FXに関するコラム・豆知識

先週は円全面安、米国債は逆イールド発生 今週は日欧の金融政策等に注目 OANDAラボ-マーケット最新情報(2022年7月18日)


先週のFX市場の動き


先週の主要通貨の強弱は円が全面安となったほか、ポンドやユーロが比較的弱い動きとなりました。これに対し、強い推移となったのは米ドル、スイスフランでした。

【先週の主要8通貨の通貨別の騰落率】

最新の通貨別強弱(騰落率)グラフはこちら

【直近1ヶ月の主要8通貨の通貨の強弱チャート】

直近1ヶ月を見ると、スイスフラン、米ドルのほかカナダドルが強いのに対し、ユーロが最弱、円も弱い推移となっています。

最新の主要通貨の強弱チャートはこちら

【先週のFXの主要28通貨ペアの騰落率ランキング】

 

最新の騰落率ランキングはこちら

 

主要銘柄の相関性分析

先週のドルストレートの相関性を見ると、全体的に多少の相関性を見出すことができ、対主要通貨は対米ドルで近い値動きであったことが確認できます。

【先週の主要ドルストレート通貨ペアの相関性】

また、ドル円、クロス円の通貨ペアは全体的に高い相関性となっており、円の強弱ははっきりとしていたようです。

【先週のドル円、クロス円の相関性】

ユーロを含む主要な通貨ペアを見ると相関性の低い組み合わせも多く、ユーロの強弱は円や米ドルに比べると明確ではなかったようです。

【先週のユーロを含む主要な通貨ペアの相関性】

最新の相関性のチェックはこちら


先週の株価指数CFDの動き


米国市場

先週の米国の株価指数CFDは、前半は上値の重い推移となりましたが、後半は底堅い動きとなりました。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

欧州市場

欧州の株価指数も前半は上値の重い動きでしたが、後半は底堅さを見せています。

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

 

アジア・オセアニア市場

先週のアジア・オセアニアの株価指数は日本や台湾の株価指数が比較的底堅いのに対し、中国や香港の株価指数は軟調な推移となりました。

 

最新の主要の株価指数の変化率はここでチェック

【株価指数CFDの騰落率ランキング】

 

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米国債利回りの推移


【残存期限別の米国債利回りの推移】

先週の米国債利回りは、短期債利回りが底堅いのに対し、中長期の利回りは伸び悩む推移となりました。

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債利回りの推移はこちら

 

【直近5週間の金曜日の米国債イールドカーブの比較】

直近5週の金曜日のイールドカーブの比較を見ると、短期債利回りが長期債利回りを上回る逆イールドが発生しているのが確認できます。

 

【米国債イールドカーブの変化(3Dグラフ)】

出所:U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

米国債のイールドカーブの推移はこちら

 

【直近5営業日のFedWatchToolにおける次回FOMC会合時の政策金利予測の推移】

水曜日には100bp利上げとの予想が中心となるも、週末には75bp利上げとの予想が中心に戻っています。

出所:CMEグループ

FedWatchToolにおける次回FOMC会合時の政策金利予測の推移

 

OANDA、先物市場のポジション、主要銘柄の値動き


FX

米ドル/円(USD/JPY)

先週のドル円は高値を切り上げる動きとなり、139.40付近まで上昇する動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、売りポジションに少し傾いていますが、直近の下押しにより、苦しくなった買いポジションも少し増えており、上値を探る場面では利益確定売り、安値を切り下げる動きとなると、損切りの売りが増える可能性に少し注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると、高値、安値を切り上げる上昇基調が続いています。下押しの際は安値を結んだラインや直近の安値水準を守れるか、上値を探る場面では直近の高値水準を突破できるか等に注目しながら、上昇基調継続の可能性を探っていきたいです。

【USD/JPYの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週火曜日時点における投機筋の円の通貨先物市場のポジションは、前週に続き、円売りポジション比率が少し増加となりました。

【投機筋の通貨先物市場の円のポジションの推移(最終更新日2022/7/12)】

シカゴIMM通貨先物ポジションのチェックはこちら

ユーロ/米ドル(EUR/USD)

先週のユーロドルは、上値の重い状態が続き、1.0を割り込み、0.995付近まで下落するも、1.0の下では底堅く、1.00台を回復して週末を迎えました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジション比率が61%程度まで上昇していますが、直近の下げ渋りで苦しくなった売りポジションが目立つ状況です。このため、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると損切りの買いが増える可能性にも少し注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると、高値、安値を切り下げる下落基調が続いていますが、直近では下落の勢いが鈍くなっているようにも見えます。上値を探る場面では高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下押しの際は直近のサポート水準を守れるか等に注目しながら、下落基調が続くかを見守りたいです。

【EUR/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のユーロの通貨先物市場のポジションは前週に続き、売りポジション比率が増加となりました。

【投機筋の通貨先物市場のユーロのポジションの推移(最終更新日2022/7/12)】

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ポンド/米ドル(GBP/USD)

先週のポンドドルは下落基調が続き、1.176付近まで下押しする動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジション比率が60%程度まで傾いていますが、直近の反発により含み損を抱えた売りポジションも増えています。

このため、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると損切りの買いが増える可能性にも注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると、下落基調が続いています。上値を探る場面では高値を結んだラインや直近の高値水準を突破できるか、下値を探る場面では直近の安値水準を守れるか等に注目しながら、下落基調継続の可能性を探っていきたいです。

【GBP/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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先週の投機筋のポンドの通貨先物市場のポジションは売りポジション比率は前週に続き、増加となりました。

【投機筋の通貨先物市場のポンドのポジションの推移(最終更新日2022/7/12)】

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豪ドル/米ドル(AUD/USD)

先週の豪ドルは緩やかに安値を切り下げる動きとなりましたが、底も固く、方向感を見出しにくい動きが続いています。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジションに傾いていますが、直近の下げ渋りでストレスを抱えている売りポジションも目立ち、下押しの際は安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると損切りの買いが増える可能性に注意が必要となりそうです。

4時間足チャートを見ると、下落基調が続いていますが、直近では下げ渋り、高値を結んだラインを横ばいで抜けるような動きとなっています。下押しの際は直近のサポート水準の0.668付近を守れるか、上値を探る場面では、直近の高値水準を突破できるか等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。

【AUD/USDの4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋の豪ドルの通貨先物市場のポジションは売りポジション比率が少し減少となりました。

【投機筋の通貨先物市場の豪ドルのポジションの推移(最終更新日2022/7/12)】

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CFD

米国S&P株価指数500(US500)

先週のUS500は前半は上値の重い推移となりましたが、後半は反発に転じる動きとなりました。

OANDAのオープンポジションを見ると、買いポジション比率が高いですが、直近の反発で苦しくなった売りポジションが目立ち、下押した水準では安堵の買い戻し、高値を切り上げる動きとなると損切りの買いが増え、底堅い推移が続く可能性を見出すこともできそうです。

4時間足チャートを見ると、方向感の鈍い推移が続いています。高値、安値を結んだラインや直近の高値、安値水準等に注目しながら、方向感を探っていきたいです。

【US500の4時間足チャート】

表示しているインジケーター:OANDA_Orderbook3OANDA_Multi_Parabolicの日足、OANDA_Multi_RSIの日足

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投機筋のS&P500先物市場では、前週に続き、売りポジション比率が増加傾向が続いています。

 

【投機筋の先物市場のS&P500 E-miniのポジションの推移(最終更新日2022/7/12)】

投機筋の株価指数先物市場のポジションのチェックはこちら


今週の注目材料


今週はユーロ圏でECB理事会、本邦で日銀の金融政策決定会合が予定されています。

今回のECB理事会では25bpの利上げが、すでに市場で織り込まれており、9月以降の利上げに関する内容や欧州債市場の分断化を阻止する新ツールに関しての決定の有無、内容等に注目が集まりそうです。

日銀は現状維持との予想が中心です。黒田総裁の会見を含め、緩和維持が強調されると、他の主要国の中央銀行との金融政策のスタンスの違いが意識され、ドル円、クロス円の下支え材料となりそうです。一方で金融引き締めの可能性が出てくるとサプライズとなります。

経済指標は米国で住宅着工件数や中古住宅販売件数、フィラデルフィア連銀製造業指数等、欧州ではPMI速報値、本邦では消費者物価指数、貿易収支の発表が予定されています。

このほか、ロシアのドイツへの天然ガス供給停止懸念やイタリア政局等に関する最新の報道にも注意が必要となりそうです。

 

【参考資料】

 

 

主要な経済指標・中央銀行のイベントの予定はこちら

過去の経済指標の推移はこちら

 
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