テクニカル指標とは|意味・種類・よくある質問を詳しく解説
テクニカル指標とは、相場の将来の値動きを予想するテクニカル分析で用いられる指標のことです。
一般的には、チャートの価格や出来高などから算出されます。
本記事では、テクニカル指標の意味や種類について詳しく解説します。
テクニカル指標とは
テクニカル指標とは、テクニカル分析で用いられる指標のことです。
テクニカル分析とは、過去の価格や値動き(チャートの推移)を基に、将来の値動きを予想する分析手法を指します。テクニカル指標は、価格の方向性を探る「トレンド系」と、相場の過熱感を探る「オシレーター系」に大別されます。
それぞれ次項で詳しく解説します。
テクニカル指標一覧
テクニカル指標は大別すると、トレンド系・オシレーター系の2種類があります。
- ・トレンド系
- ・オシレーター系
トレンド系
トレンド系は、相場の方向性や強弱を探るテクニカル指標です。代表的なトレンド系の指標は、以下の通りです。
- ・移動平均線
- ・一目均衡表
- ・ボリンジャーバンド
- ・エンベロープ
- ・DMI(方向性指数)
- ・パラボリック
■移動平均線
出典:TradingView
移動平均線とは、一定期間の価格(主に終値)の平均を結んだ線です。
上向きなら上昇トレンド、下向きなら下落トレンドと、トレンドの方向性を判断できる指標です。
「移動平均線」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
■一目均衡表
出典:TradingView
一目均衡表は、5つの線で構成される指標です。
5つの線は「基準線・転換線・先行スパン1・先行スパン2・遅行スパン」で、2つの先行スパンに挟まれる領域は雲と呼ばれます。
各線はトレンドの方向性を示唆し、また抵抗として機能する傾向もあります。
「一目均衡表」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
■ボリンジャーバンド
出典:TradingView
ボリンジャーバンドは、移動平均線を中心として、その上下に統計学を用いて計算された標準偏差を表示する指標です。
トレンドの方向性や強弱を読み取ることができます。
上下の線は、±1σと±2σの4本で表示されることが一般的ですが、±3σを含めた6本や、±2σのみの2本で表示されることもあります。
「ボリンジャーバンド」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
■エンベロープ
出典:TradingView
エンベロープは、移動平均線の上下に一定の乖離を持つ線を引き、バンド幅として表示する指標です。
ローソク足と移動平均線の乖離の度合いを測り、トレンド反転の可能性を判断します。
「エンベロープ」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
■DMI(方向性指数)
出典:TradingView
DMI(方向性指数)は「+DI、-DI、ADX」という3本のラインを用いる指標です。
+DIは上昇力、-DIは下降力、ADXはトレンドの強さを示します。
「DMI」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
■パラボリック
出典:TradingView
パラボリックとは、チャートの上もしくは下に放物線(パラボリック)を表示する指標です。
放物線は相場の転換点(ストップ・アンド・リバース=SAR)を結んでいるため、パラボリックSARとも呼ばれます。
トレンドの継続や転換を示唆し、ドテンのシグナルを発します。
「パラボリック」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
オシレーター系
オシレーター系とは、いまが買われ過ぎなのか、それとも売られ過ぎなのかという相場の過熱感を示すテクニカル指標のことです。代表的なオシレーター系の指標は、以下の通りです。
- ・MACD(マックディー)
- ・RSI(相対力指数)
- ・ストキャスティクス
- ・サイコロジカルライン
- ・RCI(順位相関指数)
■MACD(マックディー)
出典:TradingView
MACD(マックディー)とは、移動平均線を改良した指標で、MACDとシグナル、(およびヒストグラム)で構成されます。
トレンドの方向性を確認すると同時に、相場の過熱感(買われ過ぎ・売られ過ぎ)を判断するために用いられます。
「MACD」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
■RSI(相対力指数)
出典:TradingView
RSI(相対力指数)は、過去の一定期間における「上昇幅・下落幅」を基に、現在の上昇幅の割合を計算した指標です。
数値は0~100%で表示され、一般的に70%以上で買われ過ぎ、30%以下で売られ過ぎと判断されます。
「RSI」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
■ストキャスティクス
出典:TradingView
ストキャスティクスは「%K、%D」もしくは「%D、スロー%D」というラインで構成される指標で、相場の過熱感を0~100%の数値で示します。
%Kと%Dの組み合わせは「ファーストストキャスティクス」、%Dとスロー%Dの組み合わせは「スローストキャスティクス」と呼ばれます。
80%以上で買われ過ぎ、20%以下で売られ過ぎと考えられます。
「ストキャスティクス」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
■サイコロジカルライン
出典:TradingView
サイコロジカルラインは「前日比で上昇した日数が、計算期間中に何%あるか」を示す指標です。
投資家心理の強気・弱気を示しており、75%以上で買われ過ぎ、25%以下で売られ過ぎとされます。
「サイコロジカルライン」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
■RCI(順位相関指数)
出典:TradingView
RCI(順位相関指数)は「一定期間において日付の順位と価格の順位を決め、その相関を示す指標」です。
価格変動がどれだけ上昇/下降してきたかを表します。
「RCI」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
テクニカル指標に関するQ&A
テクニカル指標に関してよくある質問は、以下の通りです。
- ・テクニカル指標のおすすめの組み合わせは何ですか?
- ・テクニカル指標の注意点は何ですか?
- ・テクニカル指標はどこで表示できますか?
テクニカル指標のおすすめの組み合わせは何ですか?
OANDA証券では、テクニカル指標を組み合わせた分析方法の記事をいくつか紹介しています。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
また、テクニカル指標を組み合わせた分析で役立つオリジナルのインジケーターも複数提供しています。
テクニカル指標の注意点は何ですか?
テクニカル指標を用いる際の主な注意点は、ダマシの発生です。
ダマシとは、テクニカル指標が発するシグナルとは逆方向に相場が動く現象のことです。
テクニカル指標によるシグナルは、あくまでも指標に基づいた値動きの予想であり、必ずシグナル通りになるとは限りません。
対策として、「複数のテクニカル指標(分析)を組み合わせる」「テクニカル分析とファンダメンタルズ分析を組み合わせる」などが有効です。
テクニカル指標はどこで表示できますか?
テクニカル指標はMT4(メタトレーダー4)・MT5(メタトレーダー5)・TradingView(トレーディングビュー)などの取引ツールで表示できます。
MT4であれば、以下の手順で表示します。
- ①:上部メニューバーの「挿入」
- ②:「インディケータ」
- ③:「トレンド」 or「 オシレーター」
- ④:表示したい指標
出典:MT4
TradingViewの場合、以下の手順で表示できます。
- ①:上部メニューバーの「インジケーター」
- ②:表示したい指標を検索ボックスに入力
- ③:候補の一覧から選ぶ
出典:TradingView
【まとめ】テクニカル指標とは|意味・種類・よくある質問を詳しく解説
テクニカル指標とは、テクニカル分析で用いられる指標のことです。
トレンド系・オシレーター系に大別でき、複数の指標を組み合わせることで、分析の精度を高めることができます。相場の動向を予測しやすくなることがテクニカル指標のメリットですが、必ずしも予測通りに動くわけではなく、ダマシが発生することもあります。
OANDA証券では、テクニカル分析で役立つオリジナルのインジケーターや、独自開発の取引ツール「fxTrade」を提供しています。
テクニカル分析の詳しいやり方については、以下のコンテンツでわかりやすく解説しています。
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