用語解説

フォワードテストとは|自動売買・裁量売買での方法など詳しく解説


FX取引におけるフォワードテストとは、現在から将来にかけての実際の相場で、売買ルールの有効性を検証することです。

本記事では、フォワードテストの意味、自動売買や裁量売買での方法、よくある質問について詳しく解説します。

フォワードテストとは

ここでは、フォワードテストの意味や、バックテストとの違いについて詳しく解説します。

  • ・意味
  • ・バックテストとの違い

意味

FX取引におけるフォワードテストとは、現在から将来にかけての実際の相場で、一定の売買ルールに基づくトレードを行い、その有効性を検証することです。

バックテストが過去のデータを用いた検証であるのに対して、フォワードテストは未来のデータ(実際の相場)を用いた検証です。

フォワードテストは、売買ルールが実際の相場で有効であるかを判断する材料になります。

主に自動売買システムの検証として使われる用語ですが、裁量トレードの検証でも用いられます。

バックテストとの違い

バックテストでは、過去の為替レートをテストデータとして用いて、売買ルールの有効性やパフォーマンスを検証します。

売買ルールの有効性の検証だけではなく、必要に応じてパラメータを調整し、最適化(パフォーマンスの向上)を行います。

最適化を行う際には、カーブフィッティング(過剰最適化)に注意が必要です。

カーブフィッティングとは、ヒストリカルデータ(過去の為替レート)に合わせて、パラメータを調整しすぎることを指します。

ヒストリカルデータに最適化しすぎた売買ルールは、フォワードテストで有効性が認められない場合も多いです。

フォワードテストのやり方

自動売買と裁量売買における、フォワードテストのやり方について解説します。

  • ・自動売買
  • ・裁量売買

自動売買

ここではOANDA証券のMT4を用いて、自動売買(EA)のフォワードテストを行う方法について解説します。

まず、フォワードテストを実施したい通貨ペアのチャートを用意し、時間軸を設定します。

フォワードテスト自動売買20240726①

その後、ナビゲーターから稼働させたいEAをチャート上にドラッグ&ドロップします。

EAの設定画面が表示されたら、「全般」タブをクリックし、コモンで「Long&Short(売りと買いの両方)」を選択し、「アラームを有効化」にチェックを入れます。

そして、自動売買の「自動売買を許可する」、セイフティーの「外部エキスパートの使用を許可する」にチェックを入れて「OK」をクリックします。

フォワードテストのやり方20240726④

自動売買を開始する際は、ツールバーの自動売買ボタンをクリックします。

フォワードテストのやり方20240726③

自動売買ボタンが緑に変わると、自動売買を開始します。

フォワードテストやり方20240726⑥

フォワードテストは本番口座、デモ口座のどちらでも行えます。

とはいえ、最初にデモ口座でフォワードテストを行うことによって、本番口座でのリアルトレード前にEAの性能や稼働状況を確かめることが可能です。

裁量売買

裁量売買においても、自動売買と同じようにフォワードテストは有効です。

自動売買と同様に、まずはデモ口座で行うことが推奨されます。

デモ口座は仮想のお金を使って取引をするため、損失リスクなくFX取引を手軽に体験できます。

OANDA証券のデモ口座の開設は、以下のボタンより行えます。

口座開設ボタン

フォワードテストに関するQ&A

ここでは、フォワードテストに関するよくある質問を紹介します。

  • ・フォワードテストは意味がないですか?
  • ・フォワード最適化とは何ですか?
  • ・ウォークフォワードテストとは何ですか?

フォワードテストは意味がないですか?

フォワードテストからは有益な情報を得られます。

実際の相場でパフォーマンスを検証するので、売買ルールが現在の相場状況で通用するかを判断する材料になります。

これはバックテストでは得られない情報です。

フォワードテストはバックテストと組み合わせることが重要で、両者の情報から調整することにより信頼性の高い売買ルールを構築できます。

フォワード最適化とは何ですか?

フォワード最適化とは、ヒストリカルデータ(過去の為替レート)を学習データとテストデータの2つに分割し、最適化と検証を行う方法のことです。

片方の学習データでパラメータを最適化し、もう片方のテストデータでパラメータの評価を行います。

フォワードテスト ヒストリカルデータ20240726②

擬似的にバックテストとフォワードテストを行う形式となります。

カーブフィッティングを避ける方法の1つです。

ウォークフォワードテストとは何ですか?

ウォークフォワードテストとは、テストで用いるデータの期間をずらしながら複数回フォワードテストを行う方法です。

自動売買システムの成績が、どの程度安定しているかなどを評価できます。

下画像は、2015年から2024年までウォークフォワードテストを実施した場合の、データ期間の取り方の例です。

青は自動売買システムを最適化する訓練期間(インサンプル)、緑はテスト期間(アウトオブサンプル)です。

ウォークフォワードテスト20240726②

ウォークフォワードテストによって、アウトオブサンプルデータ(緑)に確かな優位性があることが分かれば、その延長線上の実運用期間(赤矢印)へも期待ができます。

【まとめ】フォワードテストとは|自動売買・裁量売買での方法など詳しく解説

FX取引におけるフォワードテストとは、現在から将来にかけての実際の相場で、一定の売買ルールに基づくトレードを行い、その有効性を検証することです。

実際の相場で検証するフォワードテストに対し、ヒストリカルデータでパフォーマンスを検証することをバックテストと呼びます。

フォワードテストは、自動売買システムの優位性の検証だけでなく、裁量売買の戦略の検証にも利用できます。

フォワードテストは本番口座、デモ口座のどちらでも行えます。

とはいえ、最初にデモ口座でフォワードテストを行うことによって、本番口座でのリアルトレード前に多くのことを確認できます。

OANDA証券では、無料でデモ口座を利用できます。

デモ口座の開設は、以下のボタンより行えます。

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