中村)


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