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【2025年】トルコリラの見通し|推移・今後のポイントなどを詳しく解説


トルコリラはトルコ共和国の通貨で、高金利通貨として人気を集めています。

本記事では、トルコリラの基本情報やこれまでの推移、今後の見通しのポイントについて詳しく解説します。

トルコリラとは

トルコリラとは、トルコ共和国の通貨です。

ここではトルコ共和国(リラ)に関する基本情報をまとめます。

国名 トルコ共和国
大統領 レジェップ・タイップ・エルドアン大統領
(2023年6月3日再任:任期5年)
政府 議院内閣制から実権型大統領制に移行(2018年6月)
内閣は大統領の任命による
(行政権の全てが大統領に属す)
通貨 トルコリラ
表記 TRY
トルコ共和国中央銀行 TCMB
(Türkiye Cumhuriyet Merkez Bankası)
中央銀行総裁 ファティ・カラハン総裁

参照:外務省など

トルコの金融政策

トルコの現在の政策金利と、これまでの推移を以下にまとめます。

  • ・現在
  • ・金利の推移

現在

トルコの主な政策金利の種類と利率は、以下の通りです(2024年12月27日時点)。

金利種類 金利
1週間レポ(政策金利) 貸出:47.50%
翌日物(O/N) 借入:46.00% 貸出:49.00%
後期流動性貸出金利 貸出:52.00%

金利の推移

以下は、2010年5月20日〜2024年12月27日までの政策金利(1週間物レポ金利)の推移です。

(ボタンをタップすると表が開閉します)

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日付 金利
2010年5月20日 7.00
2010年12月17日 6.50
2011年1月21日 6.25
2011年5月8日 5.75
2012年12月19日 5.50
2013年4月17日 5.00
2013年5月17日 4.50
2014年1月29日 10.00
2014年5月23日 9.50
2014年6月25日 8.75
2014年7月18日 8.25
2015年1月21日 7.75
2015年2月25日 7.50
2016年11月25日 8.00
2018年6月1日 16.50
2018年6月8日 17.75
2018年9月14日 24.00
2019年7月26日 19.75
2019年9月13日 16.50
2019年10月25日 14.00
2019年12月13日 12.00
2020年1月17日 11.25
2020年2月20日 10.75
2020年3月18日 9.75
2020年4月23日 8.75
2020年5月22日 8.25
2020年9月25日 10.25
2020年11月20日 15.00
2020年12月25日 17.00
2021年3月19日 19.00
2021年9月24日 18.00
2021年10月22日 16.00
2021年11月19日 15.00
2021年12月17日 14.00
2022年8月19日 13.00
2022年9月23日 12.00
2022年10月21日 10.50
2022年11月25日 9.00
2023年2月24日 8.50
2023年6月23日 15.00
2023年7月21日 17.50
2023年8月25日 25.00
2023年9月22日 30.00
2023年10月27日 35.00
2023年11月24日 40.00
2023年12月22日 42.50
2024年1月26日 45.00
2024年3月22日 50.00
2024年12月26日 47.50

トルコリラ政策金利20241212

直近の動きを見ると、2023年2月24日の8.50%を底に大きく上昇し、2024年末にやや下がった様子がわかります。

トルコリラ円の推移

トルコリラ/円の長期チャート
出典:TradingView

上の長期チャートは、2007年2月から2024年12月までのトルコリラ/円の動きを示しています。

トルコリラ/円は2007年10月に99円台を記録した後、下落基調で推移して2024年12月時点で4円台半ばです。
円高が進んだ結果、トルコリラの通貨価値は95%が失われました。

円高の要因として、トルコのインフレ率の高さが考えられます。
インフレ率が過度に高い国の通貨価値は減価しやすいことが知られており、トルコリラも同様の展開です。

トルコリラ円今後の見通しとポイント

トルコリラ円の今後の見通しで重要なポイントは、主に以下の3点です。

  • ・エルドアン大統領の動向
  • ・地政学リスク
  • ・インフレ

エルドアン大統領の動向

トルコは2018年6月に議院内閣制から実権型大統領制に移行したことで、実質的にエルドアン大統領の独裁政権になっています。

エルドアン大統領はインフレ対策としての利上げに懐疑的な時期があり、利上げをした中央銀行総裁を更迭してきました。

この出来事は、中央銀行の独立性を低下させたと評価されています。

今後もエルドアン大統領の意向で金融政策が大きく変わる可能性があり、大統領の動向に注目が必要です。

地政学リスク

中東地域やウクライナで大規模な軍事衝突が継続しています。

これらの地域はトルコの周辺に位置しており、トルコは地政学リスクを抱えています。

地政学リスクがさらに高まった場合はトルコリラ売りが進む可能性があるため、地政学リスクにも注意が必要です。

インフレ

トルコ中央銀行は、インフレに悩まされてきました。

しかし、2024年3月に政策金利を50%まで引き上げたことで、CPI(消費者物価指数)は5月の前年同月比75.45%をピークに鈍化し始めています。
2024年12月には、トルコ中央銀行はインフレ率の低下見通しを根拠に政策金利を引き下げました。
引き下げ幅は市場予想を超える大きさで、インフレ抑制に対するトルコ中央銀行の自信がうかがえます。

トルコ中央銀行の目標通りにインフレ率が抑制される場合、今後のトルコリラ/円の下落に歯止めがかかる可能性があります。

以上のことから、「エルドアン大統領の動向」「地政学リスク」「インフレ」の3点に大きな変化がない場合、2025年のトルコリラ円は安値を更新する可能性があります。

これら3点に何らかの改善がみられる場合、トルコリラの下落は止まる可能性があります。

トルコリラ円に関するメリットデメリット

トルコリラ/円を取引するメリット・デメリットをまとめます。

メリット

トルコリラを取引する最大のメリットは「スワップポイントです。

トルコリラ円は2024年12月27日時点で1万通貨あたりおよそ25円/日のスワップポイントが付与される(OANDA証券の場合)ことから、スワップポイント獲得を目的とする長期取引で人気の通貨ペアです。

なお、スワップポイントの大きさはFX会社によって異なるので、取引前の確認が推奨されます。

デメリット

トルコリラは高金利通貨として人気を集めていますが、金利が高いということはそれだけリスクの高い通貨であるということです。

流動性が低く急落のリスクがあること、マイナーな国であることから情報を得にくいことがデメリットとして挙げられます。

【まとめ】トルコリラの見通し|推移・今後のポイントなどを詳しく解説

トルコリラ(TRY)はトルコ共和国の通貨です。

トルコ共和国の中央銀行はTCMB(Türkiye Cumhuriyet Merkez Bankası)で、現中央銀行総裁はファティ・カラハン氏が務めています。

エルドアン大統領の政策も相まってインフレが進み、2024年5月にはCPI(消費者物価指数)前年同月比75.45%を記録しました。

トルコリラ円は右肩下がりで推移しており、少しずつ安値を更新している状況です。

トルコリラ円の見通しについて、「エルドアン大統領の動向」「地政学リスク」「インフレ」の3点に大きな変化がない場合、2025年のトルコリラ/円は安値を更新する可能性があります。

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