用語解説

ロングポジションとは|意味やメリット・デメリットを解説


FX取引の用語として、買いはロング、売りはショート、建玉はポジションと呼ばれ、ロングポジションは買いの建玉を意味します。

この記事では、ロングポジションの言葉の意味や活用方法、メリット・デメリットについて詳しく解説します。

ロングポジションとは

ここでは、ロングポジションの概要を、関連する他の用語との違いも含めて解説します。

  • ・意味
  • ・ショートポジション
  • ・両建て

意味

ロングポジション

ロングポジションとは、買い(ロング)の建玉(ポジション)のことです。

ある資産の価格が将来的に上昇することを期待して買い、決済することなく保有している(買い持ちしている)状態を意味します。

この用語は、FX取引以外でも株式投資などの様々な金融取引で用いられます。

FX取引の場合、例えばドル円の買い持ちであれば「ドル円のロングポジション」「ドル/円ロング」などと呼ばれることもあります。

「ドル/円ロング」の場合、米ドルの買いポジションであり、米ドルの価値が上がることで利益を得られます。

ショートポジション

ショートポジション

ショートポジションとは、売り(ショート)の建玉(ポジション)のことです。

ある資産の価格が将来的に下落することを期待して「売り」から入り、決済することなく保有している(売り持ちしている)状態を意味します。

ロングポジションとの大きな違いは、以下の2点です。

  • ・①:売りから入ること
  • ・②:下落によって利益が出ること

①については、通常の商取引のような「現物取引」の場合は、持っていないものを売ることはできません。

しかし、FX取引は売買の差額のみをやり取りする「差金決済」であるため、買っていない通貨ペアを売る(売りから入る)ことができます。

このように売りから入った場合、後でその通貨ペアを「買い戻す」ことになります。

このため、ショートポジションは②のように「下落によって利益が出る」わけです。

差金決済」については、こちらの記事で詳しく解説しています。

両建て

両建て

FX取引における両建てとは、同一通貨ペアの売りポジションと買いポジションを同時に保有することです。

相反するポジションを同じ数量保有すれば、相場が上がっても下がっても利益が相殺されます。

この相殺により、両建てをした後は損益が変動しないため、損益を固定したい場面で用いることがあります。

しかし、両建ては以下のような理由で経済的合理性を欠く取引ともいえます。

  • ・スプレッドが二重にかかる
  • ・マイナススワップが発生する恐れがある
  • ・資金が拘束される

両建て」についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

FX取引でロングポジションを保有するメリット・デメリット

ここでは、FX取引でロングポジションを保有するメリットとデメリットを解説します。

メリット

ロングポジションのメリットは、取引の内容がわかりやすいことです。

前述の通り、米ドル/円のロングは、米ドルの価値が上がるのを予想した取引で、「米ドルを安く買って、高く売る」ことで利益を狙います。

一方、ショートポジションは、FX初心者にとって取引内容がわかりにくいでしょう。

米ドル/円のショートは、米ドルの価値が下がるのを予想した取引で、「米ドルを高く売って、安く買う」ことで利益を狙います。

最初に売ってから買い戻すという取引は、日常生活において馴染みのないことなので、戸惑う人も多いでしょう。

また、主にクロス円のロングポジションの場合、日を跨いで保有するとスワップポイントがもらえます。

これは日本が低金利政策をとっているため、主要国との金利差が開いているからです。

スワップポイントについては、こちらの記事で解説しています。

デメリット

ロングポジションの取引は、相場が上昇しているときに利益を狙いやすいですが、下落しているときは損失になりやすい傾向があります。

ロングやショートのタイミングについては、移動平均線などのテクニカル分析を活用し、見分けると良いでしょう。

また、ドルストレートのロングポジション(米ドル/円を除く)では、日を跨いで保有するとマイナススワップとなる場合が多く、注意が必要です。

ロングポジションに関するQ&A

FX取引におけるロングポジションについて、よくある質問について解説します。

  • ・ロングポジションの由来は何ですか?
  • ・初心者におすすめなのはロングとショートどちらですか?
  • ・FX取引でロングポジションの保有期間はどれくらいですか?

ロングポジションの由来は何ですか?

言葉の由来として諸説ありますが、チャート(相場)の習性からきているという説が有力です。

FXなど金融商品は、上げ相場では緩やかに上昇していく傾向があるため、長期的(ロング)にポジションを保有してゆっくりと利益が生まれます。

一方、下げ相場では鋭角かつ短期的(ショート)に下落しやすい特徴があります。

初心者におすすめなのはロングとショートどちらですか?

FX初心者は、取引内容が理解しやすいロングポジションが推奨されます。

ショートは売りから始める投資であるため、わかりにくい面があります。

ロングは「安いときに買って、高くなったら売り、高くなった分が利益となる」という、理解しやすい投資です。

FX取引でロングポジションの保有期間はどれくらいですか?

FX取引において、ロングポジションの保有期間は、取引スタイルによって様々です。

どの保有期間が最適かは、個々のリスク許容度、資金管理や市場分析能力、生活スタイルなどの要素によって大きく異なります。

自分の戦略に合った保有期間を選択し、適切にリスク管理することが重要なポイントです。

【まとめ】ロングポジションとは|意味やメリット・デメリットを解説

ロングポジションとは、買いの建玉のことです。

相場に合わせてロングポジションとショートポジションをうまく使い分けることで、利益を狙えます。

ロングポジションのような基本的な用語も含め、FX初心者の方向けの知識は、以下で示すコンテンツで詳しくまとめています。

また、OANDA証券ではロングも含めたポジション状況が一目でわかる『OANDAオーダーブック』など、独自開発したオリジナルツールを豊富に提供しています。

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