FXの証拠金とは?いくらから取引を始められる?初心者向けに徹底解説
FXは「外国為替証拠金取引」と呼び、証拠金取引の一つです。
証拠金とはFX会社に預け入れる資金のことであり、取引を行うために必要な担保のようなものです。
証拠金取引は、預け入れした資金の何倍も大きな取引が行えます。
資金効率(資金が増える速さ)の良い取引が可能であり、少額から大きな利益を期待できるメリットがあります。
しかし預け入れした証拠金に見合わない無理な取引を行えば、預け入れした証拠金以上の損失を発生させるリスクもあるのです。
そこで本記事では初心者の方向けに、証拠金の仕組みや計算方法、証拠金取引を行う際の注意点などを詳しく解説します。
1.FXの証拠金とは?
FX(外国為替証拠金取引)の証拠金とは前述したように、FX会社に預け入れる資金のことであり、取引を行うために必要な担保のようなものです。FXは証拠金取引ですが、差金決済取引の一種でもあります。
差金決済取引とは、売買の対象となる資産(通貨や代金)の受け渡しは行わず、決済時の売買により生じた損益(差額)のみを口座内で受け渡す取引です。
差金決済取引は注文を発注する際に、資産の受け渡しがありません。
そのため損失を発生させた場合でも決済できるよう、口座に一定の資金を預け入れしておく必要があります。
決済をするために預け入れる資金を「証拠金」と呼び、証拠金を活用した取引を「証拠金取引」と呼びます。
2.FXは取引に最低限必要な証拠金が定められている
FXは取引を始めるために、FX口座に最低限預け入れしなければならない証拠金が決まっています。
これを、「必要証拠金」と呼びます。
通貨ペアや銘柄によって変わりますが、取引数量(1通貨、1,000通貨など)に対して一定比率以上の証拠金を預け入れしなければなりません。
これを証拠金率と言います。
例えばドル円(USD/JPY)で見てみましょう。
OANDA証券のドル円(USD/JPY)の証拠金率は4%です。
1ドル100円の時に10,000ドル(100万円分)の取引を行う場合、必要な証拠金は4万円です。(100円×10,000ドル×4%=4万円)
この4万円が必要証拠金であり、損失が発生した場合に決済できるよう、ポジションを保有している間は拘束されます。
では、FXを始めようとおもったらいくら必要なのでしょうか。
もう一度ドル円(USD/JPY)を例に見てみましょう。
OANDA証券のベーシックコースでは1通貨単位でトレードが可能です。
1ドル100円の時に1ドルの取引を行うのであれば、100円×1ドル×4%=4円となり、4円からスタートできます。
さて10,000ドル(100万円分)の取引を行う場合の必要証拠金は4万円と上述しましたが、言い換えれば4万円で100万円分、つまり25倍の取引が行えます。
この預けた証拠金以上の金額を取引することを「レバレッジをかける」と表現します。
つまり証拠金取引は、預けた資金の何倍も大きな取引が可能であり、少額で投資を始められます。
3.必要証拠金の計算方法
FXの必要証拠金は、取引数量や為替レート、証拠金率(レバレッジ)など様々な要因によって変わります。
必要証拠金を求める計算式は、以下の通りです。
【必要証拠金の計算式】
必要証拠金=現在の為替レート×取引数量×証拠金率
また下記とも記すことができます。
必要証拠金=現在の為替レート×取引数量÷レバレッジ
例えば、現在の為替レートが1ドル100円、取引数量が1,000通貨(10万円分の取引)、証拠金率が4%(つまりレバレッジが25倍)と想定します。
上記の計算式にあてはめると、「100×1,000×4%=4,000」つまり必要証拠金は4,000円です。
4,000円をFX口座に預け入れすれば、10万円分の取引が行えます。
4,000円の証拠金で10万円分の取引を行えるので、「レバレッジ25倍(10万÷4,000=25)」を活用した取引と表現できます。
・レバレッジについてもう少し詳しく
レバレッジとは、預け入れした証拠金の何倍も大きな取引が行える仕組みです。
一般的に「てこの原理」とも呼ばれています。
個人の場合、最大レバレッジは25倍と金融庁により決められております。
例えば10万円の証拠金でレバレッジ25倍を活用した取引を行えば、250万円分の取引が可能です。
レバレッジのメリットやデメリット、リスク対策などについては、以下の記事を参考にしてください。
参考記事:FXのレバレッジとは?最大倍率や計算方法などを初心者向けに解説
では上記の計算式を元に、取引数量や為替レート、レバレッジなど様々な要因で変わる必要証拠金を見ていきましょう。
【1ドル100円計算の場合の必要証拠金】
取引数量 | レバレッジ1倍 (なし) | レバレッジ10倍 | レバレッジ25倍 |
---|---|---|---|
1通貨 | 100円 | 10円 | 4円 |
1,000通貨 | 100,000円 | 10,000円 | 4,000円 |
10,000通貨 | 1,000,000円 | 100,000円 | 40,000円 |
【1ドル110円計算の場合の必要証拠金】
取引数量 | レバレッジ1倍 (なし) | レバレッジ10倍 | レバレッジ25倍 |
---|---|---|---|
1通貨 | 110円 | 11円 | 4.4円 |
1,000通貨 | 110,000円 | 11,000円 | 4,400円 |
10,000通貨 | 1,100,000円 | 110,000円 | 44,000円 |
上記の表を見るとわかる通り、レバレッジを活用する倍率によって必要証拠金が大きく変わります。
レバレッジの活用によって、証拠金取引は預けた資金の何倍も大きな取引が行えるのです。
●OANDA証券の証拠金・損益シミュレーション
OANDA証券では、条件を入力するだけで簡単に必要証拠金を計算する「証拠金・損益シミュレーションツール」の提供を行っています。
お客様が預け入れ予定の証拠金、実際に取引をする通貨ペア、取引数量などを入力すると、自動でシミュレーションを行います。
誰でも簡単にご利用いただけるので、ぜひご活用ください。
参考記事:OANDA証券の証拠金・損益シミュレーション
4.証拠金取引のメリット
前述したように証拠金取引のメリットは、レバレッジの活用によって預けた資金の何倍も大きな取引が行えることです。
少額から大きな利益を期待でき、資金効率(資金が増えるスピード)を高めた取引が行えます。
例えば10万円の証拠金で、1ドル100円の為替レートで米ドルを購入し、1ドル110円の為替レートで米ドルを売るとしましょう。
証拠金 | レバレッジ倍率 | 1ドル100円のときに買い注文する時の金額 | 1ドル110円のときに売り注文する時の金額 | 利益 |
---|---|---|---|---|
100,000円 | 10倍 | 1,000,000円 | 1,100,000円 | 100,000円 |
100,000円 | 25倍 | 2,500,000円 | 2,750,000円 | 250,000円 |
レバレッジ25倍で取引した場合、レバレッジ10倍で取引したときと比較すると、150,000円多く利益を得ることができます。
FXは証拠金取引によって、少額から大きな利益を期待できるメリットがあります。
5.証拠金取引を行う際の注意点
証拠金取引は少額から大きな利益を期待できる反面、大きな損失を発生させるリスクもあります。
例えば10万円の証拠金で、1ドル100円の為替レートで米ドルを購入し、1ドル90円の為替レートで米ドルを売るとしましょう。
証拠金 | レバレッジ倍率 | 1ドル100円のときに買い注文する時の金額 | 1ドル90円のときに売り注文する時の金額 | 損失 |
---|---|---|---|---|
100,000円 | 10倍 | 1,000,000円 | 900,000円 | -100,000円 |
100,000円 | 25倍 | 2,500,000円 | 2,250,000円 | -250,000円 |
レバレッジ25倍で取引した場合、レバレッジ10倍で取引したときと比較すると、-150,000円も多く損失を発生させてしまいます。
レバレッジを活用した取引はFXのメリットですが、無理な取引を行えば大きな損失を発生させるリスクもあります。
また有効証拠金(未決済の含み損を加味した証拠金額)が必要証拠金を下回った場合、「ロスカット」が執行されるリスクも発生します。
・ロスカットとは?
ロスカットは有効証拠金が必要証拠金を下回った場合に、保有しているポジションが強制決済される仕組みです。
預け入れした証拠金以上の損失を発生させないようにする、投資家保護の役割があります。
しかしロスカットを執行されてしまえば、預けた証拠金の大半を失ってしまいます。
預けた証拠金以上の損失を発生させない便利な仕組みですが、あまり好ましいものではありません。
またロスカットは必ず機能するわけではないので、預けた証拠金以上の損失を発生させるリスクもあります。
ロスカットが間に合わない原因やロスカットを回避する対策などについては、以下の記事を参考にしてください。
参考:ロスカットとは?計算方法や回避する対策、メリット・デメリットを紹介
証拠金取引はメリットばかりではなく、リスクもあります。
闇雲にレバレッジを高く活用すれば良いのではなく、預けた証拠金に応じてバランスよく活用しましょう。
6.1通貨単位から取引できるOANDA証券の「ベーシックコース」
FXは利益だけではなく、損失を発生させるリスクがあります。
FXに限らずですが、投資で長期的な利益を得続けるには、経験やスキルが必要です。
FXの経験やスキルを高めるためにも、初心者の方は少額からFXを始めましょう。
少額から始めることで、精神的負担の低い取引が行えます。
OANDA証券の「ベーシックコース」では、1通貨単位からの取引が可能です。
約4円(1ドル100円計算)から取引を始められ、初心者の方でもFXを練習しやすい環境です。
OANDA証券の「ベーシックコース」は、OANDA証券の口座をお持ちであれば利用できます。
OANDA証券の口座をお持ちでない方は、以下のボタンより口座開設が行えます。
また、いきなり実際の資金でFXを始めるのは不安な方も多いと思います。
なかなかFXに取り組むことができない方は、「デモトレード」から始めてみましょう。
デモトレードは、仮想資金を使いFXを体験するサービスです。
取引に失敗しても実際の資金が減るわけではないので、気軽にFXを体験できます。
OANDA証券では、デモトレードの体験も行えます。
OANDA証券のデモ口座をお持ちであれば利用可能です。
OANDA証券のデモ口座をお持ちでない方は、以下より口座開設が行えます。
OANDA証券のデモトレードについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
参考:FXのデモトレードならOANDA証券|MT4/MT5で今すぐ無料体験
なおOANDA証券では、FXを学ぶための記事や動画といった様々なコンテンツの提供を行っています。
FXについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
FX初心者にオススメのコンテンツ
これからFXを始める初心者の方向けに、豊富なコンテンツを提供しています。コンテンツを読み進めていくことで、初心者の方でもFXをスムーズに始めることが可能です。またOANDAの口座保有者だけが使えるOANDAオリジナルインジケーターも提供しています。是非OANDAの口座開設をご検討ください。
本ホームページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失についても、当社は一切の責を負いかねますのでご了承ください。また、当社は、当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または廃止する場合があります。なお、当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。