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サントリーホールディングス（ＨＤ）は１２日、２０２５年３月２５日付で、創業家出身の鳥井信宏副社長（５８）が社長に昇格する人事を正式に発表した。新浪剛史社長（６５）は代表権を持つ会長に就く。創業家の出身者が社長になるのは約１０年ぶりで、国内外で主力の酒類事業の拡大や収益向上に取り組む。
東京都内で記者会見した鳥井氏は「強烈なオーナーシップ（責任感）で果敢に挑戦する」とした上で、前例主義にとらわれない経営を目指すと抱負を語った。新浪氏は「鳥井氏は酒類事業で着実な成果を上げてきた。（創業家への）大政奉還ではなく、新たな時代をつくるリーダーとして決めた」と話した。
鳥井氏は、父がサントリー（現サントリーＨＤ）の３代目社長だった鳥井信一郎氏で、曽祖父は創業者の鳥井信治郎氏。国内のビール事業や海外企業との合併・買収（Ｍ＆Ａ）に関わってきた。グループは新浪氏が社長に就任する１４年まで、創業家出身者がトップを継いできた。佐治信忠会長は留任し、会長は２人体制となる。
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