ハーモニックパターンとは?Trading Viewでの活用方法
ハーモニックパターンとは?
ハーモニックパターンとは欧米を中心に人気がある分析方法でフィボナッチの数値を利用したパターン分析の一つです。
比較的新しい分析方法で現在も研究が続けられ、現在でも新たなパターンが発見されることもあります。
日本でも一部のトレーダーに支持され、徐々に浸透しつつあります。
OANDAのWeb版のfxTradeのチャート(Trading View社のチャート)はこのハーモニックパターンを用いた分析を行うのに適した機能を装備しています。
ハーモニックパターンの基本形
ガートレー
ガートレーは下の図のようにMまたはWの形のような形を形成し、Mの形の場合は反発、Wの場合は反落の可能性が高まるパターンです。
反発、反落を狙ったトレードでは損切りまでの距離を短く設定し、利益をしっかりと狙うことができるパターンの一つです。
また、保有しているポジションの利益の確定の水準を検討する場合にも参考になると思います。
ガートレーの買いのパターンはまずはXを起点としてAに向けて上昇、その後Bまで下押しします。
このとき、Bの位置はXを下回ってはいけません。下回ってしまった時点でパターン形成は失敗です。
XAの動きに対し、61.8%や78.6%付近の戻しになることが多いです。
その後、Cに向けて反発します。CはAの水準を上回らないことが条件となります。
その後、Dの水準まで下押ししたところが反発の狙いどころです。
Dの水準はXからAにかけての上昇に対して78.6%程度の戻りとなり、その水準が買いのポイントになります。ただし、88.6%付近や100%付近まで戻すパターンもあります。
ストップ注文の水準はXの少し下の水準に置き、ある程度上昇したところでスライドさせていくというのが正攻法です。
売りのパターンは買いのパターンの逆となります。
Xを起点とし、Aに向けて下落後、Bまで反発します。BはXの水準を超えないのが条件です。
その後はCまで下落しますが、Aの水準を下回らずに反発しD地点まで反発したところで再度下落が強まるというパターンです。
D地点はXからAの下落に対して78.6%程度となることが想定されるため、その水準が売りのポイントとなります。ただし、88.6%や100%付近までの戻しとなるパターンもあります。
実際のチャートでのガートレーの発生例
次のチャートはドル円の日足でガートレーの売りパターンが発生した例です。
D地点の戻しがXAの下落の78.6%に近い水準で反転し、下落に転じているのが確認できると思います。B地点までの戻しが比較的大きくなっていますが、その後反転しています。
次もEURUSDで発生したガートレーの売りパターンの例です。
B地点までの戻しが浅めのパターンです。D地点までの戻しがXA地点の下落に対して88%付近まで戻した例です。このように78.6を超える動きとなることも少なくないため、トレードする場合は、ローソク足の形状などで上昇に一服感が出てきてから攻めた方が無難かもしれません。
このようにB地点までの戻しが浅く、D地点が88%付近まで反発するパターンの場合、バットと呼ばれることもあります。
バタフライ
バタフライのパターンはガートレーの水準では反転せず、さらに価格が進んだ場合に発生するパターンです。
買いパターンは下の図のようにガートレーと同じくMの形の最後の波動が延長した場合に発生します。反転の水準はXAの上昇に対しての反落が127.2%や161.8%、261.8%などが意識されます。(下の図は127.2%の押しとなった場合)
売りパターンは買いパターンの逆の動きとなり、XAの下落に対し、127.2%や161.8%、261.8%の戻しの後に下落に転じるパターンです。
実際のチャートでのバタフライの発生例
下のEURUSDの日足チャートはバタフライが発生した例です。127.2%に近い水準で反発に転じているのが確認できると思います。
WEB版fxTradeのチャート(Trading View社のチャート)でのガートレー、バタフライの描画方法
OANDAのWEB版fxTradeのチャートでは簡単にチャート上にガートレー、バタフライのパターンを描画することができます。
描画方法は次の通りです。
チャートの右側の描画ツールの中から、XABCDパターンを選択します。
チャートの設定は右下の部分で「ログスケール」を選択しておきます。
X地点から順にチャートの山と谷を順番に固定していきます。
描画完了後、描画した部分をクリックし選択するとツールバーが表示されるので、色などの調整を行うことができるほか、各地点の丸の部分をドラッグすると微調整を行うことができます。
ハーモニックパターンはフィボナッチの数値を用いた分析方法です。今回ご紹介したものは基本的なものになりますが、このハーモニックパターンは現在も研究が続けられており、様々なパターンが生まれています。
ただし、完全に確立された方法ではないため、トレードを行う場合は自分なりに研究をして消化してから実行に写すことをお勧めします。
OANDAのWEB版fxTradeのチャートを活用すると、簡単に分析できるため、是非、ご活用ください。
参考書籍:フィボナッチ逆張り売買法
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