FXに関するコラム・豆知識

FX取引の通貨ペアの表示、レートの表示内容

主に、FX初心者の方でドル円やクロス円の取引だけを行っている方が、それ以外の通貨ペアの取引を行う際に、どの程度の取引していて、損益がどの程度発生するかが分からなくなってしまうという方は少なくないと思います。

今回は通貨ペアの、為替レート表示が何を意味しているかをご案内し、FX取引の理解を深めたいと思います。


通貨ペアとは?


FX取引では通貨の売買(交換)を行いますが、1つの通貨を買う一方で対価としてもう一つの通貨を支払うことになるため、取引には、必ず2つの通貨が登場します。

通貨の売買(交換のイメージ画像)

この取引に登場する2つの通貨の組み合わせを通貨ペアと言います。

日本人にも馴染みの深いドルと円の取引であれば、ドルと円が通貨ペアとなり、「ドル円」というように通貨名を並べて読むのが一般的です。

金融市場では、通貨をアルファベット3文字で示すのが一般的です。

例えば日本円であればJPY、米国ドルであればUSD、ユーロであればEURというように表記します。

通貨ペアを示す場合はこのアルファベット3文字を並べて表示します。例えば、ドルと円の取引である、ドル円であれば、「USDJPY」、ユーロとドル取引であるユーロドルであれば「EURUSD」というように表示します。

また、USD/JPY、EUR/USDというように、通貨名の間に「/」を入れて表示する場合が多いです。


為替レートとは?


2つの通貨の売買(交換)に用いられるレート(交換率)は為替レートと呼ばれます。この為替レートは土日を除き、24時間リアルタイムで変動しています。

FXの取引における売買の際は、この為替レートが提示されます。

為替レートの提示は売りの場合、買いの場合の2つのレートが提示されるのが一般的です。

 

【為替レートの例】

為替レートの表示例

この為替レートの数字が意味するのは、左側の通貨の1通貨を右側の通貨のいくらと交換できるかということです。

p>例えば、USDJPYのレートが107.741の場合は、1USD(1米ドル)が107.741円と交換できますという意味になります。 

EURUSDのレートが1.12441の場合は1EUR(ユーロ)が1.12441USD(米ドル)と交換できるという意味になります。


左側の通貨と右側の通貨の役割


為替レートが示すように、FX市場の取引においては左側の通貨を基準に取引を行います。

例えば、取引数量を1万通貨というと、左側の通貨を10000通貨取引することになります。

また、USDJPYの取引で「買い(Buy)」というと、USDを買う取引、USDJPYで「売り(Sell)」というと、USDを売る取引というように、左側の通貨を基準に考えます。

これに対し、右側の通貨は決済の基準となる通貨といったイメージでしょうか。

FX取引は差金決済の取引なので、買った後は、決済を行い、発生した損益の受け渡しを行う取引です。

例えば、USDJPYが110.00のときに1万買い、111.00になったときに決済を行うと、最初に110万円で1万ドルを買い、111万円で1万ドルを売却したことになるため、1万円の利益が発生します。

売りで取引を開始した場合も同様です。USDJPYが111.00のときに1万売り、110.00になったときに決済を行うと、最初に111万円で1万ドルを売り、110万円で1万ドルを買い戻したことになるため、1万円の利益が発生します。

次にEURUSDの例も見てみましょう。EURUSDが1.1100のときに1万買い、1.1200になったときに決済を行った場合、最初に11,100ドルで1万ユーロを買い、11,200ドルで1万ユーロを売却したことになるため、100ドルの利益が発生します。(ただし、FX会社ではこの100ドルを自動的に円に両替して受け渡しを行います。)

このようにFX取引における損益は右側の通貨で発生するという特徴があります。

慣れないうちは、難しいかもしれませんが、左側の通貨を取引し、右側の通貨で決済し、損益が発生と考えると、徐々に慣れてくると思います。

少し難しい例を挙げると、EURAUDの取引であれば、ユーロの取引を豪ドル建てで行うことになり、損益は豪ドルで発生することになります。取引数量が1(1ユーロ)でレートが1動くと1豪ドル分の損益が発生します。1万ユーロの取引場合は、レートが1動くと1万豪ドル分の損益が発生するということです。

言い換えれば、1万ユーロの場合は0.0001の変動につき1豪ドル分の損益がとなります。

突然、豪ドルが出てきたので、混乱してしまった方も多いと思いますが、左側の通貨を取引し、右側の通貨で決済し、損益が発生するという考え方を元に、ゆっくりと考えると、それほど難しい話ではないことに気づくと思います。

混乱してしまった場合は、ドル円などの普段よく取引する銘柄に置き換えて考えてみましょう。


通貨ペアの並び順


ちなみに、FX取引で用いられる主要通貨の通貨ペアの並び順は外国為替市場の慣習で次の順番で設定されています。

①EUR(ユーロ)

②GBP(ポンド)

③AUD(豪ドル)

④NZD(ニュージーランドドル)

⑤USD(米ドル)

⑥CAD(カナダドル)

⑦CHF(スイスフラン)

⑧JPY(日本円)

ユーロが基本的に先頭に表示され、円が最後に表示されます。普段使わない通貨ペアを探す際などに参考にしていただければ幸いです。

   
本ホームページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失についても、当社は一切の責を負いかねますのでご了承ください。また、当社は、当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または廃止する場合があります。なお、当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。

この記事をシェアする

ホーム » FX/CFDに関するコラム(ブログ)・豆知識 » FX取引の通貨ペアの表示、レートの表示内容