ポートフォリオとは|作成方法や金融・投資における具体例をわかりやすく解説
ポートフォリオとは「投資する金融商品の組み合わせ」のことです。
本記事では、ポートフォリオの意味や作成方法、注意点などについて詳しく解説します。
目次
- 1.ポートフォリオとは
- 2.ポートフォリオの作成方法
- 3.FXでポートフォリオを作成する際の注意点
- 4.ポートフォリオに関するQ&A
- 5.【まとめ】ポートフォリオとは|作成方法や金融・投資における具体例をわかりやすく解説
ポートフォリオとは
まず、ポートフォリオの一般的な意味と、金融商品における意味を解説します。
- ・一般的な意味
- ・ポートフォリオの例(金融・投資)
一般的な意味
ポートフォリオ(Portfolio)を日本語に訳すと、「書類ケース(書類かばん)」「紙ばさみ」「折りかばん」などの意味があります。
一般的にポートフォリオの意味は、使われる分野によって異なります。
下図のように、分野は主に以下の3分野に大別されます。
金融・投資分野におけるポートフォリオは、「投資する金融商品の組み合わせ」を意味します。
本記事では、金融・投資分野におけるポートフォリオについて解説していきます。
ポートフォリオの例(金融・投資)
金融・投資分野におけるポートフォリオの例を挙げると、以下の通りです。
ジャンル(金融商品) | ポートフォリオの例 |
---|---|
国内株式 | A社株式:50%、B社株式:25%、C社株式:25% |
外国債券 | A国債:60%、B国債:30%、C国債:10% |
商品(コモディティ) | 大豆:20%、原油:20%、ゴールド:20% シルバー:20%、天然ガス:20% |
複数ジャンル | A社株式:40%、B国債:20% ゴールド:20%、不動産:20% |
上記は、あくまで一例に過ぎず、ポートフォリオの組み合わせは無数に存在します。
また、厚生労働大臣から寄託を受けて、年金積立金の管理・運用を行っている年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本ポートフォリオを紹介します。
国内債券 | 外国債券 | 国内株式 | 外国株式 | ||
---|---|---|---|---|---|
資産構成割合 | 25% | 25% | 25% | 25% | |
乖離許容幅 | 各資産 | ±7% | ±6% | ±8% | ±7% |
債券株式 | ±11% | ±11% |
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)では、国内外の債券と株式の4つそれぞれに、25%投資することが基本のポートフォリオです。
実際の投資では、各資産の許容比率変動が設定されており、それぞれの資産は、目標の25%からプラスマイナス6〜8%の範囲で調整されています。
また、全体の資産配分において、債券全体や株式全体の割合も、目標の範囲からプラスマイナス11%の幅で調整される柔軟性があります。
ポートフォリオの作成方法
一般的なポートフォリオの作成方法は、以下の通りです。
- ・資産形成の目的・目標を決める
- ・自分の金融資産の額や投資可能額を確認する
- ・資産配分を決める
- ・商品を決める
資産形成の目的・目標を決める
資産形成の目的や目標によって、適したポートフォリオの構成は変わります。
具体的には、老後の生活資金や住宅購入、教育費など、何のために資産を増やすのかを具体化することが重要です。
目標が決まることで、リスク許容度や運用期間も定まり、自分に適した投資戦略が見えてきます。
自分の金融資産の額や投資可能額を確認する
資産形成の目的・目標を決めるのと前後して、自分自身の金融資産の額を確認します。
現在の資産額と目標額に大きな差がある場合、損失リスクを受け入れて積極的に運用する必要があります。
損失リスクを抑えたい場合には、目標額を引き下げたり毎月の貯蓄額を増やしたりして調整します。
資産配分を決める
資産配分は、英語でアセットアロケーション(Asset Allocation)といいます。
アセットアロケーションでは「株式・債券・不動産・商品」などの各ジャンルに対して、どのくらい投資するかの割合を決めます。
さらに細かく「A社の株式、B社の株式」などの商品の割合を決めるのは「ポートフォリオ」です。
投資ジャンルを1つに絞っている場合を除けば、ポートフォリオの前にまずアセットアロケーションを決める必要があります。
「アセットアロケーション」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
商品を決める
任意の資産配分(アセットアロケーション)が決まったら、具体的な金融商品を選択します。
例えば外国為替であれば「米ドル/円・ユーロ/円」などの通貨ペアへの配分を決定します。
商品CFD(コモディティ)であれば「大豆・小麦・原油」などのコモディティを選択します。各金融商品(投資対象)のリスクや特徴を理解し、自分の投資方針に合った金融商品を選ぶことが大切です。
FXでポートフォリオを作成する際の注意点
FX取引でポートフォリオを作成する際の注意点は、以下の通りです。
- ・定期的な見直しが必要
- ・長期的な視点で作成する
定期的な見直しが必要
ポートフォリオは、定期的な見直しが推奨されます。
金融商品の資産価値は日々変動するため、ポートフォリオは当初の比率から変動します。
当初の配分比率を保つためには、比率が減ったものを買い増し、増えたものを売却し、元の割合に戻す必要があります。
その配分比率を元に戻すための調整を「リバランス」といいます。
また、状況によっては「そもそもの配分比率を見直す」べき場面もあり、配分比率自体を変更することを「リアロケーション」といいます。
長期的な視点で作成する
ポートフォリオの作成には長期的な視点が大切です。
長期的な視点で作成する主な理由として、以下の点などが挙げられます。
- ・長期投資は短期投資に比べて価格変動リスクに対する耐性が高いとされている
- ・値動きを追い続ける必要がなく、精神的に安定しやすい
- ・長期投資の運用成績は短期運用に比べて安定しやすいとされている
ポートフォリオに関するQ&A
ポートフォリオに関するよくある質問に回答します。
- ・ポートフォリオと分散投資の違いは何ですか?
- ・ポートフォリオの見直しをする頻度の目安はありますか?
ポートフォリオと分散投資の違いは何ですか?
分散投資とは、「異なる動きをする複数の資産に分散して投資をすること」です。
価格変動のリスクを低減することなどが期待できます。
一方で、ポートフォリオはこの分散投資を前提として、投資商品の構成や配分を考え、実際に分散投資した資産の組み合わせのことを指します。
ポートフォリオの見直しをする頻度の目安はありますか?
ポートフォリオの見直しは、定期的に行うことが推奨されます。
個々の状況や投資目標によって異なり、明確なルールはありませんが、年に数回程度の見直しが推奨されます。
【まとめ】ポートフォリオとは|作成方法や金融や投資における具体例をわかりやすく解説
ポートフォリオとは「投資する金融商品の組み合わせ」のことです。
アセットアロケーションで「投資するジャンルと比率」を決めた後、個々のジャンルの中でポートフォリオを構築します。
ポートフォリオやアセットアロケーションは、投資の目的や目標に合わせて設定します。
一度設定した後も、目標やライフステージの変化に合わせて、定期的な見直しが必要です。
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