変動相場制とは|固定相場制との違いやメリット・デメリットをわかりやすく解説
変動相場制とは、市場に任せて自由に通貨の価値を変動させる制度のことです。
本記事では、変動相場制の意味、メリット・デメリット、固定相場制との違いなどをわかりやすく解説していきます。
目次
- 1.変動相場制とは
- 2.固定相場制との違い
- 3.変動相場制のメリット・デメリット
- 4.変動相場制に関するQ&A
- 5.【まとめ】変動相場制とは|固定相場制との違いやメリット・デメリットをわかりやすく解説
変動相場制とは
変動相場制の意味と、管理変動相場制、自由変動相場制について解説します。
- ・意味
- ・管理変動相場制とは
- ・自由変動相場制とは
意味
変動相場制とは、為替レートを市場に任せて自由に変動させる制度のことを指します。
変動相場制は、主に先進国で採用されており、FXで取引される多くの通貨はこの制度に基づいています。
また、「フロート制」と呼ばれることもあります。
管理変動相場制とは
管理変動相場制とは、通貨当局が積極的に外国為替市場に介入し、為替レートを誘導する為替制度のことです。
主に、ベトナム、タイ、カンボジアなどで採用されています。
自由変動相場制とは
自由変動相場制とは、為替レートを市場が決定する為替制度のことです。
通貨当局による介入は限定的で、特定の為替レート実現でなく安定化のために介入します。
主に、エジプト、メキシコ、ペルー、ポーランドなどで採用されています。
固定相場制との違い
固定相場制とは、為替レートの変動を一定の範囲内で維持する制度のことを指します。変動相場制では、為替レートの変動を市場に委ねているのに対し、固定相場制は為替レートの変動を制限するために、通貨当局が市場介入(為替介入)を行います。
「市場介入(為替介入)」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
変動相場制のメリット・デメリット
変動相場制のメリット・デメリットについて解説します。
メリット
変動相場制のメリットは、実際の経済状況が為替レートに反映されやすいという点です。
これにより、金融政策における柔軟な対応がしやすくなります。
デメリット
変動相場制のデメリットは、為替レートの変動が大きくなる可能性があることです。
通貨価値の急激な変動は、輸出入業者や投資家にとってリスクの1つであり、経済の安定性に影響を及ぼす場合もあります。
変動相場制に関するQ&A
変動相場制に関するよくある質問に回答していきます。
- ・ニクソンショックとは何ですか?
- ・日本はいつから変動相場制になりましたか?
- ・フロート制とは何ですか?
- ・中国は変動相場制ですか?
ニクソンショックとは何ですか?
ニクソンショックとは、当時のニクソン米大統領が1971年に米ドルと金の兌換停止を宣言したことにより、米ドルを基軸とした固定相場制が崩壊し、世界経済に大きな影響を与えた出来事を指します。ドルショックと呼ばれることもあります。
日本はいつから変動相場制になりましたか?
1973年2月に、日本は変動相場制に切り替えることになりました。
それまで固定相場制が採用されていましたが、1971年のニクソンショック後、各国が次第に変動相場制へと移行し、日本もその流れに従いました。
フロート制とは何ですか?
フロート制は、変動相場制のことです。
管理フロート制は管理変動相場制のことで、自由フロート制は自由変動相場制のことです。
中国は変動相場制ですか?
中国は、管理変動相場制を採用しています。
通貨当局は、公開市場操作などを行い、為替レートを誘導します。
【まとめ】変動相場制とは|固定相場制との違いやメリット・デメリットをわかりやすく解説
変動相場制とは、通貨の価値を市場に委ねて自由に変動させる制度のことです。
主に先進国で採用されており、FX市場で取引される多くの通貨がこの制度に基づいています。
メリットは、実際の経済状況が為替レートに反映されやすく、金融政策を柔軟に実行できる点が挙げられます。
一方、デメリットは、為替レートの変動が大きくなりやすく、通貨の価値が急激に変動する点が挙げられます。
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