プロフィットファクターとは|意味や計算式などを詳しく解説
プロフィットファクターとは、総利益を総損失で割って求められる数値のことです。
総利益が総損失に対して何倍かの比率を表し、1を上回ると利益が出ていることを意味します。
EA(自動売買)やトレードの成績の評価などで使われます。
本記事では、プロフィットファクターの意味や計算式、見方や注意点について詳しく解説していきます。
目次
- 1.プロフィットファクターとは
- 2.プロフィットファクターの見方・使い方
- 3.プロフィットファクターの注意点
- 4.プロフィットファクターに関するQ&A
- 5.【まとめ】プロフィットファクターとは|意味や計算式などを詳しく解説
プロフィットファクターとは
ここでは、プロフィットファクターの意味と計算式について解説します。
- ・意味
- ・計算式
意味
プロフィットファクターの英語表記は「profit factor」で、頭文字をとって「PF」と略して呼ばれることがあります。
プロフィットファクターとは、一定期間の「総利益」と「総損失」の比率を表したものです。
FX取引の成績を数値化することで、トレードを評価・検証する際に使用されます。
計算式
計算式は以下の通りです。
- 「PF」=「総利益」÷「総損失」
- ・「PF」>1=利益が出ている
- ・「PF」<1=損失が出ている
プロフィットファクターが「1」を上回っていれば利益が出ていることを、「1」を下回っていれば損失が出ていることを意味します。
プロフィットファクターの見方・使い方
ここではプロフィットファクターの使い方について解説します。
- ・EA(自動売買)の評価基準になる
- ・トレードの検証基準になる
EA(自動売買)の評価基準になる
プロフィットファクターは、EA(自動売買)を評価する指標の1つとして用いられます。
一般的には、プロフィットファクターの値が1.5くらいなら優秀なシステムと判断するといわれています。
値が大きいほど良いというわけではなく、1.5から大きく上回っている場合は、カーブフィッティング(過剰最適化)の可能性があります。
MT4/5を使ったEAの評価やバックテストの方法、プロフィットファクターの見方について、以下で詳しく解説しています。
・MT4でバックテストを行うやり方や上手くできない時の3つの解決策
・EA(自動売買)の評価値の見方|特に注目すべき8つの項目を解説
トレードの検証基準になる
プロフィットファクターは、投資戦略や売買ルールを考えるにあたって、取引の成績を検証する1つの指標として用いられます。
投資戦略や売買ルールの仮説を立て、仮説をもとに取引を行った結果をプロフィットファクターとして指数化すると、仮説の成績を判断することができます。
システムトレードの検証について、以下でも詳しく解説しています。
・システムトレードとは|意味やメリット・デメリットなどを解説
・有意水準とは?バックテストやトレード結果の優位性を判別するための分析方法
プロフィットファクターの注意点
ここでは、プロフィットファクターを使用する際の注意点を、以下の2点に分けて解説します。
- ・サンプル数
- ・過去のデータ
サンプル数
プロフィットファクターは、計算のもととなるサンプル数が少ないと結果に誤差が出てしまう可能性があります。
統計学における必要サンプル数については、100・400・500・1000などいくつか挙げられていますが、一般的に400のサンプル数を使うと標本誤差は5%以内になるとされています。
このように、サンプル数によって結果に誤差が出るため、EA(自動売買)の評価やトレードの検証にプロフィットファクターを用いる際は、値の大小だけではなくサンプル数にも注意しておく必要があります。
過去のデータ
プロフィットファクターは、過去の結果から求められたものです。
将来の取引においては、マーケット環境が変化するため、求められたプロフィットファクターと差が生じる可能性があります。
未来も必ずプロフィットファクターの結果通りになるというわけではない点に留意する必要があります。
プロフィットファクターに関するQ&A
ここでは、プロフィットファクターに関するよくある質問について詳しく解説します。
- ・プロフィットファクターを日本語で何と言いますか?
- ・プロフィットファクターとペイオフレシオとの違いは何ですか?
プロフィットファクターを日本語で何と言いますか?
プロフィットファクター「profit factor」を直訳すると「利益率」になります。
しかし、一般的に利益率は投資元本に対する利益の割合という意味で使用されます。
FX取引においては、プロフィットファクターは日本語に訳さず使うと良いでしょう。
- 「プロフィットファクター(PF)」=「総利益」÷「総損失」
という計算式で求めることができます。
プロフィットファクターとペイオフレシオとの違いは何ですか?
ペイオフレシオを日本語に訳すと「損益比率」になり、1回の取引で期待できる利益率を示します。
損益比率は、以下の計算式で求めることができます。
- 「ペイオフレシオ(損益比率)」=「平均利益」÷「平均損失」
平均利益と平均損失の比率を表し、ペイオフレシオの値が大きいほど1回の取引で得られる利益が大きくなります。
一方のプロフィットファクターは、総利益と総損失の比率を表します。
なお、ペイオフレシオは、リスクリワードと同義で使われます。
「リスクリワード」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【まとめ】プロフィットファクターとは|意味や計算式などを詳しく解説
プロフィットファクターとは、一定期間のFX取引の「総利益」を「総損失」で割った値です。
総利益と総損失の比率を表し、1を上回っていれば利益が出ていることを意味します。
プロフィットファクターはFX取引の成績を数値化し、EA(自動売買)の評価や投資戦略、売買ルールの検証をする場面で使います。
なお、サンプル数が少ないと結果に大きな誤差が出る可能性があるので注意が必要です。
本ホームページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失についても、当社は一切の責を負いかねますのでご了承ください。また、当社は、当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または廃止する場合があります。なお、当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。