用語解説

アセットアロケーションとは|意味・具体例・決め方を解説


アセットアロケーション(asset allocation)とは、資産を株式や債券などの複数の投資対象に配分する「資産配分」のことです。

本記事では、アセットアロケーションの意味や具体例、決め方を解説します。

アセットアロケーションとは

  • ・意味
  • ・具体例

意味

アセットアロケーションとは、資産を株式や債券などの複数の投資対象に配分する「資産配分」のことです。

アセット(英:asset)は資産、アロケーション(英:allocation)は配分を意味します。

アセットアロケーションの目的は、分散投資によってリスクを軽減・コントロールしながら、効率的にリターンを獲得することです。

資産の種類だけでなく、国や地域も分散させる場合は「グローバル・アセットアロケーション」と呼ぶこともあります。

資産を配分する投資対象の例を挙げると、以下の通りです。

  • ・現預金
  • ・国内株式
  • ・国内債券
  • ・外国株式
  • ・外国債券
  • ・不動産
  • ・商品(コモディティ)
  • ・外貨(外国為替)

価格変動によって当初の配分比率が崩れた場合に、比率を元に戻すことを「リバランス」といい、配分比率自体を変更することを「リアロケーション」といいます。

具体例

ここでは、アセットアロケーションの具体例について、大きなジャンルの場合と細かいジャンルの場合に分けて紹介します。

以下は、大きなジャンルの分類例です。

アセットアロケーションの具体例

資産の種類 割合
株式 40%
債券 30%
FX 20%
不動産 10%

「株式・債券」の2種類に絞り、より細かく分類した場合の例は、以下の通りです。

アセットアロケーションの具体例2

資産の種類 割合
日本株式 15%
先進国株式 30%
新興国株式 15%
日本債券 25%
先進国債券 10%
新興国債券 5%

アセットアロケーションの決め方

アセットアロケーションを決める際のポイントは、以下の通りです。

  • ・リスクとリターンで考える
  • ・ライフステージに合わせて考える

リスクとリターンで考える

アセットアロケーションでは、リスクに対するリターンが大きいほど効率的といえます。

リスクに対するリターンの大きさを測る方法の1つに「有効フロンティア」があります。

有効フロンティアとは、下図のように「横軸にリスク・縦軸にリターン」を取り、アセットアロケーションの異なる比率を曲線で結んだグラフです。

有効フロンティア

上の例では、自己資金をA資産とB資産に投資する場合に、配分比率をどのようにすれば最も効率的になるか、その変化を示しています。

例えば②の「A70%:B30%」は、①のA資産に全額を投入する場合と比較すると、①よりもリスクが小さくリターンは大きくなっています。

③の「A50%:B50%」は、①と同じリスクでもリターンがより大きくなっています。

もし①のリスクを許容できるのであれば、①でなく③の比率を選ぶことが正解といえます。

このように、リスクに対するリターンの割合を考慮することが重要です。

ライフステージに合わせて考える

アセットアロケーションは、ライフステージに合わせて変化させることも重要です。

一般的に退職までの期間が長い20代~40代は、比較的リスクを取ることができると考えられます。

逆に50代や60代など退職が近づく世代は、リスクを抑えた安定的な資産配分にシフトしていくことが推奨されます。

リスク資産の比率の決め方の例として、広く知られているのは以下の計算式です。

  • リスク資産比率=「100-年齢」(%)

例えば40歳であればリスク資産の比率が60%、安全資産の比率が40%となります。

一般的に株式はリスク資産、債券は安全資産に分類されます。

上記の計算式は「株式と債券の比率」の計算方法として、用いられることもあります。

アセットアロケーションに関するQ&A

アセットアロケーションに関してよくある質問は、以下の通りです。

  • ・ポートフォリオとの違いは何ですか?
  • ・理想的なアセットアロケーションはありますか?

ポートフォリオとの違いは何ですか?

ポートフォリオとアセットアロケーションの違いは「銘柄への配分か、資産のジャンルへの配分か」という点です。

ポートフォリオでは、A社株・B社株などの「銘柄」に対する配分を決めます。

一方、アセットアロケーションでは、株式や債券など「ジャンル」に対する配分を決めます。

理想的なアセットアロケーションはありますか?

基本的な考え方の1つとして、リスクが顕在化した場合に日常生活に支障がないかを確認することが重要です。

リスクが顕在化して損失を出しても日常生活に影響がないのであれば、リスクを取って高いリターンを目指す運用が可能です。

逆に、損失によって日常生活に影響が出てしまう場合は、より慎重でリスクの低い安定した運用を選択すべきといえます。

理想的なアセットアロケーションは、投資目標やリスク許容度、年齢などの状況に応じて選択することが推奨されます。

【まとめ】アセットアロケーションとは|意味・具体例・決め方を解説

アセットアロケーションとは、株式や債券などの投資対象に資産を配分することです。

リスク資産の比率を決める方法としては、「100-年齢」の計算から求める考え方が知られています。

投資の目的・年齢・資産状況などの諸条件を考慮し、自身に適したアセットアロケーションを考えることが重要です。

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