オアンダラボ 30の戦略

US500(米国500株価指数)でRCIと平均足を利用した順張りのトレードアイデア


1.使用するテクニカルの紹介

この記事では、US500(米国500株価指数)で、RCIと平均足を用いた順張りのトレードアイデアを紹介します。
米国株価指数の一つであるUS500は、短期的にレンジを形成する局面ももちろんありますが、長期的に見るとトレンドが継続しやすい傾向があり、その流れに沿った順張り戦略が機能しやすいです。

このトレードアイデアで使うRCIは、時間の概念を組み込んだテクニカル指標で、直近の価格がどれだけ上昇してきたか下降してきたかを表し、買われ過ぎや売られ過ぎを判断できます。

ただし、一方的なトレンドが継続した際は100%または-100%に近い水準で横ばい推移しやすく、単独利用ではトレンド判断が難しくなるというデメリットもあります。
その弱点を補うために、トレンドを視覚的に把握しやすい平均足を使うのがポイントで、RCIと併用することで相場の上がり始めや下がり始めを捉えます。

それでは最初に使用するテクニカルの概要から解説しましょう。

使用するテクニカルの概要説明

 
RCI 「Rank Correlation Index」の頭文字を取った略称で、日本語では「順位相関指数」といいます。
一定期間における日付の順位と価格の順位を決め、その相関を表したオシレーター系のテクニカル指標です。
相場の過熱感やトレンド転換のタイミングを判断するのに役立ちます。
平均足 ローソク足を改良し、トレンドの発生や継続、終了を判断しやすくした指標。
トレンド発生時には同じ色のローソク足が連続(陽連/陰連)しやすく、トレンド転換時には色の切り替わり(陽転/陰転)が発生します。

画像1は、US500の日足に期間9、期間26、期間52の3本のRCIと平均足を表示したチャートです。
RCIは-100%から+100%の範囲を変動するテクニカル指標で、0%より上に位置していれば上昇トレンド、0%より下に位置していれば下降トレンドと見なせます。
またラインの向きも重要で、3本のラインの向きが揃った方向に売買するのが一般的です。

平均足に関しては、色の切り替わりに注目します。
陰線から陽線に切り替わる陽転発生で上昇トレンドへの転換、陽線から陰線に切り替わる陰転発生で下降トレンドへの転換と判断できます。

RCI、平均足を表示したチャート
画像1/RCI、平均足を表示したチャート

2.トレード手順

このトレードアイデアでは、3本のRCIの中で最も敏感に反応する期間9のみを使います。
また、RCIの±50%ラインをトレンドの判定基準とするのもポイントです。
RCIと平均足の二つのテクニカルが示すトレンド方向にエントリーし、平均足の陽転/陰転で決済とします。

ここでは、上昇トレンドを買いで狙う場合のトレード手順を解説します。
下降トレンドを売りで狙う場合は、この条件を反転させて考えます。

<手順①>
RCI(期間9)の値が-50%よりも下から上に抜けるのを待つ

期間9のRCIが-50%よりも下の水準から-50%を超えたら上昇トレンドへの転換と判断し、買い目線でのトレードを検討します。

<手順②>
平均足が陽転したらエントリー

RCIが-50%を超えたら平均足を確認し、陰線から陽線に切り替わったらエントリーします。

<手順③-A>
利益確定

平均足が陽線のうちはポジションをホールドし、陽線から陰線に切り替わる陰転のタイミングで利益確定とします。

<手順③-B>
損切り

平均足の直近安値水準に損切りを置きます。
エントリーと同時に損切りの逆指値注文を入れておきましょう。

トレード例(損切り)
画像2/トレード例

<総括>

このトレードアイデアは、RCIと平均足の2種類のテクニカルをトレンドの判定基準として活用することで、トレードの精度を高める狙いがあります。
優位性の高い局面に絞ってエントリーし、トレンドの初動を捉えられるのがメリットです。
また、エントリーや決済のルールがシンプルで取引機会も比較的多く、初心者にも実践しやすい特徴があります。

上記のトレード例では日足チャートを用いていますが、他の時間足でも同じようにトレードできます。
また、US500同様にトレンドが継続しやすいUS30(米国ウォールストリート株価指数30)やUS100(米国100株価指数)などの銘柄に流用するのも良いでしょう。

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