FXの注文方法とは?代表的な7つのメリット・デメリットなどを詳しく解説
FX取引には、代表的な注文方法が7つあります。
それぞれの注文方法にメリットとデメリットがあり、適した局面も異なります。
これらの違いを理解することで、トレードの成功率を高めやすくなります。
本記事では、7つの注文方法の特徴や、メリット・デメリットなどを解説します。
目次
- 1.FXの代表的な7つの注文方法について動画で詳しく解説
- 2.FXの代表的な7つの注文方法
- 3.FX注文方法の違いまとめ
- 4.OANDA証券では逆指値注文を決めるのに役立つツールを提供
- 5.【まとめ】FXの注文方法とは?代表的な7つのメリット・デメリットなどを詳しく解説
FXの代表的な7つの注文方法について動画で詳しく解説
OANDA証券の公式YouTubeチャンネルでは、FX取引の基礎知識を初心者向けに動画で配信しています。
FXの注文方法については、以下の動画で解説しています。
(本動画は、約7分で視聴できます)
FXの代表的な7つの注文方法
FX取引の代表的な注文方法は、以下の7つです。
- ・【注文方法1】成行注文
- ・【注文方法2】指値注文
- ・【注文方法3】逆指値注文(ストップ注文)
- ・【注文方法4】IFD注文
- ・【注文方法5】OCO注文
- ・【注文方法6】IFO注文
- ・【注文方法7】トレーリングストップ注文
【注文方法1】成行注文
成行注文とは「価格を指定しない注文」のことです。
その時点において、FX会社から示されているレートで売買を行います。
メリット
成行注文のメリットは、「基本的に約定する」「約定スピードが速い」という2点です。
指値注文や逆指値注文のように「価格がいくらになったら取引する」という条件を指定しないため、ほとんどの場面ですぐに約定します。
デメリット
成行注文のデメリットは、「スリッページが発生するケースがある」ことです。
スリッページとは、想定とは異なる価格で約定する現象です。
スリッページには、価格が有利な方向にずれるポジティブスリッページと、不利な方向にずれるネガティブスリッページがあります。
このネガティブスリッページによって、想定より不利な取引になるリスクがあることが、成行注文のデメリットです。
【注文方法2】指値注文
指値注文とは、希望の売買価格を指定する注文方法です。
売り買いともに、現在よりも有利な価格を指定して注文します。
つまり、現在の価格よりも高い価格で売り、安い価格で買いを行います。
メリット
指値注文のメリットは、「自身の希望通りの価格で取引できる」「注文を出しておけば自動的に約定する」ことです。
指値注文でスリッページが起こる場合はポジティブスリッページが多く、ネガティブスリッページは起こりにくくなっています。
このため、基本的に希望通りかそれよりも有利な価格で取引できることが、指値注文のメリットです。
デメリット
指値注文のデメリットは、「約定までの期間が不確定である」「約定しない場合がある」ことです。
指値注文は、指定した価格に到達するまで約定しないため、約定までどの程度の期間がかかるか予測できません。
また、ポジション保有時に約定しない状態が長期間続けば、「損失が膨らむ」「利益確定のチャンスを逃す」などの可能性もあります。
【注文方法3】逆指値注文(ストップ注文)
逆指値注文(ストップ注文)とは、「今より高い価格になったら買う」「今より安い価格になったら売る」という予約注文です。
指値注文とは逆に、「今より不利な価格で売買する」注文方法です。
すでにポジションを保有している場合は、主に相場逆行に対する損切りの予約注文として用いられます。
一方、これからポジションを建てる場合は、相場の流れに乗ることを狙った順張り(トレンドフォロー)の注文として用いられます。
メリット
逆指値注文のメリットは、「自動的に損切りを行える」「常にチャートを監視している必要がなくなる」ことです。
指値注文も同時に発注することで、利益確定も自動的にできます。
デメリット
逆指値注文のデメリットは、「取引できない可能性がある」「ボラティリティがあまりに大きい相場では適していない」ことです。
逆指値注文は、指定の価格に到達しない限り、指値注文と同様に約定しない状態が続きます。
また、ボラティリティが大き過ぎる相場では、すぐに指定した価格に到達する可能性があり、後に大きな利益を狙える場面を逃してしまう場合もあります。
【注文方法4】IFD注文
IFD注文は、新規注文と決済注文(1つ)を同時に発注する方法です。
上図では、新規注文(指値の買い)と、決済注文(指値の売り)のどちらも予約しています。
一方、下図のように逆指値を用いた発注も可能です。
新規注文(逆指値の買い)と、決済注文(逆指値の売り)の場合は、利益を確保するのではなく、許容リスク以上の損失を防ぐために用います。
メリット
IFD注文のメリットは、「エントリーから決済まで自動化できる」ことです。
指値と逆指値を使い分けることで、利益確定か損切りのどちらかのケースを自動化できます。
デメリット
IFD注文のデメリットは、「利益確定か損切りのどちらかしか自動化できない」ことです。
決済注文として利益確定か損切りかのどちらかしか設定できず、設定しなかった片方の注文を予約したい場合は手動で行う必要があります。
【注文方法5】OCO注文
OCO注文は、2つの注文を発注し、一方が約定した場合にもう一方がキャンセルされる注文方法です。
決済注文であれば、上図のようにポジションを保有している状態から、利益確定と損切りの注文を同時に予約します。
新規注文であれば、下図のようにポジションを保有していない状態で、新規の売り注文と買い注文を同時に予約します。
メリット
OCO注文のメリットは、「利益確定と損切りを同時に設定できる」「片方の注文が自動的に取り消しになる」ことです。
これらのメリットにより、自身が想定したシナリオ通りのトレードを行うことができ、また注文のキャンセルを手動で行う手間も省けます。
デメリット
OCO注文のデメリットは、「スリッページが発生する可能性がある」「トレンドを逃すケースがある」ことです。
ポジティブスリッページではなくネガティブスリッページが発生した場合は、想定よりも利益が小さくなる、損失が大きくなるという可能性があります。
また、利益確定のポイントを事前に設定していると、そのポイントからさらに利益が伸びるトレンド相場でも早々に決済を行ってしまうため、より大きな利益を逃してしまうことがあります。
【注文方法6】IFO注文
IFO注文は、予約した新規注文が約定すると同時に、付随する2つの決済注文(利益確定と損切り)が発注される注文方法です。
「IFD注文とOCO注文を掛け合わせた注文方法」と表現されます。
メリット
IFO注文のメリットは、「取引を自動化できる」「利益確定と損切りの設定を同時に行える」ことです。
IFD注文の仕組みによりエントリーから決済まで自動化でき、OCO注文の仕組みにより利益確定と損切りのどちらも自動化できます。
デメリット
IFO注文のデメリットは、「注文が約定しない可能性がある」「スリッページによる損失の可能性がある」ことです。
現在の価格と乖離した水準での取引を予約すると、時間が経過しても約定しないことがあります。
また、スリッページによる損失は他の注文方法と同じく、特に変動の激しい相場で発生する可能性があります。
【注文方法7】トレーリングストップ注文
トレーリングストップ注文は、ストップ注文(逆指値)が有利な方向への価格変動に合わせて、追従(トレール)していく注文方法です。
上図は買い注文の場合を示しており、ポジションがプラスになる値動きに合わせて、逆指値の水準が切り上がっていきます。
一方、ポジションがマイナスになる値動きに対しては、逆指値の水準は変動しません。
メリット
トレーリングストップ注文のメリットは、トレンドに追随しながら利益幅を伸ばしやすいことです。
逆指値が切り上がらなければ、最初に設定した逆指値まで相場が戻ってきた場合に、利益が消失してしまいます。
しかし、逆指値が切り上がっていくことで、一定の含み益を確保できる期待が持てます。
デメリット
トレーリングストップ注文のデメリットは、トレンドが発生していない相場では機能しにくいことです。
特に、一定の値幅で上下を繰り返すもみ合い(レンジ相場)の状況では、トレンドが発生する前に決済されてしまうケースが多くなります。
FX注文方法の違いまとめ
注文方法 | 使い方 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
成行注文 | 新規エントリー または、決済 | 今すぐに取引ができる。 | 価格を指定することはできない。 |
指値注文 | 新規エントリー または、決済 | チャートに張り付かなくても新規エントリーや決済ができる。 | 指定した価格に到達しなければ約定されず、機会損失となる可能性もある。 |
逆指値注文 | 新規エントリー または、決済 | チャートに張り付かなくても新規エントリーや損切りができる。 | 新規エントリーの場合は、指定した価格に到達しなければ約定されず、機会損失となる可能性もある。 |
IFD注文 | 新規エントリー +決済(両方) | 「新規注文+利益確定注文」「新規注文+損切り注文」ができる。 | 利益確定注文か損切り注文のいずれか一方しか注文できない。 |
OCO注文 | 新規エントリー または、決済 | 価格が上昇した場合と下落した場合を想定して2つの注文を発注することができる。 | 指定した価格に到達しなければ機会損失となる可能性もある。 |
IFO注文 | 新規エントリー +決済(両方) | 「新規注文+決済注文+逆指値注文」を同じタイミングで発注することができる。 | 指定した価格に到達しなければ約定されず、機会損失となる可能性もある。 |
トレーリングストップ注文 | 決済 | 一定の利益を確保しながら、さらなる利益を狙うことができる。 | トレールしたことにより、早く決済されてしまい、トレールしないときよりも利益が少なくなることもある。 |
初心者の方は、必ず覚えておきたい注文方法と言えます。
また、IFD注文・OCO注文・IFO注文を覚えることで、仕事や家事・育児などで忙しくチャートが見られないときでも価格を指定(予約)して取引できます。
ご自身のライフスタイルや投資スタイルに合わせた取引が可能です。
OANDA証券では逆指値注文を決めるのに役立つツールを提供
OANDA証券では、グループの顧客取引状況をグラフ化して公開する、「OANDAオーダーブック」を提供しています。
OANDAオーダーブックを使えば、将来の価格がどのように動くのかを予想するのに役立ちます。
例えばOANDAオーダーブックでは、未約定のオーダー状況を分析することが可能です。
どの水準に指値注文、逆指値注文が溜まっているのかなどを分析できます。
このツールは無料で使えますが、OANDA証券の口座をお持ちでない方はタイムラグが発生します。
取引ランクによっても変わるので、以下の表をご参照ください。
口座未開設の方/REGULAR | SILVER | GOLD |
---|---|---|
条件なし | 本番口座の開設
※一定条件のクリア |
本番口座の開設
※一定条件のクリア |
更新頻度30分に1回(30分遅れ) | 更新頻度20分に1回 | 更新頻度5分に1回 |
また、オーダーブックはWeb版だけではなく、MT4やMT5のインジケーターでチャート上に表示することができます。
オーダーやポジション情報をMT4/MT5のチャートに重ねて見ることができるので、注文情報の分析から、注文の発注までを1つのアプリケーションで行うことができます。
本番口座をお持ちでシルバー会員以上の方であれば、このオーダーブックインジケーターをご利用可能です。
MT4・MT5用オーダーブックインジケーターのインストール、設定方法はこちら
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FXについてさらに詳しく学びたい方は、以下のコンテンツをご参照ください。
【まとめ】FXの注文方法とは?代表的な7つのメリット・デメリットなどを詳しく解説
今回解説してきた通り、FX取引における代表的な7つの注文方法は、それぞれにメリットとデメリットがあります。
このため、相場の状況に適した注文方法を、的確に使い分けることが重要です。
使い分けを的確に行うには、ローソク足の動きやチャートパターンなどから情報を読み解くテクニカル分析が重要となります。
OANDA証券では、独自に開発したテクニカル指標や、オリジナルの取引ツールである「fxTrade」などを提供しており、より精度の高いテクニカル分析を行いやすい環境が整っています。
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