オアンダラボ 30の戦略

平均足と単純移動平均線を利用した早期利確型デイトレードのアイデア


1.使用するテクニカルの紹介


この記事では、平均足と移動平均線を利用してトレードするアイデアを紹介します。一つのトレンドに対して、複数回のエントリーを試みるのが特徴で、押し目買いと早めの利益確定を繰り返すアイデアです。このトレードアイデアでは、単純移動平均線を期間40に設定するのがポイントです。

40という数値は、中期的なトレンドと連動する性質があります。1時間足での実践が推奨され、大きなトレンドの中で、テンポ良く短期トレードを繰り返します。それでは最初に、使用するテクニカルの概要から解説しましょう。

                 
【使用するテクニカルの概要説明】
平均足ローソク足を改良し、トレンドの発生や継続、終了を判断しやすくした指標。トレンド発生時には同じ色のローソク足が連続(陽連/陰連)しやすく、トレンド転換時には色の切り替わり(陽転/陰転)が発生します。
単純移動平均線(期間40)単純移動平均線は、一定期間の終値を平均化するだけのシンプルな計算により作られます(その他に、別の計算をする派生パターンも多く存在)。そのラインの傾きにより、トレンドの方向性が判断できます。期間40はあまり平均足とからむことなく、中期的なトレンドを表します。

画像1は、1時間足チャートに平均足と期間40の移動平均線(緑色)を表示した例です。移動平均線が右肩上がりで中期的な上昇トレンドを表しているのが見て取れます。上昇トレンド中の平均足は、続伸中は青色が連続し、調整の押し目を作る局面では赤色に切り替わる性質があります。したがって、青色の連続でトレンドが伸び、その途中に赤色の小休止をはさむという視覚的な特徴が現れるのです。

画像1/テクニカルを表示した1時間足チャート

テクニカルを表示した1時間足チャート

2.トレード手順


ここでは、上昇トレンドを買いで狙う場合のトレード手順を解説します。下降トレンドを売りで狙う場合は、この条件を反転させて考えます。


<手順①>移動平均線の傾き、および平均足との位置関係でトレンドを確認


移動平均線は右肩上がりなら上昇トレンド、右肩下がりなら下降トレンド、横向きならトレンドレス(もみ合い)と判断するインジケーターです。さらに、平均足が移動平均線よりも上に位置すれば上昇トレンドであり、こちらもトレンド判断の材料とします。これらから上昇トレンドが確認できたら、目線を買いに固定してトレードタイミングを探します。


<手順②>平均足が陰転した後に、陽転したらエントリー


上昇トレンドの順行中は、陽線が連続します。そんな中、陰線が出現したら(陰転)、押し目買いを狙うチャンスです。陰転後に、再び上昇トレンドに回帰する陽転が確定したタイミングで買いエントリーします。


<手順③-A>利益確定


エントリー後に下の条件で損切りを設定し、その値幅の1.5倍を利益確定の目標とします。損失対利益(リスクリワード)を、1対1.5にするわけです。損切り幅が10pipsなら、利益幅として15pipsを狙います。


<手順③-B>損切り


陰転している期間の中で安い水準に、逆指値注文を入れます。これらの決済注文は、損切りと利益確定を同時に発注するOCO注文の利用が良いでしょう。

画像2/トレード例

トレード例

<総括>


このトレードアイデアでは、平均足と移動平均線からトレンドを判断し、上昇トレンドならばトレード方向を買いのみに固定します。狙うのは押し目買いの局面で、トレンド順行(陽連)→押し目(陰転)→トレンドに回帰(陽転)となったタイミングでエントリーします。上昇トレンドが長く継続し、その間に調整の値動きをすることが多いほど、トレードの機会が増加します。

トレンドの初動を狙って大きな値幅を狙うのではなく、押し目買いのチャンスにコツコツと利益を積み重ねるタイプの戦略です。明確なトレンドが現れているときには、有利なトレードができます。損切り幅を小さく抑えられる傾向にありますが、それは利益幅が小さくなることの裏返しでもあります。このトレードアイデアでは、明確なトレンドを見つけて押し目買いの回数をこなすことが重要です。

株式会社トレードタイム代表 平野朋之氏監修

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