ドテンとは|FXでの意味やメリット・デメリットなどを詳しく解説
ドテンとは、保有中のポジションを決済後、すぐに反対のポジションを建てることです。
本記事では、ドテンの意味や、メリット・デメリット、よくある質問について解説します。
ドテンとは
ドテンとは保有中のポジションを決済後、すぐに反対のポジションを建てることです。
漢字では「途転」と書きます。
ここではドテン買いとドテン売りについて解説します。
- ・ドテン買いとは
- ・ドテン売りとは
ドテン買いとは
ドテン買いとは、保有中の売りポジション(ショート)を決済後、すぐに買いポジション(ロング)を建てることです。
ドテン買いは別名で「ドテン買い越し」とも呼ばれます。
ドテン買いの仕組みは、下図の通りです。
①で売りポジションを建てた後、下落して利益が出たため、②で買い決済しています。
同時に、価格が反発して上昇すると予想し、すぐ新規の買いポジションを建てています。
そして③で売り決済をし、ドテン買いのポジションも解消しています。
上の例は、価格が一定の範囲で上下するレンジ相場(もみあい相場)で、利益確定に成功した場合の例です。
他の例は、後述の「ドテン買いの活用例」の項目で解説します。
ドテン売りとは
ドテン売りとは、保有中の買いポジション(ロング)を決済後、すぐに売りポジション(ショート)を建てることです。
ドテン売りは別名で「ドテン売り越し」とも呼ばれます。
ドテン売りの仕組みは、下図の通りです。
①で買いポジションを建てた後、上昇して利益が出たため、②で売り決済をしています。
同時に、価格が反発して下落すると予想し、すぐ新規の売りポジションを建てています。
そして③で買い決済をし、ドテン売りのポジションも解消しています。
レンジ相場以外でのドテン売りのパターンは、次の「ドテン売りの活用例」の項目で解説します。
ドテンの活用例
ここではドテン買い・ドテン売りの活用法として、レンジブレイクの局面で用いる例を解説します。
- ・ドテン買いの活用例
- ・ドテン売りの活用例
ドテン買いの活用例
ドテン買いは、様々な相場で活用できます。
下図は、レンジ相場を上に抜けるレンジブレイクの局面で、損切り(ストップロス)を行う場合のドテン買いの例です。
まず、①の段階で上昇の勢いが弱くなったので、下落トレンドに転じてそのままレンジ相場を下に抜けると予想しています。
そのため、②で売りポジションを建てたものの、③で予想に反して反発・上昇しています。
そして、レンジ相場の上限のライン(レジスタンスライン)を抜けたため、④で売りポジションを損切りし、同時に新規の買いポジションを建てています。
この時点では損失が出ていますが、このまま上昇を続ければ利益が得られます。
ドテン売りの活用例
ドテン売りも様々な相場で活用できます。
以下の図は、レンジ相場を下に抜けるレンジブレイク相場で、損切り(ストップロス)を行う場合のドテン売りの例です。
ドテン買いの例と同様、①で上昇トレンドに転じると予想して②で買いポジションを建てています。
しかし、③で反落したため④で買いポジションを損切りし、同時に新規の売りポジションを建てています。
この時点では損失が出ているものの、このまま下落が続けば利益が得られます。
ドテンのメリット・デメリット
ドテンのメリット・デメリットについて解説します。
- ・メリット
- ・デメリット
メリット
ドテンのメリットは、成功すれば効率的に利益を狙える点です。
ドテンにより素早くポジションを持ち替えることで、相場の変化に対応することができます。
例えば、トレンド転換を予想した場合には、上昇トレンドで利益確定後に下降トレンドでも利益を狙い、トレンドが往復する分の値幅を期待できます。
デメリット
ドテンのデメリットは、トレードが難しい点です。
ドテンは、ポジションを持ち続けることを意味します。
トレンドがすぐに転換する場面では、ポジションの切り替えにより効率的に利益を得られますが、トレンド転換せずにもみ合う場面では、その効率性が失われてしまいます。
もみ合いの場面に弱いということが、デメリットの1つです。
ドテンに関するQ&A
ドテンに関してよくある質問は、以下の通りです。
- ・ドテンは初心者にもおすすめですか?
- ・ドテンのサインを見極める方法はありますか?
- ・ドテンとナンピンの違いは何ですか?
ドテンは初心者にもおすすめですか?
トレンドの転換に合わせて素早くポジションを持ち替えることで、上手くいけば効率よく利益が得られますが、そのためには相場を読む力が必要です。
相場を読むことは経験者でも容易ではなく、ドテンはFX初心者には不向きな部分があります。
ドテンのサインを見極める方法はありますか?
ドテンのサインを見極めるには、トレンド転換のシグナルを発するテクニカル指標・パラボリックが有効です。
パラボリックは、ローソク足の下に表示されると上昇トレンド、上に表示されると下降トレンドを示唆します。
ローソク足とパラボリックの位置が入れ替わったポイントが、トレンド転換のサインとなり、ドテンの売買シグナルとなります。
詳しくは「ドテン売買のサインを表すパラボリック」の記事で解説しています。
ドテンとナンピンの違いは何ですか?
ドテンとナンピンの主な違いは、それまでと同じポジションを建てるか、反対のポジションを建てるかです。
同じポジションを建てるのがナンピンで、反対のポジションを建てるのがドテンです。
ナンピンは下図の通り、「ナンピン買い」では買い増しを繰り返し、「ナンピン売り」では売り増しを繰り返します。
ドテンは、ドテン買いであれば「売りから買い」に転じ、ドテン売りであれば「買いから売り」に転じます。
「ナンピン」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【まとめ】ドテンとは|FXでの意味やメリット・デメリットなどを詳しく解説
ドテンとは、現在保有しているポジションを決済し、反対方向に新しいポジションを保有することです。
売りポジションを決済して、新たに買いポジションを建てる場合をドテン買い(ドテン買い越し)、買いポジションを決済して、新たに売りポジションを建てる場合をドテン売り(ドテン売り越し)と呼びます。
トレンド転換を狙って、効率的に利益を狙うときなどに活用できます。
ただし、ドテンはポジションを持ち続けることを意味し、相場の状況によっては効率性が失われる場合もあります。
ドテンを的確に行うためには、様々なテクニカル指標を用いたテクニカル分析が効果的です。
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