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金価格の今後の予想(見通し)|推移や変動要因を詳しく解説


直近の金価格は史上最高値を更新しながら上昇しています。

2025年2月20日、OANDA証券のXAU/USD(米ドル建ての金価格)は終値で2900ドル台を記録しました。

金価格上昇の背景として、トランプ米大統領の関税政策などが指摘されています。

本記事では、金価格のこれまでの推移の振り返りと、今後の見通しについて解説します。

金価格のリアルタイムチャート

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上のチャートは、金価格を参照したCFD「XAU/USD」のリアルタイムチャートです。

チャート上で、表示時間軸の切り替え、表示範囲の変更、レートの確認などができます。

金(ゴールド/XAU) リアルタイムCFDチャート・レート」のページでは、チャートに加えてトレードに役立つOANDA Labオリジナルツール(ボラティリティ確認ツール、金関連ニュースなど)が確認できます。

また、金投資をこれから始めようと思っている初心者向けに、解説記事を用意しています。
>金投資の始め方|メリット・デメリットや初心者向けの運用方法を解説

これまでの金価格の推移【2000年~2024年】

今後の値動きを考えるために、2024年までの値動きを振り返ります。

金価格の推移
出典:TradingView

2000年を起点に見ると(金価格は約300ドル)、ところどころで大きな起伏があるものの、大局的には上昇トレンドが発生していることがわかります。

この結果、金価格は2024年10月に史上最高値をつけました。

金価格に大きな影響を与えた出来事をいくつか振り返ります。

  • ・【2000年~2011年】1オンス=280ドル台から1,900ドル台まで上昇
  • ・【2012年~2015年】2010年以来の安値まで下落
  • ・【2020年】新型コロナウイルス問題の影響で2011年につけた高値を更新

【2000年~2011年】1オンス=280ドル台から1,900ドル台まで上昇

2000年~2011年にかけて、金価格は上昇トレンドが発生しました。

この上昇の背景には、以下の要因が挙げられます。

  • 2001年:ITバブル崩壊
  • 2001年:アメリカ同時多発テロ事件
  • 2003年:イラク戦争
  • 2007年:サブプライムローン問題
  • 2008年:リーマンショック
  • 2009年以降:欧州債務危機(欧州ソブリン危機)

2000年代初めに世界的な景気減速が発生するとともに、地政学リスクが高まりました。

2000年代半ばに景気は持ち直したものの、再び世界的な不景気に陥っています。

この期間に金価格は1,600ドルを超える上昇を記録しており、要因としてこれらのイベントが考えられます。

【2012年~2015年】2010年以来の安値まで下落

2012年以降は上昇が鈍化し、2015年には2010年以来の水準まで下落しました。

ギリシャなど欧州諸国での債務危機は継続したものの、米国等の景気回復の見通しがついた時期でもあり、これが影響したと考えられます。

【2020年】新型コロナウイルス問題の影響で2011年につけた高値を更新

下落後の金価格はレンジ相場でしたが、2019年に発生した新型コロナウイルス問題の影響を受けて再度上昇しました。

この上昇により、2011年につけた高値を更新しました。

新型コロナウイルス問題の経済への影響が緩和された後も、金価格は上昇し続け、2024年時点で上昇トレンドが維持されています。

ロシアによるウクライナ侵攻、世界的なインフレ、中東情勢の緊迫化、各国中銀による金需要の増加などが要因として考えられます。

2000年以降を振り返ってみると、世界経済や情勢が不安定化すると、金価格が上昇する傾向が見られます。

金価格の予想(見通し)

金価格の今後の見通しを、テクニカルファンダメンタルズの観点から解説します。

  • ・テクニカルによる見通し
  • ・ファンダメンタルズによる見通し

テクニカルによる見通し

下のチャートは、1999年以降のXAU/USDの週足(対数チャート)に200週移動平均線を表示し、主な高値・安値の価格を記しています。

XAU/USDの長期チャート
出典:TradingView

ローソク足と移動平均線の位置関係を見ると、2019年以降は移動平均線よりも上で推移していることがわかります。

主な安値から高値への上昇率は、以下の通りです。

  • ・300ドルから1000ドル(約3.3倍)
  • ・700ドルから1900ドル(約2.7倍)
  • ・1000ドルから2000ドル(2倍)
  • ・1600ドルから?ドル(?倍)

直近安値(1600ドル)から2倍になると想定すると、3200ドルが注目されそうです。

倍率が徐々に縮小していることから、次の頂点は3200ドルよりも安い可能性もあります。

一方、下落する際には、以前まで上値を押さえていた2000ドルが注目されそうです。

また、200週移動平均線が押し目として注目される可能性も考えられます。

ファンダメンタルズによる見通し

2024年9月、米国は4年半ぶりの利下げに踏み切り、2025年に入っても利下げトレンドは継続すると見込まれています。

また、トランプ米大統領は大統領就任後に関税政策等を積極的に展開しており、これらは金価格にとって上昇要因だと考えられています。

しかし、金価格は上昇要因が目立つものの、必ずしも想定通りの展開になるとは限りません。

詳しくは、以下の記事で解説しています。

>金価格と米国金利の関係|過去の歴史からセオリー通りにならない時期についても解説

また、中国やロシア、新興国の中央銀行が金の購入を継続していることも、金価格上昇の背景にあります。

金価格の6つの変動要因

金価格の変動要因は、主に以下6つです。

【変動要因①】需要と供給のバランス

金価格は需要と供給のバランスによって変動します。

つまり、金を買いたい人が売りたい人より多ければ価格は上昇し、金を売りたい人が買いたい人より多ければ下落します。

金の需要

金の需要は、主に2種類あります。

  • 宝飾品・産業用としての需要
  • 現物投資としての需要

金の需要は、宝飾品需要が一番高い割合を占めると言われています。

産業用の需要は宝飾品よりも少なく、主にパソコンやスマートフォン、半導体、自動車部品などに利用されます。

金の宝飾品・産業用需要や現物投資の需要については、それぞれ以下の記事で詳しく解説しています。

>金(ゴールド)の需要|宝飾や工業用などの需要について解説

>金(ゴールド)への投資需要|現物投資について解説

>金(ゴールド)への投資需要|代表的な上場投資商品も解説

金の供給

金の供給は、主に2種類あります。

  • 鉱山生産
  • 二次供給(リサイクル)

金は鉱山で生産されます。

2023年の世界の総生産量は3,000トンで、そのうち中国が370トンで世界最大の生産国です。

金の供給については、以下の記事で詳しく解説しています。

>金(ゴールド)の需要と供給について|国別ゴールド鉱山生産量も解説

二次供給(リサイクル)は、宝飾品やパソコン、スマートフォンに使われている電子部品を回収し、溶かして再利用することです。

鉱山の生産量には及ばないものの、リサイクルも盛んに行われています。

金の供給については、以下の記事で詳しく解説しています。

>金(ゴールド)の供給|埋蔵量と資源量、二次供給(リサイクル)も解説

【変動要因②】米ドルの値動きの影響

金は一般的に米ドル建てで取引されます。

米ドルが高くなる(米ドル以外の通貨が安くなる)場合、米ドル以外の通貨建てで見た金価格は割高になります。

このため、米ドルが高くなると金価格は下落しやすいとされます。

逆に、米ドルが安くなると、米ドル以外の通貨建てで見た金価格に割安感が出ます。

このため、米ドルが安くなると金価格は上昇しやすいとされます。

【変動要因③】金利の影響

金は金利を生まないため、保有し続けても金利収入はありません。

その一方、米国債等を保有すると、定期的に金利を得られます。

金利の上昇局面では金保有にかかる機会費用が大きくなるため、金価格は下落しやすいとされます。

逆に、金利の下落局面では金保有にかかる機会費用が小さくなるため、金価格は上昇しやすいとされます。

【変動要因④】インフレ(インフレーション)の影響

金は守りの資産としての役割もあり、インフレ(物価の上昇)が発生した際にも、価格が上昇する傾向があります。

金がインフレに強い資産として注目を浴びるようになったのは、1970年代に2度のオイルショックが発生した際です。

インフレが進行した際に、金の価格は急騰しました。

2022年以降の世界規模のインフレ発生時にも、金価格は上昇しています。

これらの事例から、金はインフレ対策として有用なヘッジ機能を果たす資産とされています。

【変動要因⑤】地政学的なリスクの影響

金は「有事の金」とも呼ばれ、地政学リスク(地理的な位置関係や諸要素が、政治的、軍事的、社会的な緊張を高め、世界経済に影響を及ぼすリスクのこと)が高まると買われやすい傾向にあります。

各国通貨は通貨発行国に対する信頼を背景に価値を有しており、信頼が失われると通貨価値を失う可能性があります。

その一方、金は各国の信用に基づいておらず、金であること自体に価値があるとされます。

このため、地政学リスクが高まると金の需要が高まり、価格が上昇する傾向が見受けられます。

【変動要因⑥】中国・インドなど新興国の経済成長による需要の高まり

各国中央銀行による金需要が高まっています。

新興国、特に中国やインドなどが、準備資産として金を買う動きを強めているとされます。

中国やインドなどの新興国は、今後経済成長が期待される地域であり、金の需要が一段と高まる可能性があります。

また、これら実需が金の下値を支える要因ともなっています。

各国の中央銀行による金需要は、以下の記事で詳しく解説しています。

>金(ゴールド)の需要|公的機関(中央銀行)での需要について解説

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CFD(差金決済取引)では、実際の現物を保有することなく、金や原油といった商品や世界の株価指数などに投資を行うことが可能です。

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金をCFDで取引する3つのメリット

金をCFDで取引するメリットは、主に以下3つです。

【メリット①】レバレッジを活用した取引が可能

CFD取引は、レバレッジ(元手となる資金以上の取引が行える仕組み)を活用した取引が可能です。

CFDで活用できる最大レバレッジ倍率は、CFD会社や銘柄によって異なりますが、10倍~20倍程度です。

レバレッジを高く活用すれば、その分大きな利益を期待できます。

しかし、高いレバレッジの取引は、その分大きな損失を発生させる可能性もあります。

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【メリット②】ほぼ24時間リアルタイムでの取引が可能

CFD取引は、ほぼ24時間リアルタイムで取引を行うことが可能です。

金価格は日々変動しており、取引チャンスや突発的な事案が発生し相場が急変動した際などでも、柔軟に対応できます。

また、日中は仕事で忙しい方でも、仕事終わりの夜に取引を行うことも可能です。

    ●OANDA証券の金CFD取引は「ほぼ24時間」取引ができる

    OANDA証券の金CFDはほぼ24時間取引可能です(朝のおよそ1時間を除く)。
    以下は、OANDA証券が提供する商品CFDの取引時間です。

    ほぼ24時間リアルタイムでの取引が可能
    出典:商品CFD 取引時間

    原油や天然ガスなども、ほぼ24時間取引ができます。

【メリット③】売りからでも利益を期待することが可能

CFD取引は、買いだけではなく、売りで利益を期待することも可能です。

相場は上昇と下落を繰り返して変動しますが、下落局面でも利益を期待できます。

相場の変動は不規則であるため、相場分析を行い取引のタイミングを見極める必要があります。

取引ツールの選定やインジケーターの使い方など、相場分析を行うには様々な要素が必要です。

    ●OANDA証券の金CFDはMT4/MT5で取引できる

    OANDA証券では「MT4/MT5」での取引が可能で、金CFD取引に対応しています。
    また、独自開発したMT4/MT5専用のオリジナルインジケーターを提供しています。
    OANDA証券が提供するMT4/MT5のオリジナルインジケーター」については、こちらの記事でご確認ください。

金をCFDで取引する2つのデメリット

金をCFDで取引するデメリットは、主に以下2つあります。

【デメリット①】取引コストが発生する

金CFD取引では、以下の取引コストが発生します。

ファイナンシングコスト

ファイナンシングコストとは、金利相当額を指します。

別名「オーバーナイト金利」とも呼ばれ、ポジションを翌営業日まで保有すると、その金額の支払いまたは受け取りが発生します。

取引の方向(買いまたは売り)によっては、利益を得ることも可能です。

スプレッド

スプレッドとは買値と売値の差のことで、この差が事実上の取引手数料となります。

スプレッドが狭いほどコストが小さいことを意味し、顧客にとって有利です。

【デメリット②】ロスカットリスクがある

金CFD取引では、一定の損失を抱えるとロスカットが執行されます。

ロスカットとは、CFD会社が定める一定の証拠金維持率を下回ると、強制的にポジションが決済される仕組みです。

ロスカットは、預けた証拠金以上の損失を発生させないようにする、投資家保護の役割があります。

しかし実際に執行されてしまうと、証拠金の大半を失ってしまいます。

損切りや資金管理を行い、ロスカットが執行されないようにする必要があります。

OANDA証券で金CFD取引を始める方法

OANDA証券で金CFDを始める方法は、以下の通りです。

1.OANDA証券の口座開設を行う

まずOANDA証券の口座開設を行います。

口座開設をスムーズに行うためにも、以下のものを用意しておきましょう。

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OANDA証券の口座開設方法 」や「OANDA証券で口座開設をした後に必要なお手続き」については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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OANDA証券では、上記で紹介したサービスやツール以外にも、お客様の取引をサポートするサービスやツールを豊富に提供しています。

詳しくは、以下の記事で解説しています。

>OANDA証券が多くの投資家から選ばれる理由

2.マイページにてCFD用のサブアカウントを作成する

OANDA証券の口座開設後は、マイページにてCFD用のサブアカウントを作成します。

その後、取引プラットフォーム「MT4/MT5」をインストールし、CFD用サブアカウントに入金を行えば、取引を始められます。

CFD用のサブアカウントの作成や「MT4/MT5」のインストール、入金方法の詳しいやり方は、以下の記事を参考にしてください。

>OANDAでのCFD取引を開始するまでの流れ

【まとめ】金価格の今後の予想(見通し)|推移や変動要因を詳しく解説

金の長期チャート(2000年~2024年)を見ると、上昇トレンドを形成しており、世界経済や情勢が不安定化すると、価格が上昇する傾向にあることがわかります。

テクニカルファンダメンタルズの観点から見て、2025年以降も上昇していくことが期待されます。

金価格の変動要因としては、需給のバランスや米ドルの値動き、金利、インフレ、地政学的リスク、新興国での需要の高まりなどが挙げられます。

金は現物取引が一般的ですが、CFDで取引することも可能です。

金のCFD取引には、「レバレッジを活用できる」「ほぼ24時間リアルタイムでの取引が可能」「売りからでも利益を期待できる」といったメリットがあり、FXと同じように取引できます。

一方で、「取引コストが発生する」「ロスカットリスクがある」というデメリットも存在します。

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OANDA Lab編集部

OANDA証券株式会社が運営する「OANDAラボ」は、FX/CFDを統計学的側面で科学するメディアです。外国為替(FX)や世界の株価指数、金や原油などの商品市場に関するマーケット情報やデータ、ニュースを提供しています。
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加入協会:一般社団法人金融先物取引業協会 / 日本証券業協会 / 日本商品先物取引業協会
登録番号:第一種 金融商品取引業 関東財務局長 (金商) 第2137号
問い合わせ先:お問い合わせフォームから


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