固定相場制とは|意味・メリット・デメリットをわかりやすく解説
固定相場制とは、為替レートの変動を一定の範囲内で抑える制度のことです。
本記事では、固定相場制の意味や、メリット・デメリット、よくある質問などを詳しく解説していきます。
固定相場制とは
固定相場制の意味と変動相場制との違いを解説します。
- ・意味
- ・変動相場制との違い
意味
固定相場制とは、為替レートの変動を一定の範囲内で抑える制度のことを指します。
「ペッグ制」と呼ばれることもあります。
主に新興国で採用されており、通貨当局(中央銀行など)が市場介入(為替介入)を行い、為替レートの変動を制限(調整)します。
固定相場制には、米ドルの変動に連動させ、一定の範囲内の変動に抑えるように管理する「ドルペッグ制」や、複数の主要国の為替レートから算出された数値に連動させる「バスケット制」などがあります。
変動相場制との違い
固定相場制とは、為替レートの変動を一定の範囲内で抑える制度です。
対して、変動相場制は為替レートを市場に任せて自由に変動させる制度のことを指します。
変動相場制は、実際の経済状況が為替レートに反映され、金融政策が行いやすいというメリットがあります。
固定相場制のメリット・デメリット
固定相場制のメリットとデメリットについて、解説します。
- ・メリット
- ・デメリット
メリット
固定相場制のメリットは、為替レートが安定しているため、輸出・輸入の際に相場変動のリスクが小さい点です。
また、新興国では固定相場制によって物価の安定も期待できます。
デメリット
固定相場制のデメリットは、実際の経済状況が為替レートに反映されにくい点です。
これにより、適切な為替レートと隔たりが生じることがあります。
また、通貨当局が為替レートを維持するために、市場介入(為替介入)や外貨準備の調整を行う必要があり、これが国の財政負担となります。
固定相場制に関するQ&A
固定相場制に関するよくある質問は、主に以下の2つです。
- ・日本はいつまで固定相場制でしたか?
- ・ドルペッグ制とは何ですか?
日本はいつまで固定相場制でしたか?
日本は1973年まで固定相場制を採用していました。
1971年のニクソンショック(当時のニクソン米大統領が米ドルの金兌換停止を宣言したことにより、固定相場制が崩壊し、世界経済に大きな影響を与えた出来事)を経て、1973年2月に変動相場制へと移行しました。
ドルペッグ制とは何ですか?
ドルペッグ制とは、為替相場制度の一種で、自国通貨の価値を米ドルと連動させる制度のことです。
ドルペッグ制は、固定相場制に分類されます。
「ドルペッグ制」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【まとめ】固定相場制とは|意味・メリット・デメリットをわかりやすく解説
固定相場制とは、通貨当局(中央銀行など)が為替レートの変動を一定範囲に抑える制度のことで、主に新興国で採用されている為替相場制度です。
メリットは、為替レートが安定し、輸出入のリスクが減り、国内物価の安定が期待できる点です。
しかし、実際の経済状況が反映されにくく、適切な為替レートと隔たりが生じる可能性があるというデメリットがあります。
日本はニクソンショックを経て1973年に変動相場制に移行しました。
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