手仕舞いとは|意味・活用方法・よくある質問を解説
手仕舞いとは、FXや株取引などで使われる用語の一つで、保有ポジションを決済することです。
成行(なりゆき)注文や、指値・逆指値注文などで、利益や損失を確定する際にに行います。
本記事では、手仕舞いの意味や活用方法などについて、詳しく解説していきます。
手仕舞いとは
ここでは、手仕舞いの意味や類義語について詳しく解説します。
- ・意味
- ・類義語
意味
FX取引における手仕舞いとは、保有しているポジションを反対売買で決済することです。つまり「買いで始めた取引を、売り決済で終えること」「売りで始めた取引を、買い決済で終えること」を意味します。
含み益がある状態での手仕舞いは「利益確定(利食い)」、含み損がある状態での手仕舞いは「損切り」となります。
「ポジションを手仕舞う」などの様に使用されます。
類義語
手仕舞いの類義語としては、「クローズ」「エグジット」「閉じる」などがあります。
手仕舞いと同様に、ポジションを解消して取引を終了することを意味します。
手仕舞いの活用方法
手仕舞いの活用方法について、以下4つを解説します。
- ・成行(なりゆき)による手仕舞い
- ・指値・逆指値による手仕舞い
- ・OCO注文による手仕舞い
- ・IFD注文による手仕舞い
成行(なりゆき)による手仕舞い
今すぐにポジションを決済したい場合は、「成行(なりゆき)注文」による手仕舞いが有効です。
「成行(なりゆき)」とは売買の価格を指定せず、取引の成立を最優先する注文方法です。
「その時点において売買が成立する価格」で約定(取引成立)するため、「現在の価格で素早く売買したい」場面で用います。
指値・逆指値による手仕舞い
指値・逆指値による手仕舞いとは、「指定した価格に到達した時に、自動的に売買が実行されること」を指します。あらかじめ予約しておけば自動で取引をしてくれるため、常にチャートを見ておく必要がなく、忙しくて取引する時間を取りにくい人でも手仕舞いをしやすい方法です。
指値注文は「現在より有利な価格」を指定し、逆指値注文は「現在より不利な価格」を指定します。
そのため、決済において指値注文は利益確定、逆指値注文は損切りの予約注文として用いられます。
例えば、米ドル/円を「1ドル150円」の時に買いポジションで保有した場合に、「153円まで上昇したら売る」など、現在より有利な価格を指定するのが指値注文です。
指値注文を予約後、実際にレートが153円に到達すれば、自動的に手仕舞いが行われます。
OCO注文による手仕舞い
OCO注文とは、2つの予約注文を同時に発注し、どちらか片方が約定したら、もう一方はキャンセルされる注文方法です。
OCO注文による手仕舞いは、利益確定と損切りの注文を同時に予約できます。
これにより、相場がどちらの方向に動いても、事前に定めた水準に達した時点で、自動的に利益確定や損切りを行えます。
なお、OCO注文は手仕舞いだけでなく、仕掛け(新規注文)で用いることもできます。
OCO注文については「OCO注文(オーシーオー注文)とは」の記事で詳しく解説しています。
IFD注文による手仕舞い
IFD注文とは、新規注文とセットで決済の予約注文(指値注文または逆指値注文)を発注する注文方法です。
IFD注文による手仕舞いには、以下の2つのパターンがあります。
- ・A:指値注文で手仕舞うパターン(利益確定のIFD注文)
- ・B:逆指値注文で手仕舞うパターン(損切りのIFD注文)
Aのパターンでは、下図の通り「新規注文時よりも有利な方向」に手仕舞いの注文を入れます。
2つの予約注文を入れることで「○○円になったら新規で買い、その後に□□円まで上昇したら利益確定の売り決済をする」という売買を自動で行えます(ロングの場合)。
この場合、損切りの逆指値注文は出せないため、価格が不利な方向に動いた場合は手動で損切りの手仕舞いを行う必要があります。
Bのパターンでは、下図の通り「新規注文より不利な方向」に手仕舞いの注文を入れます。
Aと同様に、2つの予約注文を入れることで「○○円になったら新規で買い、予想に反して××円まで下がったら損切りの売り決済をする」という売買を自動で行えます(ロングの場合)。
この場合は利益確定の指値注文は出せないため、価格が有利な方向に動いたら、手動で利益確定の手仕舞いを行う必要があります。
「IFD(イフダン)注文とは」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
手仕舞いに関するQ&A
手仕舞いに関して、よく見られる疑問点は以下のようなものです。
- ・手仕舞い売りとは何ですか?
- ・手仕舞いのタイミングはいつですか?
- ・手仕舞いと仕掛けの違いは何ですか?
手仕舞い売りとは何ですか?
手仕舞い売りとは、買いポジションを解消するために保有している通貨ペアを売り、決済することです。
「新規売り」と区別するために用いられる用語です。
また、反対に売りポジションを解消するために保有している通貨ペアを買って決済をすることは「手仕舞い買い」と言います。
手仕舞いのタイミングはいつですか?
手仕舞いのタイミングは、投資戦略によって異なります。
例えば以下の5つが挙げられます。
- ・目標の為替レートまで到達した時
- ・トレンド転換のタイミング
- ・想定と異なる値動きをした時
- ・週末:為替市場がクローズしている土日の間に予期せぬ出来事が発生するイベントリスクを避けるため
- ・重要な経済指標の発表前や金融に関係する重要なイベント前
手仕舞いのタイミングが適切か判断するためには、経済動向やテクニカル指標を確認すると良いでしょう。
手仕舞いと仕掛けの違いは何ですか?
仕掛けとは「相場の騰落を予想し、新たに売買の注文を出すこと」です。
つまり「仕掛けは新規注文で、手仕舞いは決済」というのが両者の違いです。
相場の動向を判断できる材料が少なく、仕掛けをしにくい状況のことを「仕掛け難」と呼びます。
【まとめ】手仕舞いとは|意味・活用方法・よくある質問を解説
手仕舞いとは、保有ポジションを決済するという意味で、FXや株取引などで使われる用語です。
手仕舞いの目的は、利益や損失を確定することです。
今すぐ手仕舞う場合は成行注文、希望の価格を指定して手仕舞いを予約する場合は指値注文・逆指値注文を用います。
利食いと損切りの手仕舞いを同時に予約したい時はOCO注文、新規注文と手仕舞いを同時に予約したい場合はIFD注文を用います。
手仕舞いのタイミングを見極めるためには、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析により相場の流れを読み取ることが重要です。
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