FX取引は利益が出る?実際の取引データを詳しく解説
OANDA証券では、FXで利益を出している口座と損している口座について、実際の取引データの集計結果を公開しています。
本記事では、2025年1月14日公開の最新データを紹介するとともに、利益を出すためのコツなどを解説します。
FX取引は利益が出るの?
OANDA証券の顧客取引データによると、FXで利益を出している口座は存在します。
その一方、資金を大きく減らしてしまう例もあります。
今は利益を出せていないという場合、トレードを繰り返すだけでは損失が膨らんでしまう可能性があり、対策が必要です。
利益を出している口座と損している口座を比較し、その特徴を知ることによって、将来的に利益を出すきっかけになる可能性が考えられます。
取引データの分析結果
OANDA証券は顧客口座を分類し、上位200口座と下位200口座のデータを比較しています。
また、6ヶ月連続で利益を上げた口座も別途抽出し、同様に分析・公開しています。
この記事で紹介するデータ分析結果は、以下の通りです。
口座資産評価額の増減率
上のグラフは口座資産評価額の増減率の分布で、1ヶ月ごとに集計して過去12ヶ月分を示しています。
利益も損失も0%~10%の範囲に集中し、10%より大きくなると割合が減少しています。
なお、利益と損失のそれぞれについて10%以上の口座の分布を見ると、損失を出した口座の割合のほうが大きいことがわかります。
より大きな利益を狙う場合、期待通りならば資産を増やせる一方で、損失リスクが高まってしまう模様です。
口座資産増減率の平均
各月の口座資産増減率について、5つのクラス(区分)の平均値をグラフ化しています。
- ・上位100位までの口座
- ・上位101位~200位の口座
- ・下位100位までの口座
- ・下位101位~200位の口座
- ・6ヶ月連続でプラスの口座
注目できる点として、2つ紹介します。
6ヶ月連続でプラスの口座
6ヶ月連続で評価額を増やした口座の平均値は、10%に満たない値です。
上位200位に入るほどの好成績が6ヶ月間連続する場合、6ヶ月連続でプラスの口座の平均値はもっと高いと予想できます。
実際には、1桁%の利益で安定的に推移しています。
すなわち、大きな利益を得ると同時に6ヶ月連続でプラスを確保するのは容易でないことがわかります。
長期にわたって利益を上げ続けるには、大きな利益を狙いすぎないことが大切だと考えられます。
上位クラスと下位クラスの分布状況
上位100位までの口座と、上位101位~200位の口座のグラフの間には、ある程度の距離があります。
同様に、下位100位までの口座と、下位101位~200位の口座のグラフの間にも、ある程度の距離があります。
両者を比較すると、評価額を増やした口座間の距離のほうが広いです。
これは、上位100位までの口座の成績が突出して優秀で、101位~200位の口座は上位100位までの口座と比較して大幅に劣ったことを示唆しています。
その一方、下位については、多くのユーザーが大きく損した結果、最下位のクラスとその次に低いクラスの間の差は小さかった模様です。
大きな利益を狙う場合のリスクの大きさについて、示唆を与えてくれます。
ロスカット発生率
ロスカットとは、含み損が基準値を超えてしまったために強制的に決済されることです。
ロスカットは不本意な結果であり、下位クラスはロスカット率が高いことがわかります。
ロスカット率の高さが、口座評価額の減少に直結している可能性があります。
その一方、6ヶ月連続でプラスを記録した口座でも、一定のロスカット率を記録しており、ゼロではありません。
ロスカットは避けたい一方、絶対避けるべきというわけではない可能性があります。
勝率
勝率が高いほど資産を増やしやすいと考えられます。
上のグラフで特筆すべきは、6ヶ月間連続でプラスだった口座の勝率の高さです。
上位200口座よりも高い例が少なくありません。
また、「口座資産増減率の平均」で確認したとおり、6ヶ月間連続でプラスだった口座の口座資産評価額の増加割合は一桁%に留まっています。
勝率は高い一方で、毎月の利益率は低いです。
すなわち、長期間にわたって利益を得るには、口座評価額に対して十分に小さな金額で取引すべきという示唆を与えてくれます。
リスクリワード比率
リスクリワード比率とは、トレード1回あたりの利益額と損失額の比率です。
1を上回る場合、トレード回数が増えると資産は増えていきます。
逆に、1を下回る場合、トレード回数が増えると資産は減っていきます。
上のグラフを見ると、資産を増やしたクラスでは1.5を下回った例はありません。
リスクリワード比率について、1.5を上回る水準を目標にトレードすると、良い結果を得やすい可能性があります。
取引回数
上のグラフは、1ヶ月間の取引回数について3つのクラスを比較しています。
下位200口座の取引回数が最も多いです。
資産を増やすには、トレードすべきポイントを絞って取引することが重要であると考えられます。
ポジション保有期間別の損益状況
・保有期間が24時間以上
・保有期間が24時間以内
ポジション保有期間とは、トレードを開始してから決済するまでの時間です。
上のグラフによると、損益の大きさ(pips)は24時間以上保有するほうが大きく、保有時間と損益の大きさには密接な関係があることがうかがえます。
また、利益と損失の比を比較すると、上位200口座は24時間以内の保有のほうが好成績で、下位200口座も同じ傾向を確認できます。
その一方、6ヶ月間連続でプラスの口座については、24時間以上保有するほうが好成績だと考えられます。
安定的な成績を得たい場合、デイトレードよりもスイングトレードのほうが望ましい可能性があります。
FXで利益を出すためのコツ
FX取引で利益を出すためのコツは、以下の通りです。
- ・最低限の知識をつける
- ・自分に合った取引スタイルを確立する
最低限の知識をつける
FX取引で儲かるためには、まず最低限必要な基礎知識を身につけることが重要です。
具体的には、以下のような知識を身につける必要があります。
- ・FX取引の意味・定義
- ・FX取引の仕組み・リスク
- ・基本的な専門用語
FX取引の意味や定義については「FX取引とは」の記事、専門用語については「FX/CFDの用語解説」のページでまとめています。
OANDA証券では、このような基本用語を分かりやすく解説した書籍『FX用語辞典』を出版しています。
この書籍では、上に挙げた基本的な用語だけでなく、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析で用いられる専門用語なども解説しています。
この書籍の内容は「FX用語辞典」のページで詳しくご紹介しています。
こうした書籍による勉強方法も含め、初心者の方がFX取引の知識をどのように学ぶべきかは「FX初心者の勉強方法」の記事で詳しく解説しています。
自分に合った取引スタイルを確立する
FX取引には主要な取引スタイルが4つあり、一覧にすると以下の通りです。
それぞれの取引スタイルで用いられる時間足(時間の間隔)をまとめると、下図の通りです。
これらの手法のいずれが自身に適していて儲かるかは、実際にトレードを繰り返すことで分かります。
デモトレードの場合、現実のお金を使わずにトレードの経験を積めます。
このため、初心者の方が自身に適した取引スタイルを見つける上でプラスとなります。
OANDA証券では、MT4(メタトレーダー4)やMT5(メタトレーダー5)、fxTradeという、3種類の取引ツールでデモトレードを行えます。
以下の画像は、MT4・MT5のデモトレードの画面です。
出典:MT4
以下の画像は、fxTradeのデモトレードの画面です。
fxTradeはOANDA証券が独自に開発した取引ツールで、TradingViewの画面で様々なオリジナル機能を利用できます。
このようなデモトレードで経験を積むうちに、自身に適した儲かりやすい取引スタイルが見つかります。
より詳しい解説は「FXのデモトレード」や「FXの取引手法」の記事でまとめています。
【まとめ】FX取引は利益が出る?実際の取引データを詳しく解説
OANDA証券では、FXで利益を出している口座と損している口座について、実際の取引データの集計結果を公開しています。
集計結果を分析すると、以下の特徴があると考えられます。
- ・より大きな利益を狙うと、損失リスクが高まる可能性
- ・長期にわたって利益を上げるためには、大きな利益を狙いすぎない
- ・ロスカットは避けたい一方、絶対避けるべきというわけではない可能性
- ・長期間にわたって利益を得るには、口座評価額に対して小さな金額で取引すべき
- ・リスクリワード比率は1.5を上回る水準が望ましい可能性
- ・トレードポイントを絞ることが重要な可能性
- ・安定的な成績を得たい場合、デイトレードよりもスイングトレードのほうが良い可能性
これらは直近6ヶ月間の集計結果であり、永続的に有効というわけではない可能性があります。
しかし、参考にすべき内容が数多く含まれています。
OANDA証券では、テクニカル分析で役立つオリジナルのインジケーターを提供しています。
また、ファンダメンタルズ分析で役立つ「マーケットニュース」などのコンテンツも配信しています。
各種インジケーターやニュースとともにこれらの情報を使うことで、より良い成績を目指せます。
FX初心者にオススメのコンテンツ
これからFXを始める初心者の方向けに、豊富なコンテンツを提供しています。コンテンツを読み進めていくことで、初心者の方でもFXをスムーズに始めることが可能です。またOANDAの口座保有者だけが使えるOANDAオリジナルインジケーターも提供しています。是非OANDAの口座開設をご検討ください。
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