オアンダラボ 30の戦略

平均足と単純移動平均線を利用したスイングトレードのアイデア


1.使用するテクニカルの紹介


この記事では、平均足と移動平均線を利用してトレードするアイデアを紹介します。二つのトレンド系テクニカル指標を用いるわけですが、移動平均線ではトレンドの確認、平均足ではトレードタイミングの見極めを行うのがポイントです。

移動平均線にはさまざまな種類もありますが、ここでは単純移動平均線の期間30を用います。なお、このトレードアイデアは日足での実践が推奨され、日をまたいでポジションを保有するスイングトレードを行います。スイングトレードなので、比較的大きめの値幅を狙うのが特徴です。それでは最初に、使用するテクニカルの概要から解説しましょう。

                 
【使用するテクニカルの概要説明】
平均足ローソク足を改良し、トレンドの発生や継続、終了を判断しやすくした指標。トレンド発生時には同じ色のローソク足が連続(陽連/陰連)しやすく、トレンド転換時には色の切り替わり(陽転/陰転)が発生します。
単純移動平均線(期間30)単純移動平均線は、一定期間の終値を平均化するだけのシンプルな計算により作られます(その他に、別の計算をする派生パターンも多く存在)。そのラインの傾きにより、トレンドの方向性が判断できます。

画像1は、日足チャートに平均足と30日移動平均線(緑色)を表示した例です。トレンド発生中は平均足が同じ色で続きやすい様子が見て取れます。トレンド方向へ上昇するときは青色、押し目を作って加工するときは赤色の平均足が連続しており、その流れの切り替わりを見極めやすいと言うことが分かるでしょう。

また移動平均線の傾きが右肩上がりの局面は上昇トレンド、それ以降の横ばいの局面はもみ合い相場であると考えることができます。

画像1/テクニカルを表示した日足チャート

テクニカルを表示した日足チャート

2.トレード手順


ここでは、上昇トレンドを買いで狙う場合のトレード手順を解説します。下降トレンドを売りで狙う場合は、この条件を反転させて考えます。


<手順①>移動平均線の傾きでトレンドを確認


移動平均線は右肩上がりなら上昇トレンド、右肩下がりなら下降トレンド、横向きならトレンドレス(もみ合い)と判断できます。上昇トレンドの局面が確認できれば、次に平均足で買いのタイミングを探します。


<手順②>上昇中(陽連中)の平均足に、陰線が現れるのを待つ


上昇トレンド中は、基本的に平均足が陽線を連続させています。その陽連がいったん陰線に切り替わる(陰転)局面は、押し目買いを狙うチャンスです。


<手順③>平均足が再び陽線に切り替わったらエントリー


トレンドがいったん押し目を作り、そこから再び陽線に切り替わったらエントリーします。つまり、「陽連→陰転→陽転」となったところから買いを狙います。


<手順④-A>利益確定


陽連しながら上昇する平均足が陰線に切り替わったら、利益確定とします(利益が出ていなければ損切り決済)。そのタイミングは下降トレンドへの転換(あるいは調整の押し目)と考えられるからです。なお、利益確定した後に、その下降が押し目だった場合は、もう一度手順③に戻ってエントリーを狙えます。


<手順④-A><手順④-B>損切り


エントリーした時点での直近の安値を下回ったら撤退です。その水準に損切りの逆指値注文を入れます。

画像2/トレード例

トレード例

<総括>


このトレードアイデアは、移動平均線の傾きと、平均足の色を見るだけで判断できるため、非常に簡単です。日足の場合、日本時間早朝(ニューヨーク市場のクローズ)が、エントリーや決済を判断するタイミングとなります。これなら日中働いている人でも、早起きすれば取り組めるでしょう。

なお、弱いトレンド(移動平均線の傾きが緩やか)のときは、平均足が転換しやすい傾向もあります。そのためダマシが発生しやすいといえます。移動平均線で見てトレンドが弱そうな場合は、トレードを見送り、しっかりと強いトレンドになったところからトレードするという考え方も有効です。

株式会社トレードタイム代表 平野朋之氏監修

実践で生かせる「30の投資戦略」をさらに読みたい方へオススメコンテンツ

OANDA証券では、相場の節目や投資家心理などを分析する「OANDAオーダーブック」、各市場の値動きの癖を分析する「各マーケットHigh Low表示」など、取引に役立つツールやインジケーターの提供を行っています。
「30の戦略」カテゴリでは、それらのツールやインジケーターを使い、実践の取引で生かせる戦略に関するコンテンツを豊富に提供しています。
たとえば「OANDAオーダーブック」に関するコンテンツでは、短期的な相場の反発ポイントや値動きの加速ポイントなどを探る方法について解説しています。
OANDA証券のツールやインジケーターを使い様々な戦略を公開しているので、ぜひ実践取引にお役立てください。


本ホームページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失についても、当社は一切の責を負いかねますのでご了承ください。また、当社は、当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または廃止する場合があります。なお、当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。

この記事をシェアする
オアンダラボ 30の戦略
US30で3本の移動平均線を活用して順張りするトレードアイデア
金CFDのトレードアイデア|移動平均線とRSIを用いてトレンドフォローする方法を解説
US100(米国100株価指数)で3種類のテクニカルを利用したトレンドフォローのトレードアイデア
US500(米国500株価指数)でストキャスティクスを利用したブレイクアウトのトレード手法
JP225(日経株価指数225)のレンジ相場でRSIとストキャスティクスを利用したトレード手法
U30(米国ウォールストリート株価指数30)でアリゲーターを利用した順張りのトレードアイデア
JP225でボリンジャーバンドを活用した逆張りのトレードアイデア
US500(米国500株価指数)でRCIと平均足を利用した順張りのトレードアイデア
US100(米国100株価指数)で平均足とATRを活用するブレイクアウトのトレードアイデア
US30(米国ウォールストリート株価指数30)で移動平均線とADXを用いたブレイクアウトのトレードアイデア
JP225(日本株価指数225)で朝の高値/安値ブレイクアウトを狙うトレードアイデア
平均足とケルトナーチャネルを利用したデイトレードのアイデア
平均足と単純移動平均線を利用した早期利確型デイトレードのアイデア
平均足と単純移動平均線を利用した短期型デイトレードのアイデア
平均足と単純移動平均線を利用したスイングトレードのアイデア
2本のRSIを利用デイトレードのアイデア
3本の移動平均線を利用したスキャルピングトレードのアイデア
2本の移動平均線を利用した短期型デイトレードのアイデア
Trading Viewでドル円と日米10年債利回りを比較する方法
TradingView(トレーディングビュー)のアラート機能の使い方や設定方法
Trading Viewのインジケーターにインジケーターを追加する方法
Trading Viewの銘柄設定と円ドル表記にする方法
Trading Viewにインジケーターを表示する方法と各種設定
Trading Viewのチャートで他の銘柄と比較する方法
Trading Viewの出来高プロファイルとは?見方や設定方法を紹介
MT4のトレード詳細レポートでトレード成績を確認する方法
ハーモニックパターンとは?Trading Viewでの活用方法
ラインブレイクチャート(新値足)でトレンドを把握する
Donchianとは?意味やMT4への設定方法、活用方法を紹介
Chart in Chartで隠れた心理的節目をチェックする
MT4用インジケーターChart-In-Chartの使い方を紹介
RSIで相場の流れを探る
マルチタイムフレームとは?入手方法やMT4への設定方法を紹介
ダイバージェンスとは|意味・現象例や活用方法などを詳しく解説
Point and figureを使い価格のターゲットを算出する方法
Point and figureを使ったトレンド分析のやり方
Tickチャートを使用し、FX市場での短期トレード戦略を構築する
FX相場の各市場の値動きの癖を探す
シカゴIMMポジションを使い相場のトレンドを把握する方法を紹介
OANDAオープンオーダーで反発、ブレイクを狙う

ホーム » 30の戦略 » 平均足と単純移動平均線を利用したスイングトレードのアイデア