陽線（ようせん）とは｜意味・種類や見方を詳しく解説

陽線とは、終値が始値よりも高いローソク足のことで、価格が上昇した足を意味します。

反対に、価格が下落した足を「陰線」と呼びます。

上昇トレンドでは、一般的に多数の陽線が形成されます。

本記事では、陽線の意味や種類、見方を解説します。

• 目次

• 1．陽線とは
• 2．陽線の種類と見方
• 3．【まとめ】陽線（ようせん）とは｜意味・種類や見方を詳しく解説

陽線とは

陽線の概要について、以下の内容に分けて説明します。

• ・意味
• ・陰線との違い

意味

陽線とは、終値が始値よりも高いローソク足のことです。

つまり「価格が上昇した足」です。

以下のチャートでは、緑のローソク足が陽線です。

（陽線の色はチャートツールによって異なり、また自由に色を変えられる場合も多いです）。

出典：TradingView

陽線のローソク足は、以下の意味を表します。

始値と終値の間の四角形を「実体」、そこから上下に伸びる線を「ヒゲ」と呼びます。

また、高値の側のヒゲを上ヒゲ、安値の側のヒゲを下ヒゲといいます。

始値より終値の方が高くなっているため、ローソク足が作られた時間内に価格が上昇したことがわかります。

このローソク足は、例えば下図のような価格推移から形成されます。

陽線は、以下の5つのパターンに大別でき、各パターンの値動きをグラフで表現すると、下図の通りです。

陰線との違い

陰線との違いは「1本のローソク足が作られる時間内に価格が上昇したか、下落したか」です。

上昇したものが陽線、下落したものが陰線です。

陽線と陰線の値動きの例を図で示すと、以下の通りです。

下落トレンドでは、一般的に多数の陰線が形成されます。

陽線の種類と見方

ここでは、以下の4種類の陽線について、特徴を解説します。

• ・大陽線
• ・小陽線
• ・下影陽線
• ・上影陽線

大陽線

大陽線とは、ローソク足の実体が通常と比較して明らかに大きい陽線のことです。

下チャートでは、オレンジで囲った陽線を大陽線に分類できます。

出典：TradingView

大陽線の形成は買いの勢いが強まっていることを意味し、価格の上昇がしばらく続くことを示唆します。

大陽線のパターンは、主に以下の4つに分かれます。

小陽線

小陽線とは、実体もヒゲも通常より短い陽線のことです。

下チャートでは、オレンジで囲った陽線は小陽線に分類できます。

出典：TradingView

小陽線は、売りと買いの勢力が拮抗していることや、双方に迷いが生じていることを示します。

そのため、大陽線や通常の陽線よりも、相場の方向感をつかみにくい性質があります。

小陽線のパターンは、主に以下の2種類に分かれます。

下影陽線

下影陽線とは、下ヒゲが長い陽線のことです。

売り方の勢いが増していたものの、買い方の強い抵抗があったことを意味します。

安値圏で出現した場合は、買い方が強くなっているため、上昇に転じる可能性があると判断できます。

逆に高値圏で出現した場合は、売り方の強い抵抗があったことから、上昇トレンドの終了を示唆している可能性があります。

下影陽線のパターンは、主に以下の2種類に分かれます。

上影陽線

上影陽線とは、上ヒゲが長い陽線のことです。

最終的に買い方が勝ったものの、売り方の抵抗が強かったことを意味します。

高値圏で出現した場合は、売り方の抵抗が強くなっていることから、下落に転じる可能性を示唆しています。

逆に安値圏で出現した場合は、最終的には買い方が勝っていることから、上昇に転じる可能性を示唆しています。

上影陽線のパターンは、主に以下の2種類に分かれます。

【まとめ】陽線（ようせん）とは｜意味・種類や見方を詳しく解説

陽線とは、始値に対し終値が高くなっているローソク足のことです。

陽線には「大陽線・小陽線・下影陽線・上影陽線」などの種類があり、それぞれの形状を見ることで相場の方向性や勢いを読むことができます。

同じ形状の陽線でも、高値圏や安値圏など、出現する状況によって予測される値動きは異なります。

陽線だけで読み取れる情報には限界があるため、テクニカル指標などの様々なデータを参考にすることが重要です。