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FXの取引時間|相場が活発に動く時間帯やリスク回避方法について解説


FXは平日・祝日の24時間取引が可能です。

株式投資の取引時間に比べて制限が少なく、自由度が高く、多くの人が取り組みやすい特徴があります。

本記事では、FXの取引時間、相場が活発に動きやすい時間帯、リスクが高い時間帯について詳しく解説します。

FXの取引時間は?

FXの取引時間について解説します。

  • ・FX取引ができる時間帯
  • ・FX取引ができない時間帯
  • ・サマータイム(夏時間)制度

FX取引ができる時間帯

FX取引ができる時間帯に関して、押さえておきたいポイントは以下の2つです。

  • 1.基本的には平日(月曜日の朝~土曜日の朝)・祝日の24時間取引が可能
  • 2.クリスマス(12月25日)・大晦日(12月31日)は、取引時間短縮の可能性あり

外国為替市場は、世界の市場がリレーのようにつながっているため、平日のほぼ24時間、取引可能です。

24時間取引可能

祝日でも、土日と重なっていない場合は取引できます。

例えば、日本が祝日で東京市場が閉まっている時でも、他の国の市場は開いているため取引可能です。

例外として、クリスマス(12月25日)や大晦日(12月31日)に取引時間が短縮されたり、取引できない場合もあります。

これらは各FX会社によって異なるので、お知らせページなどで確認する必要があります。

FX取引ができない時間帯

FX取引ができない時間帯は、以下の2つです。

  • 1.土日(土曜日の朝~月曜日の朝)
  • 2.1月1日

土日や、国内外の銀行が休業する1月1日は、FX取引ができません。

ただし、中東の一部地域では、土日でも市場が開いており、外国為替市場で価格の変動は起こります。

また、1月1日は、世界中で市場が休場となります。

サマータイム(夏時間)制度

FXの市場には「サマータイム(夏時間)」が導入される時期があります。

サマータイムとは、夏の時期に時計の針を1時間早く進め、太陽が出ている時間を有効利用する制度です。

米国では、サマータイム期間は「3月の第2日曜日~11月の第1日曜日」であり、取引時間が1時間前倒しになります。

例えば、OANDA証券の場合は以下のように取引時間が変わります。

    ▼サマータイム以外(標準時間)の期間
    ・オープン時間: 毎月曜日の午前7時5
    ・クローズ時間: 毎土曜日の午前6時59分
    ▼サマータイム(夏時間)の期間
    ・オープン時間: 毎月曜日の午前6時5分
    ・クローズ時間: 毎土曜日の午前5時59分

各国の経済指標の発表なども、1時間早くなるため、サマータイムや標準時間に切り替わるタイミングには注意が必要です。

FXの各市場ごとの取引時間帯と特徴

ここでは、各市場ごとの取引時間帯と特徴について解説します。

  • ・ウェリントン市場の取引時間
  • ・東京市場の取引時間
  • ・ロンドン市場の取引時間
  • ・ニューヨーク市場の取引時間

ウェリントン市場の取引時間

ウェリントン市場は、外国為替取引の1日で最も早く始まる市場です。

ウェリントン市場の取引時間は、日本時間で5:00~14:00(サマータイム時:4:00~13:00)ごろまでです。

早朝は比較的流動性が低い傾向があります。

週末に重要な出来事が起きると、週明けにウェリントン市場で大きな価格変動が起こることもあります。

東京市場の取引時間

東京市場の取引時間は、日本時間で8:00~17:00ごろまでです。

東京市場は、「五十日(ごとうび)」(5と10がつく日)が注目されます。

これらの日は企業の決済日が多いため、取引先に支払うドルの需要が増え、結果としてドル高・円安になりやすいという特徴があります。

ロンドン市場の取引時間

ロンドン市場の取引時間は、日本時間で17:00~3:00ごろまでです。

世界最大の流動性を誇ります。

欧州通貨が主に取引されるこの市場は、特にニューヨーク市場との重複時間帯に大きな値動きとなる傾向があります。

FX取引時間ロンドン市場取引時間

ニューヨーク市場の取引時間

ニューヨーク市場の取引時間は、日本時間で22:00~7:00ごろまでです。

米ドル関連の通貨ペア(ドルストレート)が中心となり、前述の通りロンドン市場との重複時間帯に取引が最も活発になる傾向があります。

FXの取引相場が活発に動きやすい時間帯

次に、FXの相場が活発に動きやすい時間帯について解説します。

  • ・日本時間8時~10時(東京市場オープン後の2時間)
  • ・日本時間16時~19時(ロンドン市場オープン後の3時間)
  • ・日本時間21時~早朝2時(ニューヨーク市場オープン後の5時間)

日本時間8時~10時(東京市場オープン後の2時間)

8時~10時は東京市場オープン後の2時間であり、日本・中国・豪州・シンガポールなどの投資家が取引に参加し始めます。

特に、「仲値(なかね)」が発表される9時55分前後は、値動きが活発になる傾向があります。

仲値が決まり10時を過ぎると、次第に値動きは落ち着きます。

なお、8時~10時の間に、日本の経済指標が発表されることもあり、内容次第で相場が大きく変動することもあります。

日本時間16時~19時(ロンドン市場オープン後の3時間)

16時~19時は世界最大の外国為替市場であるロンドン市場がオープンするため、取引が活発になります。

15時ごろから取引に加わる「アーリーロンドン」と呼ばれる参加者もいます。

この時間帯には、ユーロや英ポンドを含む通貨ペアの変動が活発になりやすいです。

東京時間とは通貨の強弱が逆転し、全く異なる値動きをすることもあります。

また、ユーロ圏HICP(消費者物価指数)など、経済指標が発表された時は、相場に大きく影響する可能性があります。

19時ごろになるとヨーロッパの投資家が昼休みに入るため、値動きが落ち着く傾向にあります。

日本時間21時~早朝2時(ニューヨーク市場オープン後の5時間)

基軸通貨(国際取引で幅広く使用される通貨)である米ドルは、世界で最も流通している通貨です。

米国市場には、世界中の投資家が参加します。

21時~6時のニューヨーク市場の中でも、市場オープン後の21時~2時は値動きが活発です。

特に、ロンドン市場と重なる21時以降は、最も取引が多い時間帯の1つです。

また、通貨オプション権利行使の期限時刻である「23時」と、ロンドン市場の仲値が決まる「24時」は取引が活発になり、相場が変動しやすい傾向があります。

FXの取引で注意すべき時間帯やタイミング

ほぼ24時間取引できるFXですが、取引を避けたい時間帯もあります。

以下のように、値動きが読みづらかったり、発生した値動きへの対処が難しいタイミングでは、大きな損失を被るリスクがあるため、取引を避けるのも1つの選択肢です。

  • ・日本時間6時~7時
  • ・クリスマス
  • ・年末年始
  • ・重要な経済指標の前後

日本時間6時~7時

早朝の6時~7時は東京市場の開場前であり、取引の参加者が少ないため、値動きが小さくなる傾向があります。

また、流動性が低いとスプレッド(買値と売値の差)が広がりやすく、他の時間帯と比べてコストがかかる傾向があります。

クリスマス

クリスマス期間中のFX取引は、世界的に市場が閑散とし、流動性が大幅に低下する傾向があります。

通常活発なロンドン市場やニューヨーク市場が休場となり、価格変動が予測しにくくなります。

そのため、スプレッドが広がる可能性が高まります。

年末年始

年末年始は、相場が急変するリスクが高まりやすいため、取引の際には注意が必要です。

これには主に以下の理由が挙げられます。

  • ・年末にポジションを決済、調整する人が多いため
  • ・欧米・中国などの企業の決算シーズンと重なるため
  • ・市場参加者が少なくなりやすいため

年末には、ポジションを決済・調整する人が多い傾向があり、相場が予測しづらくなります。

また、決済が済むと市場参加者が少なくなりやすく、流動性が低下します。

そのため、急なスプレッドの拡大や約定力低下(希望価格で注文が成立しにくくなる)が発生する可能性もあります。

重要な経済指標の前後

重要な経済指標イベントの前後も値動きが予測しづらく、想定外の価格変動により損失を被る可能性があります。

注意すべきタイミングには、以下が挙げられます。

  • ・重要な経済指標発表の前後
  • ・要人発言の前後

重要な経済指標発表の前後

経済指標発表前は、市場参加者たちが様子見して取引を控えるため、相場の値動きが小さくなる傾向があります。

しかし、発表後は一転して盛んに取引が行われ、値動きが活発になります。

指標の結果が自身の予想と大きく異なった場合、損失が膨らむ可能性があります。

値動きが予想しづらいタイミングでの取引はリスクが大きいため、注意が必要です。

OANDA証券では、重要な経済指標の発表日時をまとめたカレンダーを無料で公開しています。

重要な経済指標が発表される日時は、前もって確認しておくことが推奨されます。

要人発言の前後

また、要人発言の前後も相場が荒れやすいため、注意が必要です。

例えば、主要国首脳や中銀総裁の発言などが挙げられます。

要人発言を機に、大きなトレンドが発生することもあるため、相場が落ち着くのを待って取引をする必要があります。

自分の取引している通貨ペアが関係する国については、常に最新情報を確認しておくことが大切です。

各通貨ペアのリスク度合いは、OANDA証券が無料公開している「ボラティリティ グラフチャート」などを使って確認できます。

通貨ペアの1日の変動幅をもとに、各通貨ペアのボラティリティ(価格変動率)を把握できるチャートです。

OANDA証券の取引タイミングの判断ができる2つのインジケーター

OANDA証券では、取引に役立つ多数のインジケーターを無料で提供しています。

ここでは、取引タイミングの判断をサポートするインジケーターを2種類紹介します。

  • ・各市場の高値安値を表示するインジケーター
  • ・週明けの窓チェックインジケーター

各市場の高値安値を表示するインジケーター

東京、ロンドン、ニューヨークの3市場それぞれの時間帯の高値と安値が、一目でわかるインジケーターです。

各市場の時間帯や特徴を意識しながらトレードすることで、投資機会を見つける目が養われます。

東京・ロンドン・ニューヨーク市場が一目でわかるインジケーター

出典:MT4

上図のように、東京・ロンドン・ニューヨーク市場の時間帯が色分けして表示され、さらに各市場における高値・安値が表示されます。

各市場の高値安値を表示するインジケーター」については、こちらの記事で詳しく解説しています。

週明けの窓チェックインジケーター

「金曜日の終値」と「月曜日の始値」の差を、「週明けの窓」といいます。

FX市場の週明けの窓

出典:MT4

窓が発生すると、窓を埋める(週末と週始めの価格差を縮める)方向に値動きする傾向があります。

そのため、窓の有無や大きさを把握すると、月曜日にとるべきアクションを判断しやすくなります。

特に、窓が大きくなると、その差を埋めるよう相場が動くことが多いため注目です。

このインジケーターを使うと、下画像のように週末と週明けの価格線が表示され、窓の大きさもpips単位で把握できます。

週末と週明けの価格線が表示

出典:MT4

週明けの窓チェックインジケーター」については、こちらの記事で詳しく解説しています。

なお土日はFX取引ができないため、ポジションを翌週に持ち越す場合には、週明けに窓が開くリスクがあります。

土日にポジションを持ち越す場合の注意点」については、こちらの記事で詳しく解説しています。

OANDA証券の本番口座を持っていれば、これらのMT4のインジケーターを無料で使用できます。

OANDA証券の口座開設は、以下のボタンより行えます。

OANDA証券の口座開設

FXの取引時間に関するQ&A

FXの取引時間に関する良くある疑問は、以下の通りです。

  • ・初心者が取引しやすい時間帯はいつですか?
  • ・FX取引が24時間可能なのはなぜですか?
  • ・FXは土日でも取引できますか?

初心者が取引しやすい時間帯はいつですか?

21時~24時のロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯は、市場が活発であるため値動きの方向性が出やすく、初心者でも取引しやすい時間帯といえます。

会社勤めで日中はチャートを見られない方でも、効率よく値動きの活発な市場に参加できます。

ただし、この時間帯に経済指標の発表があると相場が荒れやすいため、スケジュールの把握が重要です。

FX取引が24時間可能なのはなぜですか?

FXが平日24時間取引できる理由は、常に世界のいずれかの市場がオープンしているためです。

まず早朝5時にニュージーランドのウェリントン市場がオープンし、7時にシドニー、8時に東京、16時にロンドン、21時にニューヨークの順に市場がオープンしていきます。

東京時間以外でも、海外の市場が開場しているため、FXは24時間いつでも取引が可能となっています。

FXは土日でも取引できますか?

FX取引は世界中の市場が休みのため、原則土日は取引ができません。

一方、平日は各国の市場が順次開いていくため、24時間取引が可能です。

例えば、東京市場が閉まると、ロンドン市場やニューヨーク市場が続いて開きます。

このように、平日であればどこかの市場が常に開いている状態となります。

なお、日本の祝日は、土日と重なっていなければ取引できます。

【まとめ】FXの取引時間|相場が活発に動く時間帯やリスク回避方法について解説

FX取引は平日24時間可能で、月曜朝から土曜朝までの間、世界中の市場がリレーのようにつながって開いていきます。

具体的には、ウェリントン市場(ニュージーランド)が最も早く、続いてシドニー、東京、ロンドン、ニューヨーク市場が開場していきます。

取引ができない日としては、土日と1月1日が挙げられます。

また、サマータイム制度により、取引時間が1時間前倒しになることがあるため、注意が必要です。

流動性が低下し、スプレッドが広がりやすい時間帯や、重要な経済指標の発表時はリスクが高まるため、取引の際には慎重な判断が求められます。

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