レジスタンスラインとは|意味・引き方を解説
FX取引では、トレーダーが指標(値動きの目標)とする多くの線があり、その中でも特に重要なものの1つが「レジスタンスライン」です。
このレジスタンスラインについて多くの人が知りたいのは「意味や見方、線の引き方」などの情報でしょう。
本記事ではこれらの情報を、実際のチャートを用いた図解と共に解説します。
目次
- ・レジスタンスライン(上値抵抗線)とは
- ・FX取引でのレジスタンスライン(上値抵抗線)の使い方
- ・FX取引でのレジスタンスライン(上値抵抗線)の引き方
- ・FX取引でレジスタンスライン(上値抵抗線)を使う際の注意点
- ・【まとめ】レジスタンスライン(上値抵抗線)とは|意味・引き方を解説
レジスタンスライン(上値抵抗線)とは
レジスタンスラインは日本語で「上値抵抗線」と呼ばれ、上値を押さえているラインのことを意味します。
レジスタンスラインに接近するところでは、売り圧力が高まり、値動きの上昇が阻まれる可能性があります。
その一方で、レジスタンスラインを突破(上抜け)すると、上昇に勢いがつく可能性が高くなります。
そうした性質を持つため、買いポジションを保有している場合は利益確定を検討できます。
また、エントリーポイントを探している場合は、レジスタンスラインでの反転下落、もしくはレジスタンスラインの上抜けを待ってから仕掛けることを検討できます。
次のチャートは、レジスタンスラインを引いたものです。
出典:TradingView
下降トレンドの場合は高値を結んだトレンドライン、一定のレンジでの推移が続いている場合はレンジ上限の水準がレジスタンスラインとなります。
FX取引でのレジスタンスライン(上値抵抗線)の使い方
FX取引でのレジスタンスラインの使い方は、以下の通りです。
- ・トレンドの傾向が分かる
- ・トレンドの転換が分かる
トレンドの傾向が分かる
レジスタンスラインが引ければ、その相場は現時点で下落トレンドであることが分かります。
そして、レジスタンスラインの傾きは、そのトレンドの強弱の参考となります。
出典:TradingView
上チャート左側のレジスタンスラインは、急な角度で引かれているため、強い下落トレンドと判断できます。
一方、右側のレジスタンスラインは、緩やかな角度で引かれているため、弱い下落トレンドと判断できます。
また、レジスタンスラインが水平に引ける場合は、下落トレンドでなく「レンジ相場である」と判断可能です。
出典:TradingView
上のチャートを見ると分かる通り、水平に引かれたレジスタンスラインまで価格が上がると下落に転じ、逆に下の水平線(サポートライン)まで下がると上昇に転じています。
このように一定の範囲で価格が上下を繰り返す相場を「レンジ相場」といいます。
レンジ相場やサポートラインについては、こちらの記事で詳しく解説しています。トレンドの転換が分かる
レジスタンスラインを上抜けした場合は、トレンド転換の可能性が高いことを把握できます。
出典:TradingView
上チャートの左側は下落トレンドでのレジスタンスライン、右側はレンジ相場でのレジスタンスラインです。
いずれもレジスタンスラインを上抜けた時点から、上昇トレンドに転換していることが分かります。
レジスタンスラインを上抜けたからといって、必ず上昇トレンドに転換するとは限りませんが、こうしたトレンドの転換が起きる可能性は比較的高いといえます。
FX取引でのレジスタンスライン(上値抵抗線)の引き方
レジスタンスラインの引き方はシンプルで、直近の高値を直線で結ぶのみです。
以下のチャートのように、下落トレンドでの高値を結ぶか、レンジ相場での高値を結びます。
出典:TradingView
ローソク足の場合、実体またはヒゲの先を結ぶのが基本です。
FX取引でレジスタンスライン(上値抵抗線)を使う際の注意点
レジスタンスラインを引く際は、以下のポイントに注意する必要があります。
サポートとレジスタンスは逆転することがある
レジスタンスラインは値動きの反転が起こりやすい水準となりますが、そのラインを抜けた後も意識され続ける場合があります。
上抜けるまでは「レジスタンスライン」として意識されていた線が、上抜けた後に「サポートライン」として意識されるようになる性質を持ちます。
出典:TradingView
上のチャートでは、同じ1本のラインが①のゾーンでレジスタンスの役割を果たし、②のゾーンでサポートの役割を果たし、③でまたレジスタンスの役割を果たしています。
このようにラインの役割が逆転することを「ロールリバーサル」と呼びます。
ダマシに気をつける
レジスタンスラインを上抜けして、上昇トレンドに転換したように見えても、すぐに下落トレンドに回帰する「ダマシ」の現象が発生する可能性もあります。
例えば、下のチャートでは①でレジスタンスラインを突破して一度上昇したものの、すぐに②で反転しています。
出典:TradingView
そして、①の水準をさらに下回る下落トレンドを継続しています。
このように、レジスタンスラインを上抜けした直後では、まだ「ダマシ」の可能性が残っているため、レジスタンスライン以外の指標も併用しながら、トレンド転換を慎重に見極める必要があります。
【まとめ】レジスタンスライン(上値抵抗線)とは|意味・引き方を解説
レジスタンスラインはFX取引で特に重要な指標の1つで、値動きの反転やトレンドの転換を見極めるのに役立ちます。
しかし、「ダマシ」が発生する可能性もあるため、レジスタンスライン以外のテクニカル指標も併用し、多くの根拠を持って相場を分析することが重要です。
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