用語解説

QT(量的引き締め)とは|意味やマーケットへの影響やよくある質問について詳しく解説


QTとは「Quantitative Tightening」の略で、量的引き締めのことです。

本記事では、QT(量的引き締め)に関する意味や実例、よくある質問について詳しく解説します。

QT(量的引き締め)とは

ここでは、QT(量的引き締め)の意味や、マーケットへの影響を解説します。

  • ・意味
  • ・マーケットへの影響

意味

QTとは「Quantitative Tightening」の略で、量的引き締めのことです。

中央銀行が行う金融引き締め政策手段の一つです。

具体的には、中央銀行が保有する債券やその他の資産を市場に売却することで、資金供給(マネタリーベース)を減少させ、金融市場の流動性を低下させることでインフレ抑制を図るなどです。

マーケットへの影響

QTは、市場金利の上昇を引き起こしやすく、これにより借り入れコストが増加します。

その結果、投資や消費が抑制され、経済活動が鈍化する可能性があります。

また、株式市場では株価の上値を抑え、為替市場では金利上昇による対象通貨買いが起きやすくなるなどの影響を及ぼします。

QT(量的引き締め)の実例

ここでは、コロナ禍で量的緩和された後に、主要中銀がQT(量的引き締め)を開始した時期と規模について解説します。

  • ・FRB
  • ・ECB
  • ・BOE
中央銀行 開始時期 開始当初の規模
FRB(米連邦準備制度理事会) 2022年6月~ 300億ドル(約4.5兆円)/月など
ECB(欧州中央銀行) 2023年3月~ 150億ユーロ/月
BOE(英イングランド銀行) 2022年3月~ 1000億ポンド(約20兆円)/年

QT(量的引き締め)に関するQ&A

ここではQT(量的引き締め)に関する以下のQ&Aについて解説します。

  • ・QEとの違いは何ですか?
  • ・テーパリングとの違いは何ですか?

QEとの違いは何ですか?

QE(量的緩和)は、中央銀行が市場に資金を供給するために資産を購入する金融緩和政策です。

一方でQT(量的引き締め)は、資産を売却して市場から資金を回収する金融引き締め政策です。

テーパリングとの違いは何ですか?

テーパリングは、量的緩和政策を段階的に減少させる、量的緩和政策の終了段階のことを指します。

対してQT(量的引き締め)は、金融引き締め政策のことを指します。

【まとめ】QT(量的引き締め)とは|意味やマーケットへの影響やよくある質問について詳しく解説

QTとは「Quantitative Tightening」の略で、量的引き締めのことです。

市場への資金供給(マネタリーベース)を減少させ、金融市場の流動性を低下させることを指します。

QTにより市場金利は上昇しやすく、借り入れコストが増加することで投資や消費が抑制され、経済活動が鈍化する可能性があります。

株式市場では株価の上値を抑え、為替市場では金利上昇による対象通貨買いが起きやすくなるなどの影響を及ぼします。

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